はじめに|文学部選び、中央か法政か?
中央大学と法政大学。MARCHの中でも人文学系に力を入れている両校には、どちらも伝統ある文学部があります。
受験の結果、両方に合格したけれど「どちらに進学すべきか決めきれない」――そんなとき、頼りになるのは実際に通う場所や学びの中身、そして学生の雰囲気をよく知ることです。
この記事では、親子の自然な対話形式で、文学部の学び・特色・就職傾向などをわかりやすく比較していきます。
キャンパスの違いは?
親:中央って理系は後楽園にあるけど、文学部はどこなの?
子:中央の文学部は多摩キャンパスだよ。法学部とか経済学部と同じ場所で、自然が多くて静かな環境。
親:法政は?
子:法政は市ヶ谷キャンパス。靖国通り沿いのビル型キャンパスで、都心ど真ん中って感じ。
親:都会と郊外、環境が正反対ね。通学時間や生活のリズムも変わってきそう。
補足:
中央大学文学部は東京都八王子市の多摩キャンパスにあります。緑豊かで静かな立地で、落ち着いて学びたい学生に人気。法政大学の文学部は市ヶ谷キャンパスにあり、アクセスの良さと都会的な刺激に富んだ環境が特徴です。
学びのスタイルや学科の違い
子:中央の文学部は、哲学・史学・日本文学・英米文学・中国言語文化・社会学の6学科構成だよ。
親:けっこうクラシカルな文学部って感じね。
子:うん、授業は割とアカデミック寄りで、卒論もかなりしっかり書かされる。読書量も多そう。
親:法政は?
子:法政は、哲学・日本文学・英文学・地理学・史学・心理学の6学科。心理や地理も文学部にあるのはちょっと特徴的かな。
親:たしかに。地理とか心理って理系っぽいイメージもあるけど、文系視点で学ぶのね。
補足:
中央大学は、文学・歴史・思想を正統派に学びたい学生に適した構成で、研究指向がやや強め。
法政大学は、より社会との接点が近い学び方で、心理学や地理学など幅広いテーマを取り扱います。
学生の雰囲気って?
親:周りの学生はどんな雰囲気だった?
子:中央は、落ち着いた人が多かったな。ガツガツしてないというか、文学を本当に好きな人が集まってる感じ。
親:勉強に集中したい子向きかな。
子:そう思う。法政は…いい意味で雑多な感じ?都心の大学だからサークルもバイトも活発で、色んな価値観の子がいる。
親:都会の空気の中で、多様性を楽しみたいタイプには合いそうね。
補足:
中央大学文学部:内省的で読書好きな学生が多い傾向。落ち着いた雰囲気で、静かに学びたいタイプに人気。
法政大学文学部:都心立地もあり、多様なバックグラウンドの学生が集まる。アクティブな学生も多く、外との関わりが多いのが特徴です。
将来の進路や就職は?
親:文学部って就職に弱いって聞くけど、実際どうなの?
子:中央も法政も、文学部でも就職実績は悪くないみたい。教職を目指す人も多いし、出版や教育系、事務職、地方公務員なんかが多い印象かな。
親:文系らしい進路って感じね。
子:中央は資格サポートがしっかりしてるし、OBも誠実で堅実な印象。法政はユニークな企業に進む人も多いみたい。
補足:
文学部の進路は“個人の力”に大きく左右されますが、中央大学は就職支援や公務員試験対策に定評があります。法政大学は就活に前向きな文化があり、ユニークな中小・ベンチャー系進出も活発です。
まとめ|文学部らしさと“自分らしさ”の一致が鍵
中央大学と法政大学、どちらの文学部も魅力的ですが、環境も雰囲気もまったく異なります。
中央大学文学部は:
- 静かな多摩キャンパスでじっくり学べる
- 読書・思索・研究好きにぴったり
- 文学・思想を王道で学ぶ構成
法政大学文学部は:
- 市ヶ谷の都会的キャンパス
- 幅広い学科と多様性ある学生
- 社会とつながるリアルな学び方
保護者の方へ|選ぶポイントはここ
- 静かで地道に学びたい → 中央大学
- 刺激的な環境で多様に学びたい → 法政大学
学びのスタイルも、将来の形も一つではありません。お子さんの性格や志向に合った大学・学部を、ぜひ一緒に考えてみてください。
本記事は、早稲田大学国際教養学部に在籍し、進学塾を主宰する筆者が保護者の方に向けて執筆しました。内容は2024年度時点の情報をもとにしています。最新情報は大学公式サイトをご確認ください。

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