「保健福祉」ってなにを学ぶの?――“人と地域を支える力”を育てる学部です
親: 「保健福祉学部」って名前は聞くけれど、どんなことを学ぶのかしら?
子: 一言でいうと、“健康・栄養・生活・介護・心のケア”を総合的に学んで、人の暮らしをトータルに支える専門職を育てる学部だよ。看護・栄養・社会福祉の3つの分野が集まってるんだ。
親: 医療系と福祉系が融合してる感じなのね。今の時代にとても必要とされる分野だわ。
子: そう。しかも岡山県立大学は、地域に根ざした実践教育がすごく丁寧で、現場力のある人材を育てるのが得意な大学なんだ。
3つの専門領域で“人を支えるプロ”を育成
● 看護学科
- 赤ちゃんから高齢者まで、幅広い対象に対応できる看護の知識と技術を修得
- 病院だけでなく、地域・在宅・学校・企業など多様な場での看護に対応
- 看護師+保健師(選抜制)の国家試験受験資格を取得可能
- 岡山県内の病院・保健所・学校での実習が豊富
● 栄養学科
- 管理栄養士を目指す6年間のカリキュラム相当の内容を、4年間に凝縮して学習
- 病院・高齢者施設・学校などでの栄養指導・給食管理の実践力を育成
- 地産地消や地域食育への取り組みも重視/公務員・スポーツ分野にも対応
- 卒業と同時に管理栄養士国家試験受験資格を取得
● 社会福祉学科
- 高齢者・障がい者・児童・貧困など、さまざまな生活課題を抱える人への支援を学ぶ
- 社会福祉士・精神保健福祉士の国家試験受験資格が取得可能(希望制)
- 家族支援、地域福祉、学校・医療現場での福祉対応にも対応
- 公務員・福祉職採用や福祉系NPO就職を目指す学生も多い
子: 医療・福祉・栄養って、それぞれバラバラに見えるけど、**“人の暮らし全部を支える”**って意味ではつながってるんだよね。
学びのステップ|知識→実践→連携へと深める4年間
● 1年次:人間理解と基礎専門科目のスタート
- 医学・心理学・栄養学・福祉制度などを学び、各分野の基礎を固める
- “いのち”や“生活”を支えるとは何かを考える入門ゼミが開講
- 学部横断の少人数教育で、他分野の学生とも自然に交流
● 2年次:専門科目が本格化+実習前準備
- 看護技術演習、食品分析、福祉制度演習など、実践力を高める授業が多数
- 医療系科目(解剖・生理・薬理など)も共通で学習
- 多職種連携のシミュレーション授業がスタート/チームで課題解決に挑む
● 3年次:現場での実習+地域連携プロジェクト
- 病院・施設・学校・地域団体などでの臨地実習が本格スタート
- “利用者との出会い”を通じて、知識と人間力を総合的に育てる
- 地域の課題に取り組むプロジェクト型授業(PBL)も多数
● 4年次:卒業研究と国家試験・進路準備
- 実習をふまえて、自分のテーマで卒論や研究発表を行う
- 国家試験対策講座・模擬試験・個別指導が充実/合格率は全国平均を大きく上回る年も
- 公務員・大学院・企業へのキャリア支援も学科別に丁寧に実施
現場とつながる学び|“地域で活きる専門職”を育てる教育体制
- 地元岡山の病院・福祉施設・学校との強い連携により地域密着型の実習が可能
- 少人数クラス&担任制度で、一人ひとりに寄り添う教育が実現
- 医療・福祉・栄養の学生が**“チームで人を支える”体験を授業内で積める**のが特色
- 公務員や病院採用にも強く、地元志向の学生に特に適した環境
親: 現場に近いって、言葉だけじゃないのね。医療も福祉も「人と関わる力」が本当に大事だから、実習が多いのは心強いわ。
子: うん、「本で読んだこと」と「実際に経験したこと」では、ぜんぜん違うって実感したよ。
学生の雰囲気|やさしくて熱意がある、実直であたたかい空気感
- 人の役に立ちたい、人を支えたいという想いを持った学生が集まっている
- 看護・栄養・福祉それぞれの志は違っても、“寄り添う力”を大事にしているのは共通
- 実習での大変さを分かち合い、学び合う文化がある
- 地元出身者と県外出身者がバランスよく、多様な価値観が刺激になる
主な進路|“人の暮らしに寄り添う専門職”として地域と社会に貢献
● 看護学科
- 病院・診療所・訪問看護・保健所・企業の産業看護など
- 保健師は行政職として市町村や保健センターに勤務する例も多数
- 大学院進学(看護教育・助産・公衆衛生)も視野に入る
● 栄養学科
- 病院・高齢者施設・学校・保健所などの管理栄養士として就職
- スポーツ栄養・食品企業・健康ビジネスなどにも進出
- 公務員管理栄養士の採用実績もあり/大学院進学者も一定数
● 社会福祉学科
- 社会福祉士・精神保健福祉士として、病院・福祉施設・行政機関で活躍
- 生活困窮支援、スクールソーシャルワーカー、地域包括支援センターなどの現場に強い
- 公務員試験(福祉職)や大学院(社会福祉・臨床心理など)への進学者も
保護者の方へ|こんなお子さんにおすすめです
- 人の役に立つ仕事がしたいという気持ちが強い子
- 看護・栄養・福祉に関心があり、専門職として社会に関わりたい子
- 地域社会に根ざして働きたい、地元で貢献したいと思っている子
- コミュニケーション力や思いやりを活かして働きたい子
- 国家資格を取得して、安定した将来を目指したい子
子: この大学で学んで、“知識よりも、まず目の前の人を見ること”の大切さを学んだよ。
親: どんな時代でも、人に寄り添える力をもった子は必要とされる。
だからこそ、そんな力を育ててくれる学部なら安心して任せられるわ。
本記事は、早稲田大学国際教養学部に在籍し、進学塾を主宰する筆者が保護者の方に向けて執筆しました。内容は2024年度時点の情報をもとにしています。最新情報は大学公式サイトをご確認ください。
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