理学部って?“自然のしくみ”を深く理解して社会に活かす学び
親: 「理学部」って聞くと、難しそうなイメージがあるんだけど、実際はどんなことを学ぶの?
子: 兵庫県立大学の理学部では、物理学・化学・生物学を中心に、自然界の法則やしくみを深く探究していく学びなんだ。社会のすぐ役に立つ“技術”ではないかもしれないけど、**未来のイノベーションを支える“知の基盤”**をつくっている学問だよ。
親: 応用よりも基礎に近いのね。でも、それがなかったら応用も生まれないものね。
子: そうそう。大学での研究を通して“まだ誰も知らないこと”に挑戦できる、そんなワクワクがある学部なんだ。
学びの特色|自然を深く「知る」ことが未来を「つくる」原動力に
「物理・化学・生物」の3領域を柱にした専門教育
- 物理学分野: 力学、電磁気学、量子力学、宇宙物理などを探究
- 化学分野: 無機・有機・分析・物理化学、材料化学まで幅広くカバー
- 生物学分野: 細胞、生態、遺伝、進化など、ミクロからマクロまで多様な領域を学べる
- 分野横断的な学習や研究テーマも豊富
実験・演習中心の教育で“手を動かしながら学ぶ”
- 少人数制の実験・演習で、観察・測定・分析力を徹底的に鍛える
- 学部2年次から研究室の雰囲気を体験できる“早期ラボ配属”制度あり
- 教員との距離が近く、個別指導・研究サポートが手厚いのも特長
公立大学ならではの丁寧な教育+地域連携研究も
- 地域の自然環境や産業とつながる研究も多く、社会との接点を持ちやすい
- 教員免許(中学・高校理科)や環境・医療分野への応用も可能
- 国立並みの教育水準を“公立の学費”で受けられると人気
子: 「宇宙のしくみ」や「分子のふるまい」を自分で実験しながら考えるのって、ほんとに知的好奇心が刺激されるんだよ。
4年間の学びのステップ|探究→実験→研究へと深めるプロセス
1年次:自然科学の基礎力をしっかり固める
- 数学・物理・化学・生物の基礎科目を一通り学び、土台を築く
- 実験や演習も初期から行い、「考える力」と「測る力」を育てる
- アカデミックライティングやプレゼンなどの汎用スキルも習得
2年次:専門分野を選び、応用科目と実験技術を深める
- 各分野の専門科目(例:量子力学、有機合成、遺伝学など)が本格化
- 実験科目が増え、観察・記録・分析・報告書作成の力を徹底的に訓練
- 研究室訪問・体験などで、将来の進路を具体的に考え始める
3年次:研究室に所属し、自分のテーマを掘り下げる
- 本格的に研究活動に参加し、指導教員のもとでテーマを設定
- 研究発表・学会参加・論文執筆など、アウトプットも求められる
- 演習やゼミ活動を通して、科学的な議論・批判的思考力を育てる
4年次:卒業研究で「自分だけの問い」に挑む
- 1年間かけて研究を継続し、結果をまとめて卒論を完成
- プレゼン・論文執筆・外部発表などを通じて総合力を磨く
- 進路(大学院・教員・企業など)に向けた支援も本格化
学生の雰囲気|探究心と知的まじめさのある、静かで熱い仲間たち
- 研究や実験に没頭する“知的好奇心”が強い学生が多い
- 一見おとなしめでも、専門に関してはとても情熱的
- 協調性があり、研究室では仲間と議論しながら進める文化
- 勉強と趣味のメリハリがあり、マイペースに自分らしく過ごせる環境
親: 真剣に学びたい子にとっては、落ち着いて自分と向き合えるいい場所かもしれないわね。
子: うん。ここでは「好きなことをとことん追究する」っていう学生がすごく多いんだ。
主な進路・就職実績|研究職・教員・技術系企業まで広がる未来
主な進路
- 大学院進学(理学・工学・医歯薬学・農学など)
- 技術職(素材・化学メーカー、バイオ、医薬品、エネルギーなど)
- 国家・地方公務員(環境科学、分析技術官、研究所職員など)
- 中学・高校理科教員(理科免許取得可)
- 一般企業(IT・分析・開発・環境調査・教育系)
資格・進学支援
- 教員免許(中学・高校の理科)
- 大学院進学に向けた研究計画書の指導、面接・英語対策もあり
- 就職支援センター・研究室からの紹介で技術職求人も多数
子: 自分の「探究心」をそのまま将来に活かせるって、理学部ならではだと思う!
保護者の方へ|こんなお子さんにおすすめです
- 自然現象や科学のしくみに興味がある子
- コツコツ観察したり、データを分析したりするのが好きな子
- 将来は研究職・技術職・教育職を目指したい子
- 専門を深めて大学院にも進みたいと考えている子
- 自分のペースでじっくり学べる環境を求めている子
親: 技術や応用の裏にある「基礎研究」を学ぶことって、これからの時代でも重要なのね。
子: うん。兵庫県立大学の理学部は、「科学の本質を見つめて、自分で答えを探す力」を大切にしてるんだ。
本記事は、早稲田大学国際教養学部に在籍し、進学塾を主宰する筆者が保護者の方に向けて執筆しました。内容は2024年度時点の情報をもとにしています。最新情報は大学公式サイトをご確認ください。
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