サイト内検索

【親向け】東京都立大学 人文社会学部の学び・雰囲気・就職をやさしく紹介!

スポンサーリンク
スポンサーリンク

「人文社会学部」って、文系のなかでどんな立ち位置なの?

親: 「人文社会学部」っていう名前、ちょっと珍しいわよね。文系の学部って文学部とか社会学部っていうのが多いけど、これはどういう学部なの?

子: 東京都立大学の人文社会学部は、「人文学」と「社会科学」を一つの学部に統合した、文系としてはかなりユニークな構成になってるよ。哲学や歴史、言語文化を扱う“人文系”と、社会学・心理学・都市政策などの“社会系”が連携して、「人と社会」を多角的に探究していくのがこの学部の特徴なんだ。

親: 文学や思想も、社会構造も、両方扱うのね。けっこう自由度が高そう?

子: そうだね。学問の幅が広いぶん、「自分で興味のあるテーマを見つけて、掘っていく力」が問われる学部かも。でもそのぶん、型にハマらない柔軟な思考力や、社会に対する深いまなざしが育つよ。


専攻はどう分かれてるの?心理や都市政策も学べるって本当?

親: 学部の中にはいくつくらいの専攻があるの?社会学だけじゃなくて心理学もあるの?

子: うん、具体的には以下の5つの学科(=専攻)があるよ:

  • 人間社会学科:社会学・社会福祉・メディア・家族・地域・ジェンダーなど
  • 人間健康科学科:心理学・認知科学・発達・心のケア・臨床心理への基礎
  • 人文学科:哲学・倫理・宗教・言語・日本文化・文学などの深掘り
  • 都市政策科学科:都市計画・まちづくり・社会インフラ・持続可能性など
  • 社会福祉学科:福祉制度、現場研究、支援のあり方など実践寄りの文系

学科ごとに方向性は違うけど、他学科の授業もある程度履修できるから、学問の“越境”がしやすいのが特徴なんだ。

親: 哲学も都市も心理も福祉も、全部学べるのってすごいわね。あまり他にないかも。

子: うん、それが都立大らしさ。とくに首都東京の公共大学として「現代都市で人がどう生きていくか」に焦点を当てた視点がすごく強いよ。


授業スタイルは?ディスカッション中心?研究はできるの?

親: 実際の授業ってどんな感じ?大人数の講義ばかりじゃなくて、議論とかレポートもあるの?

子: レポートはものすごく多い(笑)。ディスカッションやグループワークを取り入れた授業も多くて、「人の意見を聞いて自分の考えを深める」ことが重視されてる。あと、3年生以降はゼミに所属して、卒論に向けた本格的な研究も始まるよ。

親: 研究って、どんなことをテーマにするの?

子: 社会学科なら「ジェンダーとメディア」「若者と消費文化」、心理学なら「発達障害の支援」「ストレスと脳の関係」、都市政策なら「再開発と住民意識」、哲学系なら「死生観と宗教思想」など、本当に多彩だよ。自分で問いを立てて、それを資料やフィールドワークで掘り下げていくのが面白いところ。


学生の雰囲気は?落ち着いてる?意識高め?

親: どんな学生が多いのかしら?堅実なイメージがあるけど、内実はどう?

子: うん、地元の都立高出身の子も多くて、真面目で落ち着いてる雰囲気。でも“意識高い系”というより、「物静かだけど知的好奇心が深い」って子が多いかな。あと、社会問題や文化に関心が高くて、自分の考えをしっかり持ってる子が多いよ。

親: 男女比は?女子が多い印象だけど。

子: 学科にもよるけど、心理・社会福祉・人文学では女子が多いかな。都市政策などでは男子も多く、学内全体ではバランスよく見えるよ。どの学科でもジェンダーに対してフラットな雰囲気で、安心して過ごせると思う。


就職はどう?公務員やNPOが多いって聞いたけど…

親: 文系って就職が不安って声も聞くけど、人文社会学部の進路はどう?

子: 実は都立大の人文社会学部はかなり就職に強いよ。公務員志望の子が多くて、都庁・特別区・国家一般職の合格者も毎年多いし、NPOや教育、マスコミ、金融、IT企業などにも進んでる。心理系は大学院進学が前提のケースもあるけど、福祉や臨床、発達支援の現場に進む人も多い。

親: 地に足のついた進路が多そうね。

子: うん。教員採用試験も強いし、ゼミ単位で就職支援をしてくれる先生もいる。特に都立大は「地元志向」と「公共志向」の強い大学だから、「人と社会に関わりたい」という思いを形にしやすい環境があると思う。

主な進路実績:

  • 国家公務員、東京都庁、特別区職員、市役所など
  • 学校教員(高校国語・社会、特別支援教育など)
  • NPO・NGO(国際協力、地域福祉)
  • 民間企業(出版、広告、人材、金融、IT、鉄道など)
  • 大学院進学(臨床心理、社会学、人文科学など)

印象に残った授業やフィールドワークは?

親: これまでで「一番印象に残っている授業」とかある?

子: 社会学科のフィールドワーク実習で、実際に地域に出て住民インタビューをしたんだけど、「“調査対象”として見るんじゃなくて、“生活者として尊重する”ことが大事」って先生に言われたのが忘れられない。人と社会を学ぶって、“数字じゃなくて人間を見る”ことなんだって実感したよ。


最後に、保護者の方へひとこと

親: 人文系って、将来が見えにくいぶん不安もあるのよね。でも興味を持ってるなら応援もしたいし…。

子: 確かに、資格や職種が明確に決まってるわけじゃない。でも都立大の人文社会学部は、「人間のことを深く考え、社会のしくみを問い直せる力」が育つ学部。どんな仕事にも必要な“考える力”が身につくから、自分らしい進路を切り拓いていける力になると思う。

親: どんな子に向いてる学部だと思う?

子: 「人間ってなんだろう」「社会の仕組みをもっと深く知りたい」「自分の言葉で世界を語りたい」――そんなふうに“問いを持てる子”には、ぴったりの場所だと思うよ!

本記事は、早稲田大学国際教養学部に在籍し、進学塾を主宰する筆者が保護者の方に向けて執筆しました。内容は2024年度時点の情報をもとにしています。最新情報は大学公式サイトをご確認ください。

コメント