理工学部って、どんなことを学ぶの?
親:理工学部って、いわゆる“理系”ってことよね?情報とか機械とか、いろいろありそうだけど、実際にはどんなことを学ぶの?
子:そうだね。成蹊大学の理工学部では、「情報科学」「応用化学」「機械システム」「物質生命理工」「数理情報」の5つの学科があって、それぞれ専門的な分野に分かれて学ぶんだ。でも共通しているのは、「理論と実験・実習のバランスを大切にする」ってこと。つまり、机の上の勉強だけじゃなくて、実際に手を動かして“やってみる”ことを重視してる学部なんだよ。
親:なるほど、実験やものづくりが多いってことね。
子:うん。どの学科でも、装置を使って実験したり、プログラミングや設計をしたりといった実践的な授業がたくさんあるよ。研究室配属も早めで、3年生の終わりごろから本格的に研究が始まるから、「理系の技術者として成長してる」って実感を持ちやすい学部だと思う。
5つの学科、それぞれどんな特徴があるの?
親:理工学部の中にも学科がいろいろあるみたいだけど、それぞれ何を学ぶの?
子:ざっくり言うとこんな感じだよ。
- 情報科学科:AI・データサイエンス・セキュリティ・IoTなど、プログラミングとアルゴリズムの専門家を目指す。
- 応用化学科:医薬・環境・素材など、化学の力で社会に役立つものを作る技術を学ぶ。
- 機械システム工学科:ロボット・自動車・エネルギーなど、機械系の設計・制御・製造に強くなる。
- 物質生命理工学科:バイオ・材料・ナノテクなど、物質の根本から新技術を開発する。
- 数理情報学科:統計・シミュレーション・モデリングなど、データと数式を使って現象を読み解く学問。
親:情報や機械はイメージしやすいけど、数理や物質生命って少し難しそうね…。
子:確かに抽象的に見えるけど、実はすごく実社会と結びついてるんだ。たとえば数理情報なら、金融や保険のリスク分析、物流の最適化なんかにも応用されてるし、物質生命は環境対応の新素材とか再生医療にもつながってくる分野なんだよ。
実験やプロジェクトは多いの?
親:理系って実験が多いっていうけど、成蹊もやっぱりそうなの?
子:めちゃくちゃ多い(笑)。でも、それが楽しいところでもあるんだ。少人数でグループを組んで実験したり、研究室で卒論に向けた開発をしたり、自分の手で何かをつくる経験がたくさんできる。情報系ならプログラム開発、機械系ならロボット制作、化学系なら合成や分析。毎週のようにレポートを書いてるけど、やった分だけ手応えがあるよ。
親:忙しそうだけど、確かな力がつきそうね。
子:うん、理工系に必要な「問題発見・分析・解決・発表」の流れを自然に身につけられる環境が整ってると思う。あと、最新の機器やソフトも導入されてて、研究環境も整ってるのが成蹊のいいところ!
学生の雰囲気は?オタク系?実務系?
親:理工学部って、なんとなく“オタクっぽい”とか“黙々と作業してそう”って印象あるけど、実際はどんな感じなの?
子:確かに静かな子も多いけど、それだけじゃないよ。研究とか実験でチームを組むから、意外とコミュニケーション力も必要で、協力的なタイプが多いかも。アニメ好きもいるし、スポーツ系のサークルと両立してる子もいるし、学科によってもだいぶカラーが違うかな。
親:男子ばっかりってわけじゃないの?
子:情報・機械は男子が多いけど、化学や物質生命は女子も増えてるし、どの学科にも女子は一定数いるよ。女子学生向けのキャリア支援もあって、就職も心配ない感じ。
就職には強い?研究職ばかり?
親:理工学部って研究職や技術系のイメージがあるけど、就職はどんなところに行くの?
子:メーカーの技術職、IT企業のSEや開発職、公務員、研究所、さらには一般企業のシステム部門やコンサルなど、本当にいろいろ。専門職として採用されるケースも多くて、「理系って強いな」って実感する。
親:大学院に進む人も多いの?
子:半分くらいは大学院に進むよ。より専門性を高めたい人とか、研究職を目指す人が多いかな。成蹊の大学院にそのまま進む人もいれば、他大学の大学院にチャレンジする人もいるよ。
主な就職先例:
- メーカー(トヨタ、日立、ソニー、旭化成、富士フイルムなど)
- IT企業(NTTデータ、富士通、NEC、楽天など)
- 建設・設備・インフラ関連企業
- 金融・保険・コンサル会社の情報部門
- 国家公務員・技術職地方公務員・研究機関
- 大学院進学(理工学系、情報系、医療工学など)
印象に残っている授業やエピソードは?
親:大学生活で、「これは印象に残ったな」っていう経験はある?
子:機械システム工学科の授業で、実際にロボットアームを動かすプログラムを作ったことかな。最初はうまく動かなかったけど、何度も試行錯誤して、最終的に正確に物を掴んで動かせたときは、感動した!“自分の知識が現実を動かす”って、すごく大きな達成感があったよ。
最後に、保護者の方へひとこと
親:理系は将来に強いとは思うけど、勉強が大変そうで心配もあるのよね。
子:確かに大変なこともあるけど、それ以上に“ものづくりの楽しさ”や“自分で考えて課題を解決する喜び”が味わえるよ。成蹊大学の理工学部は、少人数制で先生との距離も近いし、仲間と切磋琢磨しながら本格的な研究に取り組めるから、理系の成長環境としてはかなりおすすめ。
親:どんな子に向いてると思う?
子:「理屈を考えるのが好き」「手を動かして実験したい」「技術で社会を変えたい」――そんな子には、本当にぴったりの学部だよ!
本記事は、早稲田大学国際教養学部に在籍し、進学塾を主宰する筆者が保護者の方に向けて執筆しました。内容は2024年度時点の情報をもとにしています。最新情報は大学公式サイトをご確認ください。
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