「都市環境学部」ってどんなことを学ぶの?
親: 「都市環境学部」って名前、ちょっと聞き慣れないわね。理系なの?それとも文系寄り?
子: 完全に理系の学部だよ。でも、いわゆる“工学部”ともちょっと違ってて、都市・建築・土木・環境・交通など、「人の暮らし」と密接に関わる分野を横断的に学べるのが特徴なんだ。
親: つまり、まちづくりとか都市計画を勉強するの?
子: そうそう。「都市とは何か?」「どう設計し、どう持続可能にしていくか?」を、工学・社会・環境の視点から学ぶんだ。実験や設計演習もあるし、東京都の大学ならではの“リアルな都市課題”に取り組めるところが強み!
学科はどうなってるの?建築や土木もあるの?
親: 学部の中にはいくつくらい学科があるの?
子: 都市環境学部には以下の5学科があるよ:
- 建築学科:建築設計、都市デザイン、意匠、構造など。建築士を目指す人向け。
- 都市基盤環境学科:インフラ・土木工学、災害対策、交通計画など。
- 環境応用化学科:化学的アプローチで水・大気・エネルギー問題を解決。
- 観光科学科:観光まちづくり、地域活性化、文化政策などの新領域。
- 地理環境学科:地形・気象・GISなどを用いて地球と都市の関係を分析。
親: 幅が広いのね。理系の中でもかなり多様じゃない?
子: うん、「都市を支える多様な技術と知」を一つの学部で学べるのは、都立大ならでは。文理融合的な視点があるのも面白いところだよ。
授業は実践的?フィールドワークや設計課題も?
親: どんな授業があるの?教室で座ってるだけじゃないよね?
子: もちろん!設計スタジオや実験・演習・フィールドワークがとにかく多い。建築なら模型制作やCAD、都市基盤なら測量や橋梁設計、観光科学なら地域調査に出たりもするよ。机上の知識だけでなく、実際に手を動かす経験が重視されてる。
親: 忙しそうね(笑)
子: たしかに、特に建築系は忙しい(笑)。でも、自分で設計した空間が形になるのってやっぱり楽しいし、達成感もあるよ!
学生の雰囲気は?おしゃれ系?理系ガチ系?
親: どんな学生が多いのかしら?理系ってお堅い印象があるけど…
子: 学科によってちょっと雰囲気が違うかも。たとえば建築は感性派でおしゃれな子も多いし、都市基盤や環境系は落ち着いた理系タイプが多い印象。観光科学は文理ミックスで、フィールド好きなアクティブ派もいる感じかな。
親: 男女比はどう?
子: 建築と観光科学は女子が多め。地理や環境系はバランスよくて、土木系は男子がやや多いかな。でも全体としてはフラットな雰囲気で、学内も落ち着いてるよ。
就職はどう?建築士や公務員になれるの?
親: 将来はどんな職業に就くの?理系とはいえ、専門が分かれすぎてて不安もあるのよね。
子: 大丈夫!それぞれの学科で進路が明確だから安心だよ。たとえば建築学科なら建築士や設計事務所、都市基盤は建設コンサルやインフラ系、公務員も多い。観光科学は地域政策系やコンサル、環境系はエネルギーや化学業界。地理環境はGIS技術者や気象会社など、専門職が強い印象。
親: 公務員になる人もいるの?
子: 多いよ。特に東京都や特別区、市役所などの技術職、公害・環境・都市計画などの職種に進む人が多い。都立大は“公共志向”が強い大学だから、地元でまちを支える仕事を目指す学生も多いんだ。
主な進路実績:
- 一級建築士・設計事務所・ゼネコン・ハウスメーカー
- 建設コンサルタント・インフラ系企業(鉄道・水道・電力など)
- 環境プラント企業・化学メーカー・エネルギー関連会社
- 地方自治体・東京都庁・特別区職員(技術職)
- 観光政策・地域活性系NPO・コンサルティングファーム
- 大学院進学(設計研究・土木・環境分析・観光学など)
印象に残った授業や体験は?
親: 今までで一番記憶に残ってる授業は?
子: 建築の設計課題で、実際に多摩地域の“空き家活用”をテーマにリノベーション提案をしたんだ。地域の方にプレゼンしてフィードバックももらえて、「都市を学ぶ=人の暮らしを考えること」なんだと実感したよ。
最後に、保護者の方へ
親: “都市”って抽象的で、ちょっと将来が見えにくい気もするのよね。
子: でも逆に言えば、「都市を支える力」は社会のどこでも必要とされるよ。都立大の都市環境学部は、建築・土木・観光・環境など、今の日本にとって本当に大事な分野を“実践”で学べる場所。しかも東京というフィールドがすぐそこにあるから、学びがダイレクトにつながるんだ。
親: どんな子に向いてると思う?
子: 「まちをもっとよくしたい」「社会のインフラや環境問題に関わりたい」「人の暮らしを支える技術を身につけたい」――そんなふうに思える子なら、きっとこの学部で力を伸ばせると思う!
本記事は、早稲田大学国際教養学部に在籍し、進学塾を主宰する筆者が保護者の方に向けて執筆しました。内容は2024年度時点の情報をもとにしています。最新情報は大学公式サイトをご確認ください。
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