「美術学部」って何を学ぶの?“自分の表現”ととことん向き合う場所
親: 美術学部って、絵を描いたり作品をつくったりするんでしょ?
子: うん、そうだね。でも単に「描く・つくる」だけじゃなくて、「どうしてそれを表現したいのか」「社会にどう伝えるか」といった“思考と表現”の両方を磨いていくのが美術学部なんだよ。
親: 感性だけで勝負する世界じゃないのね。
子: そう!技術ももちろん大事だけど、それ以上に「自分にしかできない表現とは何か」を探す旅って感じ。愛知県立芸術大学は、国公立の芸大として実技と理論のバランスに優れている大学だよ。
専攻は6分野!多様なアートの世界に専門的に取り組める
子: 美術学部には次の6つの専攻があるんだ。
① 日本画専攻
- 伝統的な技法(岩絵の具、和紙など)を学びながら、現代的な表現にも挑戦
- 描写力、色彩感覚、構図の美を徹底的に鍛える
② 油画専攻
- 油彩・テンペラ・アクリルなどを使い、多彩な素材で個性を追究
- コンセプト表現や空間構成まで幅広く学べる
③ 彫刻専攻
- 木彫・石彫・金属・現代彫刻など立体造形全般に対応
- 素材研究と空間との関係を意識した表現力を磨く
④ デザイン専攻
- ビジュアルデザイン、製品・空間デザインなど実社会とつながる表現
- 実習重視で企画・設計・プレゼン能力も鍛えられる
⑤ 芸術学専攻(理論系)
- 美術史・美学・芸術評論など“言葉でアートを語る”専門家を育成
- 博物館・美術館学芸員や研究者志望におすすめ
⑥ メディア映像専攻
- 写真・映像・インスタレーション・メディアアートなど新しい表現領域
- コンピュータとアートを融合させたクリエイティブに挑戦
親: 自分の興味や適性に合わせて選べるのはいいわね。
子: うん、それぞれの専攻に専門の教授陣がいて、少人数制で丁寧に見てもらえるんだよ。
入試も実技+学科!独特の準備と心構えが必要
親: 入試ってやっぱり実技が大事?
子: そうだね、専攻ごとに異なる実技試験(デッサン、色彩構成、立体表現など)があって、倍率も高いから、早い段階からの準備が必要だよ。
- デッサンや色彩の予備校・美術塾に通う人も多い
- 国語・英語などの学科試験もある(共通テスト利用型もあり)
- 論述や面接が求められる専攻もあるので、表現の意図を言語化できる力も必要
子: 技術だけじゃなく、「自分の考えをどう形にしたいか」を伝える力が求められるんだ。
親: 芸術って奥深いのね…。
子: うん、でもその分“自分と向き合う密度”が高くて、成長を実感しやすい環境だよ。
どんな学生が多いの?感性と集中力を兼ね備えた人たち
親: どんなタイプの子が多いの?
子: おっとりしてるけど、作品づくりになると集中力がすごい人が多いよ。あと、コツコツ地道に作業できる人、自分の世界観を持ってる人が多い!
- 芸術を一生の仕事にしたい
- 表現したいテーマやモチーフがある
- 美術館・画廊めぐりが好き
- 誰かの心を動かす表現がしたい
親: 感受性だけじゃなくて、地道な努力も大切なのね。
子: そうだね。作品って一夜漬けでできるものじゃないから、忍耐力と情熱が両方必要なんだよ。
就職は?アート系から一般企業、公務員まで幅広い!
子: アーティストを目指す人だけじゃなくて、いろんな進路があるよ!
主な進路例
- 画家・彫刻家・映像作家など創作活動を続ける
- 美術教員・大学院進学・研究職
- 博物館・美術館学芸員
- デザイン事務所・広告代理店・映像制作会社
- 一般企業の企画・商品開発・広報部門
- 地方自治体・文化関連の公務員
支援体制
- ポートフォリオ指導・個別面談あり
- 展示会・コンペティションの出品支援
- 芸術文化系の公務員試験・教員採用試験対策も充実
親: アーティストにならなくても進路はたくさんあるのね。
子: うん!表現力・発想力・企画力って、どんな仕事にも活かせる力だからね。
保護者の方へ〜どんな子におすすめ?
親: 愛知県立芸術大学の美術学部、すごく本格的で夢を形にできる場所なのね。
子: うん!この学部は、
- 表現をとことん深めたい子にぴったり
- 日本画・油画・彫刻・デザイン・映像まで幅広く学べる
- 少人数制で専門的な指導が受けられる
- 実技・理論・キャリア支援のバランスがとれている
- 国公立芸大として学費も比較的安く、親としても安心
親: どんな子に向いていると思う?
子: 「表現したい想いがある」「芸術に人生をかけたい」「自分だけの世界をつくりたい」――
そんな**“感性と探究心を持った子”**にぴったりだよ!
本記事は、早稲田大学国際教養学部に在籍し、進学塾を主宰する筆者が保護者の方に向けて執筆しました。内容は2024年度時点の情報をもとにしています。最新情報は大学公式サイトをご確認ください。
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