【親向け】東京外国語大学 国際社会学部の学び・雰囲気・就職をやさしく紹介!

「国際社会学部」ってどんなことを学ぶの?

親: 名前からしてグローバルな学部ってことは分かるけど、「国際社会学部」ってどんな内容を学ぶの?政治とか経済の話?

子: うん、政治・経済ももちろん扱うけど、それだけじゃないよ。国際社会学部では、世界の社会問題――たとえば、貧困・教育格差・移民・環境・ジェンダーなどを、複数の視点から分析して、どうすればより良い社会になるのかを考えていく学部なんだ。いわば、“世界のリアル”に向き合う学部だよ。

親: 外交官や国連職員を目指すような、意識高い人たちの集まり?

子: そんな子もいるけど、実際には「社会の矛盾に興味がある」「地道に現場で人と向き合いたい」っていう、“問題意識のあるやさしい子”が多いかな。ジャーナリズムやNGOに関心のある子もいれば、フィールドワークや研究職を志す子もいるし、将来像はけっこう多様だよ。

分野や専攻はどう分かれているの?

親: 「国際社会」って漠然としてるけど、学ぶ内容は分野ごとに分かれているの?

子: 大きく3つの領域に分かれていて、それぞれが重なり合うようにカリキュラムが組まれてるんだ。

  • 地域・国際関係領域(国際政治、外交、安全保障、地域研究など)
  • 現代社会領域(社会学、ジェンダー、多文化共生、移民、福祉など)
  • 開発・環境・共生領域(開発協力、環境問題、グローバル教育、SDGsなど)

2年生以降は、これらの領域から自分の興味に沿った講義やゼミを選んで、専門性を深めていく流れだよ。

親: 社会学部っぽいけど、かなり国際色が強いのね。

子: うん、日本だけじゃなく、世界中の社会課題を比較して考えるから、「社会を見る目」が自然と育つんだ。しかも、授業では英語や現地語の文献を扱うこともあるし、学部全体がグローバルな視野を大事にしているよ。

授業やゼミはどんな感じ?現地調査とかあるの?

親: 授業は座学中心?それとも実習やフィールドワークが多いの?

子: どっちもあるよ!1〜2年次は基礎的な講義で社会理論や国際関係を学んで、3年次からはゼミやプロジェクト型授業が中心になるんだ。フィールドワークの授業も豊富で、たとえば東南アジアや中南米に行って現地のNGOや学校を調査するプログラムなんかもあるよ。

親: それは実践的ね。論文とか発表も多いの?

子: 多いよ。国際社会学部は“自分の視点を持つこと”をとても大切にしていて、レポートや発表、グループディスカッションが頻繁にある。ゼミではインタビュー調査やアンケート設計をして、データを分析したうえで発表したりするんだ。社会調査士の資格も取得できるよ。

学生の雰囲気は?真面目で国際派?

親: 他の大学とはちょっと違う雰囲気がありそうだけど、どんな学生が多いの?

子: 「まじめで、ちょっと独自の世界観を持ってる」って子が多いかな(笑)。語学を勉強したくて入る子もいるけど、どちらかというと「世界のどこかにある“答えのない問い”を追いかけたい」って子が多いかも。男女比はほぼ半々で、帰国子女や留学生もいるから、多様なバックグラウンドの学生が自然と混ざってる感じ。

親: お互いに影響を受け合って、刺激がありそうね。

子: そうだね。学内の議論も活発で、「なんでそう思うのか?」って突っ込んだ話になることもあるけど、みんな相手を尊重する雰囲気があって安心できるよ。あとは学部を超えた学生団体やボランティア活動にも積極的に関わってる人が多いよ。

就職や進路は?国際系に強い?

親: 国際社会を学んで、実際にどんな進路があるのかしら?やっぱり国際機関とか?

子: そういう進路もあるけど、それだけじゃなくて幅広いよ。たとえば、官公庁、国際協力NGO、新聞社や出版社、広告・コンサル、IT、教育など。語学と社会分析力があるから、どの業界でも「しっかり考えられる人」として評価されやすい。大学院に進学して研究者や開発専門家になる人もいるよ。

親: 語学力も活かせるのね。

子: もちろん!東京外大の強みである言語教育も国際社会学部でしっかり継続されるから、英語+もう1言語を実用レベルまで高められる。国際会議、現地研修、留学など、語学と社会分析の“二刀流”ができるのがこの学部の魅力!

主な就職先例:

  • JICA、NGO、外務省、国際協力銀行など国際系
  • 朝日新聞、NHK、講談社、共同通信などメディア系
  • 博報堂、リクルート、野村総研、アクセンチュアなど企画・コンサル
  • Google Japan、楽天などのグローバルIT企業
  • 国家一般職、地方自治体、大学院(東大、外大)への進学

印象に残った授業や経験は?

親: 大学生活で「これは人生の転機だった」と思えるような授業、何かあった?

子: 3年生のゼミで、難民支援をテーマにシリア難民の方にインタビューする機会があったんだ。「制度がどうあるべきか」じゃなくて、「その人がどう生きてきたか」に耳を傾けることで、自分の中の“正解”が崩れていく感覚があったよ。それ以来、データだけじゃなく“語られない声”を拾うことの大切さを意識するようになった。

最後に、保護者の方へひとこと

親: 国際社会を学ぶなんて理想的だけど、現実社会でちゃんと役立つのか心配もあるのよね。

子: むしろ、「正解がない時代」に一番必要な学びだと思う。東京外国語大学の国際社会学部は、理屈だけじゃなく、人間のリアルや現場にこだわる学部。理想を語るだけじゃなく、どう実践につなげるかを考え続けるから、どんな仕事に就いても“社会に意味のある行動ができる人”になれると思う!

親: どんな子に向いてると思う?

子: 「世界の矛盾に目をそらしたくない子」「国際協力や社会貢献に関心がある子」「考えることと動くこと、両方にエネルギーを持ってる子」――そんな子には、本当にぴったりの学部だよ!

本記事は、早稲田大学国際教養学部に在籍し、進学塾を主宰する筆者が保護者の方に向けて執筆しました。内容は2024年度時点の情報をもとにしています。最新情報は大学公式サイトをご確認ください。

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