「工学部」って？“モノをつくる”だけじゃない、“社会を支える技術”を学ぶ場
親： 「工学部」って聞くと、ネジとかロボットとか、“ものづくり”のイメージがあるんだけど、それだけなの？
子： うん、それも正解なんだけど、九州工業大学の工学部では「モノを作る力」に加えて、「仕組みを考える力」「社会に役立つ技術に変える力」までを徹底的に育てているんだよ。たとえば、AI×医療、電気×宇宙、機械×環境みたいに、異分野をつなぐ発想も大切にしてる。
親： なるほど、今の時代に必要とされるエンジニアって、単なる“技術屋さん”じゃないのね。
子： そう。九工大では“社会を支えるエンジニア”を育てるっていう理念がはっきりしてるから、理論・実験・実社会との接点、全部に本気なんだ。
学びの特徴｜「理論・実験・社会実装」の三位一体で“現場力”を鍛える工学教育
● 伝統と先端が融合する“工学の総合拠点”
- 明治時代から続く技術者育成の歴史ある国立大学
- 機械・電気電子・情報・応用化学・建設社会・宇宙システムなど幅広い領域
- 研究設備が充実しており、学部生のうちから研究室に参加できる文化
● “座学だけで終わらない”実験・演習重視のカリキュラム
- 1年次からCAD、回路設計、プログラミングなど実践系演習を経験
- 学年が上がるほど「チームで考える」「課題を解決する」実践型授業が増える
- 学生主体のコンテスト（ロボコン、アイデアソン）にも積極参加できる
● 社会とつながるPBL（課題解決型学習）
- 企業や自治体と連携した実プロジェクト型授業が豊富
- 製品開発、インフラ設計、AI制御、自動運転など、実際の課題を扱う
- 「社会に貢献できる技術者」としての自覚が自然と育つ
学びのステップ｜“つくる技術”から“考える力”までを段階的に育む4年間
● 1年次：理系の基礎体力をしっかり身につける
- 微分積分・線形代数・物理・化学などの理系基礎科目を集中的に履修
- コンピュータ演習、設計製図、プログラミングなど実技系も同時並行で進行
- 少人数クラス制の「導入教育」で大学生活にスムーズに適応
● 2年次：専門への導入と“しくみを理解する力”の養成
- 所属分野に応じて、材料力学、電磁気学、情報アルゴリズムなどの専門科目へ進む
- グループワーク形式の課題解決型授業がスタート
- 学科横断型の共通実験で「工学の広さ」を体感
● 3年次：研究室配属と実験・応用スキルの深化
- 研究室に所属し、個人テーマでの研究活動を開始
- 実験計画・データ取得・論文作成まで一貫して経験
- インターンシップや学外実習を活用して企業現場と接点を持つ学生も多数
● 4年次：卒業研究と社会実装の集大成
- 最先端の研究機器・シミュレーション環境を活用し、自らの研究テーマに集中
- 国内外の学会での発表や、企業との共同研究に参加するチャンスも
- 就職活動や大学院進学に向けたキャリア支援もフルサポート
実践の舞台｜“九工大生ならでは”のリアルで誇れる経験
- ソーラーカーや水素エネルギーを活用した次世代自動車開発プロジェクト
- 北九州市との共同で進めるインフラ老朽化モニタリング研究
- ロボコン全国大会への出場チーム支援（電気・機械融合型設計）
- 宇宙航空研究開発機構（JAXA）との連携研究プロジェクト
- IoT×建築をテーマとしたスマートハウス開発演習
子： 研究とか実験って、最初は難しそうだけど、チームでやっていくうちにどんどんハマっていくよ。成果が形になると、すごく達成感がある。
学生の雰囲気｜理系でも“地に足ついた現場型”が多い九工大生
- 真面目で探究心があるが、“コミュ力高め”な学生も多い
- ロボットやものづくりが好きな子から、AI・IT系に興味がある子まで多様
- 自主性が強く、ゼミや研究室でも「自分で調べて考える」文化がある
- 北九州という土地柄、“地域とのつながり”を大切にする学生も多い
- スポーツや文化活動との両立をしている学生も多数
就職・進路｜“工学の九工大”として、強い信頼と実績を持つ就職力
● 主な就職先
- 大手メーカー（トヨタ、日産、三菱重工、パナソニックなど）
- IT・通信（NTTグループ、富士通、NEC、ソフトバンクなど）
- インフラ系（JR、電力会社、建設会社）
- 公務員（技術職：国家・地方）
- 地元企業への就職も強く、Uターン就職率も高い
● 大学院進学も充実
- 学内の大学院（工学府）進学者が多く、研究継続の道もスムーズ
- 他大学院（東大、京大、東工大など）への進学実績もあり
- 大学院からの企業研究所就職や研究職へのルートも
● キャリア支援体制
- 専任キャリアアドバイザー＋ゼミ教員による二重の進路支援
- 就職ガイダンス、模擬面接、研究室単位での企業説明会開催
- OB・OG訪問やインターンシップ支援も強力
保護者の方へ｜どんな子におすすめ？
- 数学や物理が得意、または理論的に考えるのが好きな子
- モノづくりやプログラミング、電子機器などに興味がある子
- 自分の手で“何かを設計・解決したい”という気持ちがある子
- 研究や探究にじっくり取り組みたいタイプ
- 将来は安定した技術職に就きたい、または大学院でさらに専門を深めたい子
子： 技術って、難しそうに見えて、「誰かの困りごとを解決する道具」なんだよね。そう思うと、毎日の学びにも意味があるって感じられるんだ。
親： 理論に強くて、実践にも強い。そんな技術者を育ててくれるなら、安心して送り出せそうね。
本記事は、早稲田大学国際教養学部に在籍し、進学塾を主宰する筆者が保護者の方に向けて執筆しました。内容は2024年度時点の情報をもとにしています。最新情報は大学公式サイトをご確認ください。
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