東京科学大学の医学部ってどんな特徴があるの?
親: 東京科学大学って理工系のイメージが強いけど、医学部もあるのね。普通の医学部と何が違うのかしら?
子: 一番の特徴は、「科学技術を基盤とした医療者育成」ってところかな。東京医科歯科大学と東京工業大学が統合してできた東京科学大学だから、理工系と医療系の知見を融合して、次世代の医師・研究者を育てる体制になってるんだ。
親: なるほど、テクノロジーやAIが医療に入ってくる今の時代に合った教育ってことね。
子: そうそう。もちろん人間としての医師の在り方も大事にしていて、コミュニケーションや倫理の授業も充実してるんだけど、それに加えて「創造的に医療を変えていく人材」を育てるって方針なんだ。研究志向の学生にも合うし、臨床志向の学生にも丁寧な指導があるよ。
カリキュラムはどうなってる?難しそう?
親: 医学部って、どこも勉強が大変って聞くけど、ここもやっぱりそう?
子: 間違いなく大変だよ(笑)。でも、東京科学大はカリキュラムがすごく整理されていて、最初の2年間は基礎医学と教養、3年目から臨床系の講義と実習、5年目から病院での本格的な臨床実習に入る。6年目で国家試験対策と卒業研究って流れ。
親: 卒業研究もあるの?それって普通の医学部と違う点?
子: そこが理工系の大学らしいところで、「医師であっても研究ができること」が重視されてるんだ。医療系のAI応用とか、再生医療、ゲノム解析など、最先端の研究テーマが身近にあって、希望すれば研究にも深く関われるよ。
臨床実習や施設環境は?東京で学べるメリットは?
親: 医学部って実習が大事って聞くけど、病院とかはちゃんとしてるの?
子: もちろん!旧東京医科歯科大学附属病院がそのまま大学病院になっていて、国内でもトップレベルの症例数・設備・医師の質を誇ってるよ。大学と病院の距離も近いし、東京の中心という立地もあって、多様な患者さんと向き合える実践的な環境が整ってる。
親: 東京だと家から通えるっていう子も多そうね。
子: そうだね。寮や一人暮らしもあるけど、通学圏内の子も多いよ。あと、総合大学になったからこそ、理工学系の学生とも交流できるし、学際的なプロジェクトも増えてきてるよ。
学生の雰囲気は?競争が激しいの?
親: 医学部ってギスギスした競争があるっていうイメージもあるけど、実際どうなの?
子: もちろん勉強のレベルは高いけど、「みんなで助け合って乗り越える」って文化があるよ。小テストの過去問を共有したり、グループで実習の振り返りをしたりと、仲間との協力が前提になってる感じ。理工系融合型の大学になった影響か、“技術や知識をシェアして育つ”って意識の学生が多いと思う。
親: 男女比とか、雰囲気は?
子: 男女比はやや男子が多いけど、年々バランスがよくなってきてる。真面目で落ち着いた子が多いけど、体育会や文化系サークルにも所属してる子がいて、想像よりも明るくて人間関係は良好だよ。
卒業後の進路は?やっぱり臨床医が多い?
親: 医学部を出たら、やっぱり病院で働くのが普通なの?
子: そうだね、卒業生の多くは臨床医になるけど、東京科学大学は研究志向の子や海外志向の子も多いのが特徴。大学病院や関連病院に進むのはもちろん、大学院に進学して基礎医学や医工連携の研究を続ける人、WHOや国際NGOで医療支援に携わる人もいるよ。
親: 海外で活躍できる医師も育てるってことね。
子: うん。医学英語のカリキュラムも充実してるし、海外提携大学への留学制度もあるから、“世界で通用する医療人”を目指せる環境があるよ。
主な進路例:
- 東京科学大学附属病院/東京都立病院/地域中核病院
- 東京科学大学大学院(医歯学総合研究科など)
- 医療系研究機関(理化学研究所、AMED)
- 国際医療協力機関(JICA、WHOなど)
- 民間医療系企業(医療AI、製薬、創薬ベンチャーなど)
印象に残った授業やエピソードは?
親: 医学部での生活って忙しそうだけど、「これは自分の中で残ってる!」って授業はある?
子: 4年生の時の「模擬診察実習」が印象的だったかな。実際の患者役を演じる役者さんに対して、問診や診察をして、診断まで出すっていう実践形式なんだけど、相手の不安な表情や言葉をどう受け止めるか――“医学は人と人との対話だ”って実感した瞬間だった。
最後に、保護者の方へひとこと
親: 医学部は将来の安定もあるけど、やっぱり大変そうで、子どもがやっていけるか心配になるのよね。
子: 確かに簡単な道じゃないけど、東京科学大学の医学部は「テクノロジーと人間性のバランス」を大切にしてくれる学びの場。臨床・研究・国際医療など、どんな道にも進める選択肢があるから、自分らしい医師像をじっくり育てられる学部だと思うよ!
親: どんな子に向いてると思う?
子: 「人の命と向き合いたい」「テクノロジーで医療を進化させたい」「困っている人のために自分の力を使いたい」――そんな想いを持っている子にこそ、ぴったりの環境だと思う!
本記事は、早稲田大学国際教養学部に在籍し、進学塾を主宰する筆者が保護者の方に向けて執筆しました。内容は2024年度時点の情報をもとにしています。最新情報は大学公式サイトをご確認ください。
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