【親向け】岡山大学 法学部の学び・雰囲気・進路をやさしく紹介!

「法学部」って弁護士を目指す人だけ?――いえ、“社会の仕組みを動かす人”を育てます

親: 法学部って、やっぱり弁護士とか裁判官を目指す学部なの?

子: もちろんそれもあるけど、それだけじゃないよ。岡山大学の法学部では、「社会のルールを学び、社会の課題を解決する力」を育てるのが目的なんだ。法律だけじゃなくて、政治・行政・経済のしくみも学ぶんだよ。

親: 「法律」って聞くと堅苦しい印象があったけど、社会のいろんなことにつながってるのね。

子: そう。たとえば、環境問題も、少子化も、教育や医療も、法律の枠組みが関係してる。だからこそ、法学部で学んだ人が、社会の土台を動かしていくんだ。


社会を支える「3つの柱」で学ぶ|法律・政治・公共を横断する知識

● 法律学(民法・刑法・憲法・商法・行政法 など)

  • トラブルをどう解決するか?という“ルールの基本”を学ぶ
  • 判例・六法を読み解きながら「具体的なケースで考える力」を養成
  • 裁判例の分析や模擬裁判など、実践的な学びも充実

● 政治学・行政学(政治制度・選挙・政策決定・国際関係)

  • 議会・内閣・政党・地方自治など、政治のしくみを体系的に理解
  • 公務員試験にも直結する分野で、地域課題との連携にも強い
  • 政策提案型授業、地域の自治体と協働したフィールドワークあり

● 現代社会と法(人権・福祉・環境・ジェンダーなど)

  • 社会問題と法の関係性を学び、「社会を変える力」を育てる
  • 貧困問題、医療と法、ジェンダー平等など、多様なテーマを扱う
  • NPO、地域団体、自治体との連携プロジェクトで“社会の現場”を体感

子: 法律って、社会のトラブルを解決するための「道具」なんだ。岡山大学の授業では、それをどう使うかを考える実践型が多いんだよ。


学びのステップ|「知識の習得」から「社会で使える力」へと成長する4年間

● 1年次:法律・政治の基礎+社会問題へのまなざしを育てる

  • 法学入門、憲法、政治学概論、現代社会論など、土台をしっかり固める
  • 少人数ゼミやレポート演習で「読む・書く・話す」の力を強化
  • 学内外の講演会や公共問題シンポジウムにも参加可能

● 2年次:専門分野を深め、論理的思考を磨く

  • 民法・刑法・行政法・国際法などの本格的な法学科目が始まる
  • 模擬裁判・立法提案・政策立案など“考えて動く”授業が多くなる
  • 課外での法教育活動(高校出前授業)なども選択可能

● 3年次:ゼミ配属+地域・実務の現場とつながる学びへ

  • 各ゼミで判例研究・政策分析・地方自治研究などを実施
  • 地域の自治体や裁判所、法律事務所と連携したPBL型授業も展開
  • 公務員試験対策・法科大学院進学準備なども本格化

● 4年次:卒業研究と進路準備の集大成

  • 卒業論文テーマ例:「環境基本法の政策的限界と自治体条例の役割」
     「SNS上の名誉毀損と表現の自由」
     「日本における同性婚法制化の課題と可能性」など
  • 研究成果を法学会や学生シンポジウムで発表する機会もあり
  • 公務員/法科大学院/民間企業、それぞれに応じた進路支援体制あり

実践型・地域密着の法学部だからこそ、“社会を動かす力”が身につく

  • 岡山市という行政・司法・企業が集まる都市圏立地を活かしたフィールドワーク
  • 裁判傍聴、自治体訪問、政策提案演習など“実社会とつながる授業”が多数
  • 地元の弁護士会、行政職員、議員との交流授業あり
  • 他学部(経済学部・教育学部)との合同授業や異分野ゼミも充実

親: 法律を学ぶって、もっと座学だけかと思ってたけど、社会に出る力を鍛える学びでもあるのね。

子: うん。社会のことを“傍観者”じゃなくて、“当事者”として考える視点が自然と身につくんだ。


学生の雰囲気|社会課題への意識が高く、誠実で行動力のある仲間たち

  • 公務員志望、法曹志望、地域貢献志向など、将来像が明確な学生が多い
  • 調査や議論が好きで、自分の言葉で社会を語れる子が多い印象
  • 明るくてまじめな雰囲気で、互いに教え合う空気感が根づいている
  • 学生団体・ボランティア・模擬裁判サークルなどの活動も活発

主な進路|“社会を支える制度づくり”に関わるプロへ

● 法律専門職(法曹)

  • 法科大学院進学 → 司法試験合格 → 弁護士・検察官・裁判官
  • 提携先の法科大学院(広島大・神戸大など)への推薦制度あり
  • 法曹コースの設置による一貫支援体制あり

● 公務員(国家・地方)

  • 国家総合職・一般職/地方自治体職員/警察・消防など技術職以外の全般
  • 特に中国・四国地方への地元志向が強く、Uターン就職多数

● 企業法務・民間就職

  • 金融・保険・製造・不動産・情報・人材など幅広い業界
  • 総合職・管理職候補・コンプライアンス部門などに法学の知識を活かす

● その他

  • NPO・シンクタンク・教育・マスコミなど、社会変革に関わる分野への進出もあり
  • 大学院進学(法学/公共政策/社会学など)も選択肢として定着

保護者の方へ|こんなお子さんにおすすめです

  • 社会問題に関心があり、“制度を動かす側”になりたい子
  • 論理的に考えるのが好きで、文章を書く・話すことが得意な子
  • 将来は公務員・法曹・政策立案など“公共性のある仕事”を考えている子
  • 地域や人の役に立ちたいという志を持っている子
  • 真面目にコツコツ取り組む力と、現場に出る行動力の両方がある子

子: 法学部で学ぶって、「社会のしくみを理解して、よりよく変えていく力」を身につけることなんだよ。

親: だからこそ、弁護士や公務員だけでなく、どんな道にも通用する“土台”になるのね。

本記事は、早稲田大学国際教養学部に在籍し、進学塾を主宰する筆者が保護者の方に向けて執筆しました。内容は2024年度時点の情報をもとにしています。最新情報は大学公式サイトをご確認ください。


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