「国際学部」って?“世界とつながる力”を地域で育てる学部
親: 「国際学部」って響きはかっこいいけど、何を勉強する学部なのか、いまいちイメージがつかなくて…。
子: うん、よくそう言われるんだけど、広島市立大学の国際学部は、ただ“英語を学ぶ”だけじゃなくて、国際関係・文化理解・社会課題・平和と紛争・国際協力など、世界を相手にした問題解決の力を養う学部なんだよ。
親: なるほど…なんとなく抽象的なイメージだったけど、具体的なテーマが多いのね。
子: そう。しかもこの大学、平和都市・広島に立地してるから、平和学や国際協力にも力を入れていて、広島から世界を変える意識が強いのが特徴なんだ。
学びの柱|「世界を知り、考え、動ける人」に成長する3つの軸
● 語学力×実践力の両立
- 英語はもちろん、中国語・ドイツ語・フランス語・韓国語など第二外国語にも力を入れる
- TOEFLやIELTS対策、英語によるプレゼン・討論などもカリキュラムに組み込まれている
- 留学生との日常的な交流機会、外国語でのレポート提出やディスカッションもあり
● 国際関係・地域研究・平和学
- 国際政治、国際経済、開発援助、移民・難民、宗教や民族など多文化社会の複雑さを学ぶ
- 広島という立地を活かし、核兵器・戦争・復興・平和教育といった視点で学べる平和学が充実
- アジア・ヨーロッパ・中東・アフリカなどの地域別研究にも対応
● フィールドワーク・国際体験型学習
- 国内外でのフィールド調査やインターンシップが盛ん
- NGO・国際機関・企業・自治体との連携プロジェクトも多数
- 海外大学への中・長期留学制度が充実(派遣先は30ヶ国以上)
学びの流れ|“国際感覚”と“実践知”を段階的に育てる4年間
● 1年次:語学と教養で「広く世界を見る力」を育てる
- 英語+第二外国語の徹底トレーニング
- 国際関係・文化・経済などの基礎科目を幅広く学ぶ
- グローバル市民としての視野と倫理観を育てる「平和学入門」あり
- 留学生との混成授業で早期から国際交流を体験
● 2年次:専門性を高め、自分の関心分野を発見する
- アジア研究/ヨーロッパ研究/国際協力/地域文化などから選択し、重点的に学ぶ
- グループワーク・プレゼン・小論文で“考える力+表現力”を鍛える
- 「国際フィールドワーク」「学外実習」など実践科目が本格化
● 3年次:学外に飛び出して“自分の国際体験”を得る
- 長期留学(半年~1年)、短期語学研修、国内フィールド調査などの選択肢あり
- 実習先はアジアの開発地域からヨーロッパの自治体まで多様
- ゼミに所属し、難民問題・貧困・宗教対立・環境課題などの現代的テーマに取り組む
● 4年次:卒業研究で「世界を自分の言葉で語る」
- フィールド調査や文献研究に基づいて卒論を完成
- 社会的な提言を含む研究発表や政策提案を行うゼミ発表会あり
- キャリア支援・留学成果の活用・公務員試験対策など、進路支援も本格化
実践の場|世界と広島、両方をリアルに学ぶフィールド型教育
- カンボジアのNGOで教育支援プロジェクトに参加
- ドイツの平和資料館と広島の被爆証言を比較調査
- 東南アジアの水資源管理と日本の技術支援についての研究
- 国内の在日外国人支援NPOでボランティア活動
- 平和記念資料館と連携した平和教育プログラム設計
- 難民支援に関する国際フォーラムへの学生参加
子: 世界の問題って、すごく遠いことに感じるけど、こうやって“現場で出会う”と、「自分にできること」を考えるようになるんだ。
学生の雰囲気|真面目で視野が広く、柔らかい行動力をもつ人が多い
- 英語や海外への関心が高く、留学や国際交流に前向きな学生が多い
- 授業内での議論・プレゼンも活発で、自分の意見をしっかり持っている
- 宗教・文化・考え方の違いを尊重できる、多文化受容力の高い雰囲気
- 静かに深く考えるタイプと、行動的なタイプの両方が混在し、お互いに刺激し合っている
就職・進路|「グローバル視点」と「地域への責任」を活かすキャリア
● 主な進路
- 国家公務員(外務省・国際協力機構など)
- 地方自治体職員(国際交流課・多文化共生課など)
- NGO/国際機関(UNICEF、JICA連携団体など)
- 商社・メーカー・IT・観光業などグローバル企業
- 留学や研究を継続して大学院進学(国際関係・平和学・地域研究など)
● 資格・支援制度
- TOEFL・IELTSスコアアップ講座
- 通訳案内士・国際交流インターン制度
- 公務員試験対策講座(学内開催)
- 留学経験を活かす就活セミナー・OGOB講演も豊富
- 卒業生には外務省・JICA・自治体国際交流員なども!
子: 「世界のために働く」っていうと大げさだけど、たとえば“地域の外国人を支える仕事”も、ちゃんと国際貢献なんだよ。
保護者の方へ|どんなお子さんに向いている?
- 語学や異文化交流に関心があり、世界に視野を広げたい子
- グローバルな課題(平和・貧困・環境・人権など)に関心のある子
- 国際協力・外交・地域貢献など、社会的意義のある仕事を目指したい子
- 答えのない問いに向き合い、自分なりに考え続けることが好きな子
- 将来は「人の役に立つ」ことを実感できる仕事に就きたい子
親: 国際学って、ただ海外に出るだけじゃないのね。“地域と世界をつなぐ”って、すごく大事な役割なのね。
子: うん。広島って、世界に向けて語る力があるまちだから、ここで学ぶ国際学には、すごく意味があると思うよ。
本記事は、早稲田大学国際教養学部に在籍し、進学塾を主宰する筆者が保護者の方に向けて執筆しました。内容は2024年度時点の情報をもとにしています。最新情報は大学公式サイトをご確認ください。
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