「公共政策」って?社会の“仕組み”を学び、より良い未来を設計する学部
親: 「公共政策」って、なんとなくお堅いイメージがあるけど、具体的には何を学ぶの?
子: 一言でいうと、「社会をどうよくしていくか」を考え、仕組みとして実現するための学問だよ。京都府立大学の公共政策学部では、政治・行政・経済・法律といった社会のルールを学びつつ、現実の地域課題を解決する力をつけていくんだ。
親: 社会の課題っていっても、そんなの学生に解決できるの?
子: もちろん最初は勉強からだけど、この学部のすごいところは、“地域とつながる実践型教育”が徹底してること。地元の行政やNPO、企業と一緒にリアルな課題に向き合う中で、自分にできることを見つけていくんだ。
学部の特徴|“学問と現場”の両輪で社会にアプローチ
● 社会科学の基礎力をしっかり身につける
・政治学、行政学、経済学、法学、社会学といった公共政策の土台を丁寧に学習
・統計やデータ分析のスキルも重視し、客観的に社会を見る目を養う
・少人数制の演習(ゼミ)中心で、議論・発表の機会が豊富
● 地域との連携を重視した「実践型教育」
・京都府を中心に、自治体・NPO・企業などとの共同プロジェクトが年間を通じて実施
・学生自らが企画し、政策提言を行うフィールドワーク型授業が充実
・“地方創生”“子ども・福祉”“災害対応”“観光政策”などテーマは多様
● 公務員試験対策にも強い
・教養試験・専門試験・面接・論文対策のサポート体制が整備
・元行政官や経験豊富な教員による進路相談・模擬面接もあり
・毎年、地方公務員や国家公務員(一般職)への合格者多数
カリキュラムの流れ|考える→動く→提案する力を育てる4年間
● 1年次:社会科学の基礎と問題意識の育成
・政治学入門/経済学基礎/公共政策論/情報リテラシーなど
・京都府内の地域社会や行政の実地調査を通じて“現場感覚”を体得
・グループワークやディスカッションを通じて“対話する力”も養う
● 2年次:専門分野の深化と地域プロジェクトへの参加
・財政学、地方自治論、社会保障政策、環境政策などの専門科目が本格化
・「まちづくり」「教育」「ジェンダー」「災害復興」など関心に応じた分野へ展開
・京都府下の市町村やNPOと連携し、実地調査+提言プレゼンを行う授業を実施
● 3年次:ゼミ活動を軸に、自分のテーマを深掘り
・所属ゼミで自ら研究テーマを設定し、文献調査+現場観察へ
・政策評価、行政法、地域経済など応用的な分野へも進出
・海外の公共政策研究にも触れる国際科目(例:EUの移民政策、北欧の福祉など)
● 4年次:卒業研究+進路に向けた本格準備
・卒業論文では現場取材・アンケート調査・統計分析なども用いながら政策提案を作成
・就職支援プログラム(模擬試験・模擬面接・自治体職員との交流会)を通して進路確定
・希望者は大学院進学や研究職も視野に入れる
実践例|“学生が地域の一員として動く”プロジェクト多数!
- 京都市内の商店街活性化プロジェクトに企画段階から参画
- 南丹市の高齢者福祉政策に対する政策提案(調査・ヒアリング含む)
- 観光と住民生活のバランスをテーマにした舞鶴市との協働研究
- 災害リスク地域における防災意識向上キャンペーンの立案・実施
- “子育て政策の現場”をNPOと連携してインタビュー調査・報告書作成
子: 授業で学んだことを、そのまま現場に持ち込んで試せる。教室の外での学びが、すごく多いんだよ。
学生の雰囲気|まじめで熱意のある“地域志向”の学生が多い
・「地元に貢献したい」「地域の課題をなんとかしたい」という想いを持った学生が多い
・少人数制ゼミでの議論が活発。発表の場でも“対話力”が求められる
・公務員志望の学生が一定数いる一方で、NPO・福祉・教育分野を目指す子も多数
・穏やかで協調性があり、社会のことを自分ごととして考える空気がある
就職・進路|「社会に役立つ」を仕事にする道が広がる
● 主な進路分野
・地方公務員(市役所、県庁、福祉・防災・子育て支援部門など)
・国家公務員(一般職、国税専門官など)
・NPO/NGO(地域支援・教育支援・環境団体など)
・一般企業(人事・企画・広報・総合職)
・大学院進学(公共政策・政治学・社会学分野)
● 資格・進路支援
・公務員試験対策講座(筆記・面接)+ゼミ教員による個別支援
・社会調査士、行政書士などの資格取得サポート
・地域インターン・キャリアガイダンスも随時開催
保護者の方へ|こんなお子さんにおすすめです
・ニュースや社会問題に興味を持ち、自分で調べるのが好きな子
・「誰かの役に立ちたい」という思いを行動に移したい子
・公務員や地域づくりに関心がある子
・対話力やプレゼン力を伸ばしたい子
・将来、社会課題と向き合う“仕事”がしたい子
子: 「正しい答え」じゃなくて、「よりよい答え」を探し続けるのが公共政策。迷いながらでも、動いて考える力がついたよ。
親: 知識だけじゃなく、“現場感覚”が育つのね。時代の変化に応えられる若者になってくれそうで安心だわ。
本記事は、早稲田大学国際教養学部に在籍し、進学塾を主宰する筆者が保護者の方に向けて執筆しました。内容は2024年度時点の情報をもとにしています。最新情報は大学公式サイトをご確認ください。
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