なぜ理系進学校出身の私が東京理科大学経営学部を選んだのか
高校は理系コースで、物理と数学が得意でした。でも将来の進路を考えたとき、「研究よりも実社会で使える知識を身につけたい」と思い、ビジネスに関心を持ち始めました。
普通の経営学部だと“文系っぽい”印象が強く、数学的なアプローチはあまり重視されていないと感じていた中で、東京理科大学の経営学部を知りました。
“経営を理科する”という言葉に惹かれてカリキュラムを調べたら、統計・データ分析・数理モデルなど、他大学にはない“理系経営”の世界が広がっていて、ここしかないと思って受験を決意しました。
理系的なアプローチで学ぶ東京理科大学経営学部の授業とゼミ
1年次は、経営学総論や会計学に加えて、線形代数や統計学など“理系の学問”もしっかり学びます。最初は「本当に経営学部?」と思うほど数学中心でしたが、徐々にその基盤がマーケティングやファイナンスの応用に効いてくることがわかってきました。
3年からは「オペレーションズ・リサーチ」のゼミに所属し、企業の生産計画や在庫管理の数理モデルについて研究。
現実の問題を、仮説と数式とシミュレーションで解いていくプロセスは、“ビジネス版の物理実験”みたいで、とにかく楽しかったです。
将来の進路と、理科大での学びがどう活きたのか
理科大の経営学部は、理系的な強みがあるぶん、メーカーやIT系企業からの評価がとても高いです。
私はデータ分析系の業務に興味があって、就職活動ではマーケティング部門や経営企画部門を中心に受けました。数値での裏付けをもとに提案できる点を評価され、最終的にITコンサル系の企業に内定。
ゼミでの“数値根拠から施策を導く訓練”が、面接やESで具体的に話せたのが大きかったと思います。
東京理科大学の学生生活と、経営学部生の雰囲気
- 周りは「計算・ロジック・エビデンスが命」の学生が多く、議論も論理的で刺激的
- 勉強は正直かなりハード。定期試験もレポートも量が多く、手を抜くとすぐに成績に響く
- サークルやアルバイトとの両立は可能だが、時間管理能力は必須
- 市ヶ谷キャンパスは落ち着いた雰囲気で、設備も新しく勉強に集中しやすい環境
理科大経営学部のキャリア支援・就職実績と業界評価
- 数値分析やデータリテラシーの高さから、IT・コンサル・メーカーの評価が非常に高い
- キャリアセンターも個別対応が充実していて、理系就職も文系就職も両方サポート
- ゼミや教授のコネクションからインターンや研究補助の機会も得やすい
- OB訪問や業界研究も積極的に行われていて、「どの業界にどう活かせるか」が具体的にイメージしやすい環境
親子のリアルな会話(進学・学び・就職をめぐって)
母「理科大って、理系の人が行くとこってイメージだったけど、経営学部ってどうなの?」
私「うん、たしかに理系のノリはある。でも“数字で考える経営”って、今の時代すごく求められてるし、むしろ理科大だからこそ意味があると思う」
父「で、お前の就職先はどうなったんだ?」
私「ITコンサル系の企業に決まったよ。数理モデルとか統計を活かして、企業の経営課題を解決する仕事。ゼミでの研究がそのまま活きた」
母「それなら安心だね。理系っぽさがあるからこそ、強みになってる感じがするわ」
私「うん。“理科大で経営やってる意味”が就活でちゃんと伝わったなって思った」
東京理科大学経営学部が合わないかもしれない学生とは
- 数字や論理的思考が極端に苦手な人は、授業についていくのが厳しくなるかも
- “ふわっとした発想”で進めたいタイプは、ゼミでの実証研究に苦しむ可能性あり
- 一方で、「数字で語れる人になりたい」「ビジネスを論理で考えたい」タイプにはこれ以上ない環境
学生時代に一番大変だったことと乗り越えた経験
3年次のゼミで、サプライチェーン最適化のモデルを作成するプロジェクトがありました。
変数の設定や制約条件の設計が非常に複雑で、ExcelやRを使っての検証作業に何十時間も費やしました。
途中、モデルがうまく回らなくて投げ出しそうになったけど、ゼミの仲間とデータ構造を見直して、やっと動いたときの達成感は格別でした。
「現実の問題を理論で解く」って、まさに理科大らしい経験だったと思います。
東京理科大学経営学部を保護者目線で振り返ってみて
東京理科大学の経営学部は、“経営を感覚で語らない”学部です。
数字・論理・データ。これらを武器にしてビジネスの課題を読み解く力を育てる場所であり、いわば「理系の脳でビジネスを見る」ための訓練所のような場所です。
厳しさもありますが、その分、社会に出たときの説得力と実行力は間違いなく強みになります。お子さんが「経営をちゃんと学びたい」「数字で語れるビジネスパーソンになりたい」と思っているなら、東京理科大学経営学部は間違いなく価値のある選択だと思います。
本記事は、早稲田大学国際教養学部に在籍し、進学塾を主宰する筆者が、保護者の方に向けて執筆しました。最新の入試情報は、必ず大学公式サイトをご確認ください。
参考
コメント