観光学部って旅行の専門学校みたいなもの?
親: 観光学部って、なんだか旅行会社の専門学校みたいな印象があるけど…大学で学ぶ意味ってあるの?
子: それ、よく言われるけど全然違うよ。東海大学の観光学部では、「観光=人と地域をつなぐ社会的な仕組み」っていう広い視点から学ぶんだ。
親: 旅行の計画を立てたり、接客の練習をするだけじゃないってことね?
子: そう。むしろ中心にあるのは、**「この町をどうしたらもっと魅力的にできる?」「観光を通じて人の心を動かすには?」**っていう社会課題へのアプローチ。
旅行やおもてなしはその“手段”なんだよ。
どんなことを学ぶの?地域と世界をつなぐ“しかけ”を考える
親: 具体的には、どんな授業があるの?
子: いくつか分野に分かれていて、たとえばこんな感じだよ:
- 観光地理・文化資源論:地域の自然や歴史をどう活かすかを学ぶ
- 観光政策・地域振興:まちづくり、地域活性、地方自治体の観光戦略
- ホスピタリティ・サービス論:接客や空間演出など“心の満足”をつくる方法
- 国際観光・多文化理解:インバウンド対応、異文化コミュニケーション
- 観光産業経営:旅行会社やホテルの経営の基本やデジタルツーリズム
親: ずいぶん幅広いのね。観光=旅行って単純じゃないのね。
子: そう。観光って、文化・経済・国際・福祉など、いろんな分野が交わる「総合知」なんだよ。
授業のスタイルは?やっぱり現場に出るの?
親: こういう分野って、机上だけじゃ学べない気がするけど…現地調査とかあるの?
子: めちゃくちゃある!フィールドワークはこの学部の“醍醐味”だよ。
- 地域に入って住民の話を聞いたり、観光客にアンケートを取ったり
- 地元の特産品を使った“お土産開発”プロジェクト
- 商店街や温泉街の活性化を考えるゼミ
- 海外研修で異文化ホスピタリティ体験(※コロナ後再開)
親: まさに“現場に飛び込む学問”って感じね。
子: うん。「観光って人と人をつなぐことなんだ」って、現地で初めて実感する瞬間が多いんだよ。
学生の雰囲気は?アクティブ?サービス精神が強い?
親: 観光学部って、明るくて元気な子ばかりなの?
子: それもあるけど、実はすごく**「人の気持ちを読むのが上手な子」が多い**印象かな。
- 接客業に憧れている子
- 地域づくりに関わりたい子
- 海外旅行や異文化交流が大好きな子
- 静かだけど、企画や裏方で活躍するタイプの子
いろんなタイプがいるけど、共通してるのは、「誰かのために動きたい」っていう思いやりの強さだと思う。
卒業後の進路は?ホテル?旅行会社?だけじゃない!
親: 観光学部って、やっぱりホテルや旅行会社に行く人が多いの?
子: もちろん多いけど、それだけじゃないよ。“人を動かす力”が身につくから、いろんな業界に進めるのが観光学部の強みなんだ。
進路の一例:
- 【観光・サービス業界】旅行会社、ホテル、航空業界、テーマパーク、観光協会
- 【公務員・地域職員】自治体の観光課、地域活性のNPOなど
- 【企業】商社、広告、ブライダル、イベント企画、人材サービス
- 【進学】観光政策や国際協力をテーマにした大学院進学も
親: 旅行を超えて、広い“おもてなし産業”に行けるのね。
子: うん。「人の心を動かす企画力」や「現場を見る力」が評価されることが多いから、汎用性もあるんだ。
印象に残った経験は?“観光は人そのものだ”と気づいた瞬間
親: あなた自身、観光学部で学んでいて心に残ったことってある?
子: 地域フィールドワークで、商店街のおばあちゃんに「最近は若い子が声かけてくれるのがうれしい」って言われたときかな。
観光って、“非日常”じゃなくて**「人と人の関係性を回復する力」なんだな**って思ったよ。
親: 観光って、思ってたよりずっと“あたたかい”学問なのね。
子: そう。観光は、誰かの笑顔をつくるための知恵と仕掛けを学ぶ学問なんだよ。
最後に、保護者の方へ
親: 観光って軽いイメージがあったけど、聞いてみるとすごく“人を大切にする”学問なのね。
子: 東海大学の観光学部は、「観光=暮らしを豊かにする仕組み」っていう広い視点で学べる場所。
旅行だけじゃなく、地域、文化、人の営みをまるごと受け止めて、そこに価値をつくる人になれる学部だと思う。
親: どんな子に向いていると思う?
子: 「人を喜ばせたい」「地域の魅力を発信したい」「自分の足で社会に出たい」――
そんな**“思いやり×行動力”のある子にぴったり!**
旅を通して、人と社会を変えていきたい子には、本当におすすめできる学部だよ。
本記事は、早稲田大学国際教養学部に在籍し、進学塾を主宰する筆者が保護者の方に向けて執筆しました。内容は2024年度時点の情報をもとにしています。最新情報は大学公式サイトをご確認ください。
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