「旅行の勉強?」じゃない。立教大学観光学部が育てる“観光のプロ”とは【親向け】

GMARCH

「観光学部って、旅行会社に就職するための学部ですか?」

こんな質問を、保護者の方は考えることも多いでしょう。確かに、“観光”という言葉から、旅行やレジャーを思い浮かべる方は多いと思います。

ですが、立教大学観光学部の学びは、はるかに広く、深いものです。観光を通して、人・社会・文化・地域・経済などを多角的に捉える、まさに「現代の総合学」とも言える学問領域です。

この記事では、そんな観光学部の実態と、どんな子に向いているのか、就職先はどうかなど、保護者の皆さまが気になるポイントを丁寧に解説します。


観光=社会の写し鏡。“人と人をつなぐ”専門知

立教大学観光学部では、観光を単なる「娯楽」としてではなく、「人の移動に伴う社会現象」として捉えます。

学びのキーワードは、たとえば次のようなものです:

  • 地域創生、まちづくり
  • ホスピタリティ・サービスマネジメント
  • 観光政策、国際交流
  • サステナブルツーリズム、文化遺産の活用

つまり、観光は「旅行好きのための学問」ではなく、「社会と人間を読み解く学問」でもあるのです。

特に立教大学では、理論と実践のバランスが重視され、フィールドワークやインターンシップの機会も豊富です。


学生の雰囲気:明るさと探究心の共存

観光学部というと、活発で人付き合いの得意な学生を想像する方も多いかもしれません。実際、社交的で明るい学生が多いのは確かです。

ただし、それだけではありません。立教の観光学部には、こんな学生が集まっています:

  • 人と話すのが好きな一方で、地域や文化への関心も高い
  • 現地調査・インタビュー・データ分析など、地道な作業にも熱心
  • 世界遺産やまちづくり、交通政策など、多様な観点から観光を探究

「華やか」な印象の裏に、しっかりとした知的好奇心と探究心を持つ学生が多い学部です。


向いている子の特徴:「人」に興味がある子

立教大学観光学部に向いているのは、次のようなお子さんです:

  • 人・地域・社会の関係性に興味がある
  • フィールドワークや現場の学びが好き
  • 海外文化や国際交流に関心がある
  • サービス精神があり、人を喜ばせるのが好き
  • 企画・広報・地域イベントなどに関心がある

「旅行が好きだから」というだけでなく、その背景にある社会・文化・歴史に関心があるかが、大きなカギになります。


Q&A:保護者からよくある質問

Q. 観光って、将来何に役立つんですか?
A. 観光は“人を動かす”学問です。企画力・対人力・地域理解力など、幅広い業界で評価される力が身につきます。

Q. 就職に不利じゃないですか?
A. 観光業界以外にも、航空・ホテル・広告・商社・行政など幅広く就職。「人に関わる力」を活かせる場が多くあります。

Q. 英語が得意じゃないと無理ですか?
A. 英語力は武器になりますが、苦手でも努力次第で対応可能。語学以外の分野(地域政策・企画など)も重視されます。


就職の実績:人と社会をつなぐ仕事へ

立教大学観光学部の卒業生は、以下のような業界で活躍しています:

  • 航空・空港関連会社
  • ホテル・ブライダル業界
  • 地域観光・まちづくり系団体
  • 一般企業(人材、広告、商社、ITなど)
  • 公務員・観光庁・自治体観光課

「観光」というキーワードは、サービス業だけでなく、「人を動かす仕事」「地域と人を結ぶ仕事」に広がっています。

特に企画力・コミュニケーション力が評価され、観光学部出身者は“場をつくる力”を持つ人材として重宝されています。


偏差値・入試情報(パスナビ参照)

パスナビ(旺文社)によると、立教大学観光学部の偏差値は57.5-60(2024年度参考)です。

※出典:https://passnavi.obunsha.co.jp/univ/3160/difficulty/

入試方式は:

  • 一般選抜(英語・国語・選択科目)
  • 共通テスト利用
  • 学校推薦型選抜・総合型選抜

など

観光学部ならではの面接・志望理由書を求められる方式もあるため、「自分の経験や関心を言語化する力」が大きな武器になります。


学費・キャンパス・留学環境

学費は私立文系として標準的。立教大学では各種奨学金制度も整備されており、安心して学びに集中できる環境です。

キャンパスの新座キャンパスでの学びとなるのが基本です。

また、観光学部を含む立教大学では海外研修や留学制度も豊富に用意されており、実践的な国際経験を積むことが可能です。


保護者・学生の声

「人と関わるのが好きで選びましたが、地域の課題や国際観光まで視野が広がっていて驚いています。」(学生・3年)

「就職が不安でしたが、サービス業だけでなく一般企業にも強いと知って安心しました。」(保護者・東京都)

「将来は地元で観光や地域活性の仕事がしたい。そのために今、学んでいます。」(学生・4年)


まとめ:「観光=人と社会の接点」を深く学ぶ4年間

立教大学観光学部は、「旅行好きが集まる学部」ではありません。

観光を通じて社会を読み、人と地域をつなぐ——そんな力を育てる、実践的かつ知的な学部です。

お子さんが人に興味を持ち、社会に関心があり、自分で行動したいという気持ちを持っているなら、この学部は大きな可能性を開いてくれるはずです。


本記事は、早稲田大学国際教養学部に在籍し、進学塾を主宰する筆者が、保護者の方に向けて執筆しました。最新の入試情報は、必ず大学公式サイトをご確認ください。

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