「健康栄養学部」って?“食”を通して人の健康と社会を支える学び
親: 「栄養学部」って、栄養士さんを目指すところってことでしょ?
子: そうだね。正確には“管理栄養士”を目指すんだ。高知県立大学の健康栄養学部では、病院や福祉施設だけじゃなくて、地域や行政、学校など幅広い現場で活躍できる栄養のプロを育てているんだよ。
親: 食事って、毎日のことだし、健康の基本よね。大事な仕事だと思うわ。
子: うん、だからこそ「科学」と「人間理解」の両方が求められるの。ここでは実験や臨地実習、地域活動を通して“現場に強い栄養士”になれる学びがあるんだ。
学びの特徴|“科学と実践”で健康を支える管理栄養士を育成
● 管理栄養士国家資格を見据えた専門教育
- 栄養学、生化学、臨床栄養、給食経営管理、公衆栄養などを幅広く学習
- 病気の仕組みや薬との関係も理解した“医療の一員”としての知識を養成
- 国家試験対策のカリキュラムが体系的に構成されており合格率も高水準
● 地域と連携した実践教育
- 高知県の自治体・保健所・病院などでの臨地実習が豊富
- 地域住民と一緒に取り組む「食育イベント」や「健康づくり活動」も実施
- 「地域まるごとフィールド」とした教育が特色
● チーム医療・多職種連携を重視
- 看護・福祉・教育など他分野の学生と合同で学ぶ場あり
- 現場での「連携力」を学生のうちから体験的に身につける
学びのステップ|基礎から応用、そして実践へとつながる4年間
● 1年次:基礎力と食への関心を育てる
- 栄養学入門、生物・化学、食と健康に関する基礎科目
- 調理実習や基礎実験で“食”を体で理解する
- 管理栄養士の仕事について広く学ぶ導入教育
● 2年次:専門知識と実験スキルを磨く
- 生化学、微生物学、臨床栄養学、公衆栄養学など専門性が深まる
- 学内での調理・給食マネジメント演習もスタート
- 栄養指導や食事評価の演習で“伝える力”も育成
● 3年次:臨地実習と応用的学びへ
- 医療・福祉・学校・行政など4分野での臨地実習(約1〜2週間ずつ)
- 地域住民向けの栄養相談や食育活動にも参加
- ゼミ活動が始まり、各自の関心分野を掘り下げる
● 4年次:卒業研究と国家試験対策
- 個人テーマによる卒業研究(例:高齢者の栄養支援、児童の食習慣など)
- 模擬試験・集中講義・個別指導で国家試験合格を徹底サポート
- 進路に応じたキャリア相談・就職支援も実施
実践の舞台|「人と食の現場」で育つ学び
- 高知県内の小中学校での給食指導体験
- 病院での栄養管理・栄養指導の現場見学・実習
- 子育て支援施設での離乳食講座の企画・実施
- 地域住民との健康フェスタ運営・栄養相談活動
- 地産地消をテーマにしたレシピ開発・提案プロジェクト
子: 栄養士って、単に「バランスよく食べましょう」って言う仕事じゃないんだよ。人の生活に寄り添いながら、根拠ある支援をするプロなんだ。
学生の雰囲気|食への関心とやさしさにあふれた仲間たち
- 「人の健康に役立ちたい」という思いをもって入学する学生が多い
- 調理や実験が好きな子、食育に興味がある子、医療現場志向の子も
- 明るくまじめで、協力し合う雰囲気が強い
- 実習や試験に向けて互いに助け合いながら成長していく文化
就職・進路|医療・福祉・地域で活躍する管理栄養士に
● 主な進路
- 医療機関(病院・診療所など)での臨床栄養士
- 福祉施設(高齢者施設、障害者支援施設等)の栄養管理
- 学校や保育所での栄養教諭・学校栄養職員
- 地方自治体の公務員(保健所・市町村役場の栄養士など)
- 一般企業(食品メーカー、健康産業、給食事業など)
● 資格・支援体制
- 管理栄養士国家試験(受験資格取得+合格支援あり)
- 栄養教諭免許の取得も可能(希望制)
- 公務員試験対策・模擬面接もサポート体制あり
保護者の方へ|どんな子におすすめ?
- 食に興味があり、人の健康に貢献したい子
- 医療や福祉の現場で働いてみたい子
- コツコツ勉強するのが得意で、実習にも前向きな子
- 国家資格を取得して専門職として活躍したい子
- 地域に根ざして、人の暮らしを支える仕事に魅力を感じる子
子: 食べることって当たり前だけど、支えるにはたくさんの知識と工夫がいるんだ。その奥深さを知れて、学ぶのがどんどん面白くなってるよ。
親: 食を通して人を支える。日常に寄り添う力が身につく学びね。国家資格も取れるし、安心して応援できそうだわ。
本記事は、早稲田大学国際教養学部に在籍し、進学塾を主宰する筆者が保護者の方に向けて執筆しました。内容は2024年度時点の情報をもとにしています。最新情報は大学公式サイトをご確認ください。
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