学びの内容|弘前大学人文社会学部ではどんなことを学ぶの?
弘前大学人文社会学部は、「人間」と「社会」を多角的に学ぶ学部で、哲学・歴史・文学から社会学・地域政策・心理学まで幅広く学べるのが特徴。1年次は共通科目で視野を広げ、2年次からコースを選択して専門性を深めます。
母:人文社会学部って、名前からしてちょっと分かりづらいけど、どんなことを勉強するの?
子:簡単に言えば「人と社会について考える学部」かな。文学・哲学・社会学・地域づくりとか、いろんなテーマから自分で選んで学べるよ。
母:あんた、けっこうのんびりしてるから、ついていけるか心配だったわ。
子:むしろ「自分のペースで考える時間」を大事にする学部だったよ。答えのない問いに向き合うって、性格に合ってたかも。
母:なるほど、焦らずに深く考えるタイプには合ってるのね。
子:うん。私みたいに、コツコツ型の人にはぴったりだと思う。
ゼミ・課外活動・資格|“自分の興味”を丁寧に深掘りできた時間
母:ゼミではどんなことをしてたの?
子:文化人類学のゼミに入って、「津軽の言葉と言語文化の変化」ってテーマで研究してた。
母:あんた、調査とか取材とか苦手じゃなかった?
子:得意ではないけど、「急がなくていいよ」「じっくりでいいよ」って言ってもらえて。時間をかけて地域の人の話を聞くのは、自分にもできた。
母:せかされるより、そのほうが力出せるもんね。
子:うん。あと、図書館でひたすら資料読む時間も好きだった。弘前は雪も多いし、こもって集中できる環境だったな。
母:資格とかは?
子:学芸員の資格は取りました。自分のペースで履修組めたのがありがたかった。
キャンパスと休日|弘前の“ゆるやかさ”が心地よかった
母:青森の生活ってどうだった?
子:雪はすごいけど、街全体が落ち着いてて、自分にはちょうどよかった。人も親切だし、時間の流れがゆっくり。
母:東京の大学とかと迷ってたよね?
子:うん。でも弘前のキャンパス来たとき、空が広くて空気も澄んでて、「ここでのんびり勉強できたらいいな」って思ったんだ。
母:休日はどうしてたの?
子:大学の近くのカフェで本読んだり、桜の時期は弘前公園でぼーっとしたり。静かな時間がすごく贅沢に感じた。
母:ちゃんとリフレッシュできてたんだね。
子:うん。無理に動き回らなくても、毎日を味わうように過ごせたと思う。
就職活動と進路|“焦らず準備した分”納得のいく選択ができた
母:就職活動はどうだった?のんびり屋だと苦労しなかった?
子:最初はちょっと戸惑ったけど、キャリアセンターの人がすごく親身で、早めに動けば自分のペースでも大丈夫だったよ。
母:志望業界はどこだったの?
子:地方の自治体とか、教育関係も考えたけど、最終的には地元青森の文化施設に就職が決まったよ。
母:へぇ、学芸員の資格が活きたのね。
子:うん。地域の歴史や文化を伝える仕事だから、自分の研究ともつながってて、やりがい感じてる。
母:地元に残る決断、正直ちょっと驚いたわ。
子:東京もいいけど、自分には「人のあたたかさ」と「ゆったりした時間」がある弘前のほうが合ってると思ったんだ。
学生の雰囲気|“せかさない・せかされない”空気感が心地いい
母:学部の学生ってどんな雰囲気だった?
子:全体的に穏やかで、自分のペースを大事にしてる人が多かったよ。ガツガツ競争ってより、じっくり考えるタイプが多い感じ。
母:友達づきあいも無理しなかった?
子:うん。静かに読書するのが好きな人とか、散歩が好きな人とか、いろんな“マイペース”が許されてた。
母:そういう環境、あんたに合ってたのね。
子:焦らなくていいって思えるだけで、学びが楽しくなるんだよね。
母:それって案外大事なことよね。
子:そうそう。「ゆっくりでも、ちゃんと深く考える力」って、これからも活かせる気がする。
一番の思い出|“静かな努力”が形になった卒論発表会
母:大学生活で一番印象に残ってることってなに?
子:卒論の発表会かな。もともと人前で話すの苦手だったけど、自分の言葉で津軽の文化について話せたとき、「あ、自分なりに4年間やってきたな」って実感できた。
母:ちゃんと伝わったって感じたのね。
子:うん。先生にも「よくここまで丁寧に調べたね」って言ってもらえて、頑張ってよかったって思えた。
母:派手な成果じゃなくても、自分の中で納得できたのがよかったね。
子:うん。「コツコツ型」でも、ちゃんとやってれば誰かに伝わるんだって思えた瞬間だった。
受験生の親へのメッセージ|“自分のペース”を大切にしたい子に
母:最後に、弘前大学人文社会学部を目指す親御さんに伝えたいことある?
子:はい。もしお子さんが「のんびりしてて心配」「競争社会に向いてないかも」って思ってる親御さんがいたら、ぜひここを選択肢に入れてあげてほしいです。
母:どうしてそう思うの?
子:「急がなくても、深く考える」ことを大事にできる場所だからです。性格的にゆっくりな子でも、ちゃんと評価されるし、成長できる環境があります。
母:無理に変わらなくてもいいってことね。
子:はい。自分のペースを大切にしながら学べた4年間が、私にとってすごく大事な財産になりました。
本記事は、早稲田大学国際教養学部に在籍し、進学塾を主宰する筆者が保護者の方に向けて執筆しました。最新情報は大学公式サイトをご確認ください。

コメント