① 学生ストーリー|進路選択のきっかけ
高校時代、杉山光希さんは「人と社会のつながりって、なんでこんなに複雑なんだろう?」という素朴な疑問を抱いていました。社会問題や政治、経済、文化が入り混じるニュースを見ながら「全部がつながっているような気がするけど、どう学べばいいのか分からない」とモヤモヤしていたそうです。
そんな時に出会ったのが、早稲田大学社会科学部のパンフレット。「ひとつの専門に縛られず、社会の仕組みを複数の視点から学べる」という点が、まさに自分の知りたかったことと重なり、直感的に「ここだ」と感じたそうです。
入学後は「自分の関心を自分で深掘りする」環境に最初は戸惑いつつも、次第に「知りたいことを自分で選べる楽しさ」に気づいていきました。
② 学びの内容|学生が学んでいること
社会科学部では、政治・経済・法律・社会・文化といった多彩な分野から自由に科目を選ぶことができます。杉山さんは、最初の1年で幅広く授業を履修した後、2年次から「メディアと社会」分野に関心を絞りました。
特に印象深かったのは「メディア倫理」の授業。SNSの拡散力と情報操作の危うさについてのディスカッションでは、さまざまな立場からの意見が飛び交い、「一つの正解がない世界で、どう考えるか」が求められたと言います。
また、ゼミでは実際にフィールドワークを行い、渋谷の街を観察・分析し、そこに集まる若者文化の背後にある社会的要因を調査しました。「現場を歩いて考える学び」は、教科書では得られない実感を与えてくれました。
③ 学生生活・大学の雰囲気|成長する環境とは
社会科学部の学生は、本当に「多様性」にあふれています。政治に熱中している人もいれば、アートや音楽に夢中な人、起業を目指している人も。共通しているのは、「自分の関心を突き詰めたい」という強い意志です。
杉山さんは、学部横断のディスカッション系サークルに所属し、毎週のようにさまざまなテーマについて議論を交わしています。「社会を変えたい」と語る仲間と出会う中で、自分の言葉に責任を持つ感覚が芽生えたと言います。
ただ、そんな中で一番辛かったのは、2年生の春。「自分にはこれといった専門がないんじゃないか」と不安になり、周囲の“明確な目標を持った友人たち”に圧倒されてしまった時期です。「どうせ何者にもなれない」と思いかけた時、ゼミの先生に相談した一言が転機となりました。
「いま“わからない”を抱えているあなたのほうが、社会をちゃんと見てるのかもしれない」
その言葉に救われ、「決まっていなくても、探すことそのものが学びなんだ」と思えるようになったそうです。
④ Q&A
Q. 社会科学部で学んだことは就職にどうつながる?
→ 社会の課題を複眼的に捉える力は、あらゆる業界で評価されます。実際、コンサル・広告・マスコミ・ITなど幅広い分野への就職実績があります。
Q. インターンシップは多いですか?
→ はい。企業やNPO、自治体との連携プログラムが多数あり、実社会で学びを活かす経験が積めます。
Q. 専門性がないと就活で不利?
→ むしろ「視野の広さ」「柔軟な思考」「課題設定能力」といった“社会科学らしさ”が重宝されます。自分の強みを言語化できれば武器になります。
Q. 学生の雰囲気は?
→ 自由で個性的な学生が多く、意見を交わすのが日常。刺激をもらえる環境です。
Q. 就職支援はありますか?
→ 早稲田のキャリアセンターはサポートが非常に手厚く、OBOG訪問やエントリーシート添削などのプログラムも充実しています。
⑤ 入試情報
早稲田大学社会科学部の入試は、一般入試、共通テスト利用、推薦入試などがあります。
一般入試では英語・国語・選択科目(政治経済・日本史・数学など)の3科目構成。特に論理的思考力や現代社会への関心が問われる出題傾向です。
推薦・AO入試のポイント:
- 志望理由の明確さと、社会問題に対する意識
- 小論文では「自分の視点」で論じることが重要
- 学校活動・探究活動などでの主体的な取り組みがアピール材料になります
※最新の詳細情報や偏差値はパスナビ等をご確認ください。
⑥ まとめ|学生の成長と学びの価値
杉山光希さんは、早稲田大学社会科学部で「決まっていなくても、考え続ける力」を手にしました。
社会を多角的に見つめる視点、現場から学ぶ姿勢、そして自分の言葉で語る力。そうした“答えのない学び”が、将来の柔軟なキャリア設計につながっています。
早稲田の社会科学部は、決して一つの型にはまらない学部です。だからこそ、「いま迷っているお子さん」にこそ、可能性を広げてくれる場になるかもしれません。
※偏差値はパスナビ参照:
本記事は、早稲田大学国際教養学部に在籍し、進学塾を主宰する筆者が保護者の方に向けて執筆しました。内容は2024年度時点の情報をもとにしています。最新情報は大学公式サイトをご確認ください。
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