社会学部って、どんなことを学ぶ学部?
親: 「社会学部」って、ざっくりしててイメージしにくいんだけど、何を勉強するの?
子: 一言で言えば、「身の回りの社会現象や問題を“分析して理解する”力を育てる学部」かな。たとえば家族・ジェンダー・若者文化・SNS・メディア・犯罪・環境問題まで、テーマはすごく幅広いよ。
親: そんなに幅広いの?社会って、ほんとに色んな側面があるのね。
子: うん、だから社会を「当たり前」で終わらせずに、ちゃんと問い直して考えるのが社会学部のスタイルなんだ。
身近なことから学べる?難しい理論ばかりじゃない?
親: 難しい理論ばっかりじゃ、ついていけないかも…って不安になるんだけど。
子: 大丈夫!むしろ最初は「なぜ若者はSNSに依存するのか?」とか「なぜゴミは分別されないのか?」っていう身近な疑問を出発点に学ぶから、親しみやすいよ。
主な学びのテーマ:
- メディアと社会:テレビ・SNS・広告が人の意識に与える影響
- 家族・ジェンダー・ライフスタイル:暮らしの多様性を社会的に捉える
- 地域社会とコミュニティ:つながりの希薄化や地域課題を考える
- 若者文化・ポップカルチャー:流行や価値観の背景を分析
- 環境・教育・福祉:社会制度とその課題を探る
- 質的・量的調査法:インタビューやアンケートで社会を“見える化”する力
親: なるほど、考える力や観察力が求められそうね。
子: そう!世の中をちょっと違う角度から見られるようになるのが、社会学の醍醐味なんだ。
授業やゼミって、どんな雰囲気?実習はあるの?
親: 社会のことを勉強するって、具体的にはどういう授業があるの?
子: グループワークとかフィールドワークが多いよ。たとえば商店街で実際に人にインタビューしたり、地域の課題を学生目線で調査・提言したりする授業があるんだ。
具体的には…
- フィールド調査実習(街歩き+インタビュー)
- 新聞やCMを分析して社会の傾向を探る
- 調査データをもとにグループ発表
- 卒論では自分でテーマ設定して取材や統計分析にも挑戦!
- ゼミでは、貧困・教育格差・移民問題などをテーマに深掘り
親: ただの座学じゃないのね。
子: うん、**“現場に出て、社会を見て、考える”**っていうプロセスを大切にしてるよ。
学生の雰囲気は?どんな子が多いの?
親: 社会学部ってどんな子が多いの?理系じゃない分、キャラにバラつきがありそうだけど。
子: 確かに個性はバラバラ!でも共通してるのは、「人に興味がある子」が多いってことかな。おしゃべり好きもいれば、じっくり考えるタイプの子もいるよ。
親: 真面目な雰囲気?自由な感じ?
子: 両方あるけど、全体的にはおだやかで落ち着いた雰囲気。ディスカッションが多い分、人の意見を尊重する空気があるのもいいところ!
就職先は?「つぶしがきく」とよく聞くけど…
親: 社会学部って、「どこにでも行けるけど、どこにも特化してない」とも言われるわよね。
子: それって裏を返せば、どんな仕事にも対応できる“応用力”があるってこと!実際、サービス・福祉・広告・出版・公務員・教育など、いろんな業界に進んでるよ。
主な進路例:
- 一般企業(営業・企画・広報・人事など)
- マスコミ・出版・広告・PR業界
- 福祉・NPO・教育関連機関
- 地方公務員・行政職
- 大学院進学で研究職や専門職を目指す人も
親: 社会のことを広く深く学んでるから、どんな現場にも応用が利くのね。
子: そう、「人と社会を理解する力」って、どんな組織でも求められる力だから、“地味に強い”学部って感じだよ!
印象に残っている授業やエピソードは?
親: 大学生活で、特に印象に残ってる経験ってある?
子: 商店街で「地域の魅力を再発見する調査」をやった授業かな。高齢者の声や地域の問題に直接触れて、**「社会問題って、データじゃなく“人”にあるんだな」**って思ったんだ。
最後に、保護者の方へひとこと
親: 社会学って、将来にどうつながるのか分かりにくくて少し不安なのよね…。
子: それ、よく言われるけど、実は社会学って、「どの職業にも必要な、観察・分析・共感・発信」の力を鍛える学問なんです。だからこそ、社会のどこに出ても応用が利くんだよ。
親: どんな子に向いてると思う?
子: 「人と社会に興味がある」「答えが一つじゃないことに挑戦したい」「人の話を聞くのが好き」「社会を変えたい」――そんな思いがある子にピッタリだと思います!
本記事は、早稲田大学国際教養学部に在籍し、進学塾を主宰する筆者が保護者の方に向けて執筆しました。内容は2024年度時点の情報をもとにしています。最新情報は大学公式サイトをご確認ください。
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