1. はじめに:「どこも一緒」じゃない法学部選び
「法学部って、どの大学でも似たようなことを学ぶんじゃないの?」
進路相談でよく聞かれるこの言葉。でも実際には、大学ごとにカリキュラムの設計も、進路の傾向も、学生の雰囲気もかなり異なります。
中でも中央大学法学部は、「法律を実務に落とし込む教育」に圧倒的な強みを持つ学部。この記事では、早稲田・明治との比較を通じて、その“違い”と“選ぶ意味”を親目線で深掘りしていきます。
2. 法学部の基本構成と中央大学の特徴
中央大学法学部は、以下の3つの学科から構成されています:
- 法律学科(法曹志望が中心)
- 国際企業関係法学科(国際法・ビジネス法など)
- 政治学科(法と政治の融合)
中央の特徴は、長年の法曹養成の実績と、学部レベルからの“司法試験対応”を見据えた実践教育にあります。
「法学部の中央」とも呼ばれる理由は、法曹界に多くの人材を輩出してきた歴史と、体系的な学びの蓄積にあります。
3. 早稲田・明治との比較:法学部は何が違う?
カリキュラムの違い
- 中央大学:基礎法学+司法実務教育が中心。論証型の答案作成など司法対策重視
- 早稲田大学:理論と実践の両立。学際性が強く、政治・経済との結びつきも濃厚
- 明治大学:憲法・刑法・行政法などの基礎を丁寧に積み上げる「王道型」。社会問題にも積極的
学生の傾向
- 中央:司法試験や公務員志望が多く、まじめで自律的
- 早稲田:自由な雰囲気で多様性があり、学内外での活動も活発
- 明治:チーム学習やプレゼンも多く、バランス型で協調性が高い印象
入試の配点や傾向
- 中央:英語・国語・選択科目(日本史or世界史)が基本、記述力重視
- 早稲田:英語に加えて論述力が問われる。教科の難度は高め
- 明治:標準的な難易度で、共通テスト併用型など選択肢が豊富
4. 中央大学法学部ならではの教育内容と強み
- 「リーガルマインド」の育成を掲げ、1年次から法律文書の書き方や裁判記録の読解などを学ぶ
- 実務家(弁護士・検察官・裁判官)による講義が充実
- 法科大学院(ロースクール)との連携強化により、在学中から司法試験対策が可能
- 学部内にある「法職講座」では、受験対策から進路相談まで一貫サポート
5. どんな学生が多い?どんな子が伸びる?
中央大学法学部の学生像:
- 地道に努力するタイプが多い
- 論理的に物事を考えるのが得意
- 長期的な目標(法曹、公務員など)を持っている
- 静かながらも芯が強く、専門職への意欲が高い
向いているのは:
- コツコツ勉強するのが苦にならない子
- 社会課題や法制度への関心がある子
- “正しさ”についてじっくり考えるのが好きな子
6. 就職・進路実績の比較
中央大学法学部は法曹界だけでなく、公務員・一般企業にも強い実績があります。
主な進路:
- 司法試験・法科大学院進学
- 国家公務員・地方公務員(特に都庁・区役所)
- 金融(メガバンク・証券)・商社・メーカー・IT
就職率の安定感:
中央大学は学内での試験対策支援や、法職セミナー、インターン斡旋もあり、就職活動にも力を入れています。
7. Q&A:保護者からよくある質問に答えます
Q. 法曹を目指していなくても大丈夫ですか?
A. はい。法律知識は幅広い業界で役立ちます。中央大学法学部は、公務員や企業法務職、NPOなど多様な進路にも対応しています。
Q. 難関大と比べて見劣りしませんか?
A. 法学における“中央ブランド”は業界で非常に強く、評価も高いです。特に法曹志望者にとっては、実務教育の深さが魅力です。
Q. 女子でも安心して学べますか?
A. もちろんです。男子比率は高めですが、女子学生も活躍しており、キャリア支援も男女問わず平等に受けられます。
8. 中央大学法学部の特徴まとめ
- 法曹養成に圧倒的な強み(司法試験対策・法科大学院連携)
- 他大学と比べても“現場を見据えた教育”が充実
- コツコツ型の学生が多く、雰囲気は落ち着いている
- 就職も安定。公務員や企業法務職の道も広い
- 偏差値:57.5〜62.5
9. 入試・学費・キャンパスについて
入試方式:
- 一般選抜(英語・国語・日本史/世界史)
- 共通テスト利用方式
- 英語外部試験利用型(TEAPなど)
- 総合型・推薦型選抜
学費: 私立文系としては標準的。年間約130万円前後。奨学金制度も充実。
キャンパス: 多摩キャンパス(東京都八王子市)で4年間学びます。
10. まとめ:「将来を見据えて学ぶ子」に最適な環境
中央大学法学部は、「法学部=幅広い進路のための基礎」というイメージを超えて、**“目的意識のある学生が確実に力を伸ばせる場所”**です。
他大学と比べてみても、法曹養成のノウハウと伝統は圧倒的。でもそれだけではなく、公務員や一般企業でも“法の力で考える人材”が育っています。
将来、社会に貢献する軸を持ちたいお子さんには、きっと深く響く学びの場になるでしょう。
本記事は、早稲田大学国際教養学部に在籍し、進学塾を主宰する筆者が、保護者の方に向けて執筆しました。内容は2024年度時点の情報を基にしており、最新情報は大学公式サイトをご確認ください。
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