はじめに|法学部なら明治?中央?
「明治と中央、法学部ならどっちがいいの?」
大学受験を終えた春、親子の間でふと出たこの問いかけ。どちらもMARCHを代表する法学部。合格通知を前にしても、決断には悩みがつきものです。
この記事では、そんな保護者の方に向けて、両学部の違いを親子のリアルな対話形式でお届けします。学びの中身、雰囲気、キャンパス、そして将来の進路まで。実際に両方に合格した高校生の視点と、それを見守る親の目線で徹底比較していきます。
まずはキャンパス、どこに通うの?
親:明治って御茶ノ水だったっけ?中央はどこだった?
子:明治は1年生からずっと駿河台キャンパス。御茶ノ水のすぐ近くで便利だよ。中央の法学部は4年間ずっと多摩キャンパスだね。
親:やっぱり通学のしやすさや周辺の雰囲気も大事よね。多摩って通うの大変じゃない?
子:うーん、アクセスは確かにちょっと不便。でも自然が多くて静かだから、集中して勉強したい人には向いてると思う。
補足:
明治大学法学部は、御茶ノ水・神保町という“学問の街”に位置し、都市型キャンパスとしての利点があります。一方、中央大学法学部は八王子市の多摩キャンパスにあり、自然豊かで落ち着いた学習環境が特徴です。
法律の学び方、どう違う?
子:明治の法学部は、けっこう自由なカリキュラムで、6つの履修モデルから選べるんだ。ゼミも多くて、議論とかプレゼンを重視してる。
親:“使える法律”って感じかしら?
子:そうかも。企業法務とか国際系とか、実社会で活かせそうな授業が多かった。英語科目も充実してて、グローバルな雰囲気だったよ。
親:中央はどうだった?
子:中央は“本格派”って感じ。学科が3つあって、法律学科の他に政治学科、国際企業関係法学科もあって、分野がかなり細かい。
親:へぇ…かなり専門的なのね。
子:授業も実務寄りっていうより、法学の基礎からロジカルに積み上げる感じ。法学部の中でも“法を究める”って雰囲気が強かった。
補足:
明治の法学部は「実学」と「国際性」を重視。社会で役立つ法学の理解や活用を目指す傾向があります。中央の法学部は司法試験・公務員試験などに直結する“プロ志向”の教育体制です。
学生の雰囲気って?
親:周りの学生はどんな感じだった?
子:明治の方が明るくて社交的な子が多かったかな。サークルやインターンと両立しながら、バランス良く生活してる子が多い印象。
親:なるほど、“法学部だけど真面目すぎない”みたいな?
子:うん。中央は逆に、“法律一筋”みたいな子も多くて、真面目に資格試験目指してる人が多かった。図書館で毎日勉強してるようなタイプ。
親:タイプが分かれるのね。あなたはどっち向きだと思う?
子:正直、迷ってる…自由な空気もいいし、真剣に法を学びたい気持ちもあるし…
補足:
明治大学法学部は、文武両道・バランス重視の学生が多く、中央大学法学部は司法試験や公務員試験に挑戦する地道で実直な学生が集まる傾向があります。
就職は?資格は?将来を見据えて
親:結局、将来のことを考えるとどっちが有利なのかしら?
子:うーん、司法試験や公務員ならやっぱり中央。特に法律職で上を目指すなら、環境はすごく整ってると思う。
親:明治はどう?
子:民間就職には強い。商社、メーカー、金融、マスコミ…進路は幅広いよ。卒業生ネットワークも強いし、OB訪問しやすいって話も聞いた。
補足:
中央大学法学部は司法試験合格者数で全国トップクラス。法曹志望には最適な環境です。明治大学法学部は、法律知識を活かした民間企業での就職実績に定評があります。
どちらが“正解”かではなく、“どちらが合うか”
親子で重ねた会話の中で見えてくるのは、単純な「偏差値比較」では測れない、その子に合った環境という視点です。
明治大学法学部は:
- 都心キャンパスでアクセス抜群
- 幅広い法分野を自由に学べる
- 社交性とバランスを重視した学生生活
中央大学法学部は:
- 法律資格に圧倒的強さ
- 専門的かつ地道な学びを支える体制
- 法を究めたい学生が集まる環境
保護者の方へ|こんな軸で考えてみては?
- 自由で柔軟な進路、都市型キャンパス → 明治大学
- 資格取得や法曹志望、落ち着いた環境 → 中央大学
進学後に後悔しないためには、今この「悩む時間」がとても大切です。親御さんは、口を出すのではなく、問いを投げかけてあげる存在であることが、きっと子どもの力になります。
本記事は、早稲田大学国際教養学部に在籍し、進学塾を主宰する筆者が保護者の方に向けて執筆しました。内容は2024年度時点の情報をもとにしています。最新情報は大学公式サイトをご確認ください。


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