はじめに|「おとなしい子」に合う大学、ちゃんとあります。
「活発な子ばかりの環境で、うちの子やっていけるのかな…」
「人付き合いが得意なタイプじゃないけど、大学生活楽しめる?」
そんな保護者の声をよく聞きます。実際、大学の雰囲気や学部の性格によって「居心地の良さ」は大きく変わります。
今回は、東京都内にある大学の中から、「おとなしい子」「人見知りな子」「自己主張が強くない子」にも合いやすい、なじみやすくて安心できる大学・学部をランキング形式で紹介します。
おとなしい子もなじめる大学・学部ランキング【東京編】
第1位:東京学芸大学 教育学部
穏やかで思いやりのある学生が多く、派手さよりも誠実さが評価される校風。教育学部という特性上、人と丁寧に向き合える学生が多く、「人間関係が優しい」との評判が多く聞かれます。
1人で図書館や自習に集中しても浮かない空気も魅力。少人数授業も多く、安心感のある大学生活が送れます。
- 学生の雰囲気:真面目で優しい、落ち着いた人が多い
- 特徴:教育実習やゼミで自然に人間関係が築ける
- 親から見た安心ポイント:人間関係トラブルが少なく、教員志望が多い穏やかな空間
第2位:お茶の水女子大学 文教育学部
国立大ならではの落ち着いた空気に加え、女子大特有の「張り合わない」安心感が特徴。グループでの派手なノリよりも、1対1の丁寧な関係を大切にする学生が多く、人見知りでも居場所を見つけやすいです。
- 学生の雰囲気:知的で控えめ、内面重視
- 特徴:少人数ゼミが多く、ゆっくり馴染める
- 親から見た安心ポイント:自己主張が強くなくても評価される空気
第3位:東京外国語大学 言語文化学部
語学が好きな学生が多く、自分の世界を持っている「静かな情熱型」が多数派。内向的な性格でも、好きなことを通してつながれる環境が整っています。
また、マイナー語学専攻では10人未満の授業も多く、友達をつくるハードルが低め。派手さが苦手な子にとっては、居心地のよい“静かだけど個性的”な大学です。
- 学生の雰囲気:読書好き・内省的・個性派が多い
- 特徴:語学や世界情勢に興味を持つ子に向いている
- 親から見た安心ポイント:少人数で深く学べる体制
第4位:武蔵野大学 人間科学部
仏教系の大学らしく、全体的に穏やかな雰囲気。カウンセリング・心理学系の学部では、人の気持ちに寄り添う姿勢が重視され、繊細な子も自分らしく過ごせます。
学生支援も丁寧で、何かあった時に頼れる体制が整っているのも魅力です。
- 学生の雰囲気:思いやりがあり、ガツガツしていない
- 特徴:心理・福祉系で内面重視の学び
- 親から見た安心ポイント:支援体制が丁寧で安心できる
第5位:東京工業大学 生命理工学院
意外かもしれませんが、理系の中でも「実験中心・個人作業多め」の学科では、おとなしい子が自分のペースで過ごしやすい傾向があります。
とくに東工大の生命理工学院は、落ち着いた学生が多く、派手なサークル文化よりも研究や探究心を重視する環境。コミュニケーションが苦手でも問題にならない空気があります。
- 学生の雰囲気:マイペース・オタク気質・静か
- 特徴:研究中心で、干渉しすぎない関係性
- 親から見た安心ポイント:「コミュ力」より「知的好奇心」が評価される
第6位:津田塾大学 学芸学部
規模が小さく、アットホームな雰囲気が特徴。学生同士の距離が近く、先生との距離も近いので「人が多すぎて疲れる」タイプの子にもぴったりです。
英語教育に定評があり、真面目で内省的な学生が集まりやすい環境です。
- 学生の雰囲気:まじめで控えめ、学習意欲が高い
- 特徴:全体の規模が小さく、安心して発言できる
- 親から見た安心ポイント:面倒見の良さ、就職支援も手厚い
第7位:東京農工大学 農学部
自然に囲まれたキャンパスでのんびりとした雰囲気。学生同士の関係性もゆるやかで、派手な活動を好まない子にも過ごしやすいです。
動物・植物好きなど、自然志向の学生が多いため、内向的でも「興味」でつながれる安心感があります。
- 学生の雰囲気:素朴・動物好き・マイペース
- 特徴:実習中心で、共に学ぶ過程で自然と仲良くなれる
- 親から見た安心ポイント:ゆったりした空気で安心して送り出せる
第8位:法政大学 現代福祉学部
福祉・心理・まちづくりなど、人に寄り添う学問を学ぶ学部は、全体的に人間関係が柔らかく、優しい空気が流れています。
法政の中でもこの学部は特に“ガツガツしていない”学生が多く、個性を尊重し合える文化があります。
- 学生の雰囲気:素直・思いやり重視・社会貢献志向
- 特徴:地域活動を通じて無理なく人間関係ができる
- 親から見た安心ポイント:自己表現が苦手でも浮かない環境
第9位:東京女子大学 現代教養学部
“マイペースな知性派女子”が集まる大学として、昔から評価が高い大学。静かな子でも、自分のペースで学び、自分の意見をしっかり育てられる環境です。
- 学生の雰囲気:内向的・読書家・少人数を好むタイプが多い
- 特徴:ジェンダー・社会問題にも強い関心がある学生が多い
- 親から見た安心ポイント:目立たずとも“知的に伸びる”環境
第10位:成蹊大学 文学部
武蔵野市の静かな住宅街にあるキャンパス。学生数もそこまで多くなく、授業やゼミを通じて“静かな交流”が自然に生まれます。
文学部はとくに「本が好き」「静かな環境が好き」な学生が集まる傾向があり、おとなしい子にとって“自分らしくいられる場所”です。
- 学生の雰囲気:やさしく控えめ、協調性が高い
- 特徴:サークルやゼミも落ち着いた雰囲気が多い
- 親から見た安心ポイント:無理に盛り上がらなくても自然体で過ごせる
まとめ|おとなしい子こそ、じっくり学べる大学を。
「大学は、自分らしく過ごせる場所を選ぶ時代」です。にぎやかで派手な学生生活だけが正解ではなく、静かな環境でじっくりと学び、成長していく選択も、立派な進路です。
おとなしい子にとって、安心して通える大学・学部に出会えること。それが、大学4年間の大きな成功体験につながるかもしれません。
本記事は、早稲田大学国際教養学部に在籍し、進学塾を主宰する筆者が、保護者の方に向けて執筆しました。内容は2024年度時点の情報を基にしており、最新情報は大学公式サイトをご確認ください。
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