「看護と栄養」ってどうつながるの?――いえ、“人の命と生活”をトータルに支える学びです
親: 看護と栄養って、別の仕事に見えるけど、一緒に学べる意味があるのかしら?
子: すごくあるんだよ。島根県立大学の看護栄養学部は、**「健康とは、体・心・食のすべてを支えること」**という考え方を大事にしていて、看護職・栄養職の両方が学び合いながら、人の命と暮らしを支える力を育てるんだ。
親: 確かに、病気のときも、元気なときも、“看護”と“栄養”ってすごく大事よね。
子: そう。しかもこの大学は地域密着型の教育だから、高齢化・生活習慣病・子ども支援・福祉まで、「身近な人の健康」に向き合う姿勢を育ててくれるんだ。
看護学と栄養学、それぞれの専門を活かしながら学び合う2専攻
● 看護学専攻
- 基礎看護・成人看護・老年看護・小児看護・精神看護・在宅看護など、全領域を網羅
- 看護技術はシミュレーター+病院実習で段階的に習得
- 地域包括ケア・災害医療・家族支援など、時代に合わせた実践内容も学習
- **看護師・保健師(選択制)**の国家試験受験資格が取得可能
● 栄養学専攻
- 基礎栄養・臨床栄養・応用栄養・給食経営・食品衛生を幅広く学ぶ
- 病院・学校・福祉施設での給食管理、栄養指導なども演習で体験
- 地域における栄養教育・生活支援を重視し、地域連携型実習が豊富
- 管理栄養士国家試験受験資格が取得可能(卒業後1年の実務経験を経て)
子: 看護と栄養、それぞれが違う専門だけど、「人のために支える」という根っこは一緒なんだよ。
学びのステップ|知識と技術、人へのまなざしを育てる4年間
● 1年次:健康と医療の土台を学ぶ
- 解剖生理学・疾病論・栄養学・心理学など、医療系共通の基礎を学習
- 看護・栄養のそれぞれの基礎演習がスタート/学内演習室での実習あり
- チーム医療・多職種連携についての入門的学びもあり
● 2年次:領域別の専門性と、現場対応力を強化
- 看護:小児・成人・高齢者・精神など各領域の実習開始/医療現場での対応力を磨く
- 栄養:栄養指導・食品加工・病態栄養学などを体系的に学ぶ
- 地域包括ケアや在宅医療に関する講義・演習が加わる
● 3年次:本格的な臨地実習・施設実習へ
- 看護:病院・診療所・福祉施設などでの8領域の実習(2〜4週間×複数)
- 栄養:給食管理・病院栄養管理・地域保健分野での実践演習を実施
- チーム医療・多職種連携演習では、看護と栄養の学生が協働して事例を検討
● 4年次:卒業研究と国家試験・就職に向けての総仕上げ
- 卒研テーマ例:「高齢患者における低栄養とADL維持の関係」
「精神疾患をもつ人の家族支援の看護的アプローチ」など - 国家試験対策講座・模試・グループ学習を通して合格力を養成
- 地域の医療・福祉機関と連携した就職マッチング支援も実施
地域に寄り添う医療人を育てる“島根モデル”の教育
- 少人数教育×実践中心のカリキュラムで、「一人ひとりを支える力」が自然に育つ
- 島根県内の病院・保健所・学校・高齢者施設との連携が密接
- 医療のICT化、災害支援、高齢社会での在宅医療など、現代の課題に即した実習が多い
- 地元就職・Uターン希望者への支援が手厚く、地域で働く意識が育つ
親: 地域に密着しているからこそ、“目の前の人を大事にする姿勢”が自然に身につきそうね。
子: うん。「大病院で働くより、地域の誰かの笑顔のために働きたい」って気持ちが強くなったかも。
学生の雰囲気|まじめでやさしく、支えることに誇りをもつ仲間たち
- 看護・栄養どちらの専攻も、明るくて人のことを思いやれる学生が多い
- 志望動機が明確で、入学前から「誰かの役に立ちたい」という想いを持っている
- 実習や試験は大変だが、協力しあって乗り越える文化が根づいている
- 先生との距離が近く、なんでも相談しやすい環境も安心材料に
主な進路|“地域と命を支える医療職”として幅広く活躍
● 看護学専攻
- 病院・診療所・介護施設での看護師
- 保健所・市町村役場などでの保健師(選抜制)
- 訪問看護・在宅医療・産業看護など多様な進路に対応
● 栄養学専攻
- 病院・福祉施設・学校などでの管理栄養士
- 地方自治体・保健所での栄養指導業務(地域栄養士)
- 食品企業・健康産業・研究機関などへの就職もあり
● 国家試験合格率
- 看護師・保健師ともに全国平均を安定して上回る合格実績
- 管理栄養士国家試験も、支援体制が整っており合格率は高水準
保護者の方へ|こんなお子さんにおすすめです
- 人の役に立ちたい、人を支えたいという思いを強く持っている子
- 医療・健康・食に関心があり、専門職として働くことに憧れがある子
- 地域医療・高齢社会の課題に関心があり、身近な人の役に立ちたい子
- コミュニケーション力や協調性を活かして働きたい子
- 困っている人のそばに寄り添える、やさしい気持ちを大切にしたい子
子: 命を支えるって、すごく大きなことだけど、一番大事なのは「目の前の人を想うこと」だって、この大学で教えてもらったよ。
親: 技術だけでなく、人間性や地域への思いも育ててくれる学びなら、安心して応援できるわね。
本記事は、早稲田大学国際教養学部に在籍し、進学塾を主宰する筆者が保護者の方に向けて執筆しました。内容は2024年度時点の情報をもとにしています。最新情報は大学公式サイトをご確認ください。
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