「薬学部」って?薬の知識で“人を支える医療の専門家”を育てる学び
親: 薬学部って、薬剤師になるための勉強をするところなのよね?
子: そうだよ。でもそれだけじゃない。福岡大学の薬学部では、調剤や服薬指導だけでなく、病院医療、がん治療、製薬開発、感染症対策、地域医療まで、すごく広い範囲を6年間かけて学ぶんだ。
親: 医者や看護師のように“患者さんと向き合う”職業なのね。
子: うん。薬を通して“人の生活と命”を支える大事な役割があるから、知識だけじゃなくて、倫理観やコミュニケーション力も大切にされてるよ。
薬学部の特徴|6年制で“医療人としての総合力”を育てる
● 基礎から応用、現場まで網羅する6年間
- 1〜2年:化学・生物・物理・数学などの理系基礎+薬学入門
- 3〜4年:薬理学・病態学・薬剤学・臨床医学など医療知識を習得
- 5年:実務実習(病院・薬局での長期臨床実習)
- 6年:国家試験対策と卒業研究で集大成へ
親: 6年ってやっぱり長いわね…。体力的にも精神的にも大変そう。
子: たしかに大変。でも1年ごとに学びが深まっていくから、目標を持ってやっていけるよ。それに、福大はサポートがすごく手厚いから安心して進める環境が整ってる。
具体的な学び|“薬を正しく届ける”ための理論と実践を徹底的に学ぶ
● 薬のしくみを知る:薬理学・薬物動態学・製剤学
- 薬がどのように体に効くのか/副作用はなぜ起きるのかを科学的に理解
- 薬の形(錠剤、注射、点眼など)や安定性、安全性についても学ぶ
- 実験・測定を通じて“薬のふるまい”をデータで見える化
親: そういえば、風邪薬ってどうして眠くなるの?
子: あれは「ヒスタミンH1受容体」をブロックする作用のせいなんだよ。こういうことも、薬理学の授業でちゃんと理由まで学ぶの。
● 病気と薬の関係を知る:病態・臨床薬学
- 病気のメカニズムと、それに対応する薬の選び方・使い方を学習
- 糖尿病、高血圧、がん、感染症など病気ごとの薬の選択基準や副作用管理も学ぶ
- 実際の患者事例を使った「模擬処方演習」で臨床判断を訓練
親: 医者じゃないのに、こんなに詳しく学ぶのね!
子: うん。薬剤師は“薬の専門家”だから、病気を知らないと薬は出せないんだよ。
● 実習:病院・薬局での“リアルな現場”に飛び込む
- 5年次には、病院実習と薬局実習をそれぞれ11週間ずつ体験
- 調剤、服薬指導、患者さんとの会話、医師・看護師との連携などを経験
- 実習前には模擬薬局・模擬患者とのロールプレイも徹底的に訓練
親: 実際の患者さんと接するのって緊張しそう…。
子: 最初はドキドキしたけど、患者さんが「ありがとう」って言ってくれたとき、やっぱり薬剤師って医療の一員なんだなって実感したよ。
福岡大学薬学部の魅力|地域医療・研究・国家試験対策も充実!
● 地域と連携した“顔が見える医療”
- 地元薬局・病院と連携し、災害時支援や多職種連携なども学べる
- 高齢者向けの服薬指導演習、在宅医療をテーマにした授業も開講
- 九州全域からの実習受け入れ先が豊富
● 薬学研究の最前線にも触れられる
- 抗がん剤開発、ドラッグデリバリー、感染症対策、分子標的治療などの研究室多数
- 4〜6年次での卒業研究では、希望の分野で本格的な実験・発表に挑戦
- 学会発表や論文執筆に取り組む学生も
● 国家試験合格への手厚いサポート
- 5年生からは国家試験対策講座が週単位で実施
- 模試・個別指導・少人数ゼミで一人ひとりの弱点を補強
- 合格率は全国平均を安定して上回る実績
親: 試験ってすごく厳しいって聞くけど、大丈夫なの?
子: 正直大変だけど、福大は授業と国家試験の内容がしっかりリンクしてるし、チューターの先生が本当に面倒見てくれるから、最後まで走りきれる環境だよ。
学生の雰囲気|まじめだけど協力的、支え合いで乗り越える6年間
- 忙しいカリキュラムの中でも、協力し合って高め合う文化がある
- 実習や演習が多いため、自然と友人との距離が近くなる
- ゼミ・クラブ・研究など、息抜きと本気の切り替えが上手な人が多い
- 学年間の縦のつながりが強く、上級生のサポートも充実
就職・進路|“薬の専門家”として、幅広いフィールドで活躍
● 主な就職先
- 調剤薬局(大手チェーン、地場薬局)
- 病院薬剤部(大学病院・総合病院・がんセンターなど)
- 製薬会社(開発・MR・安全性管理など)
- 公務員(保健所・薬事監視員・衛生研究所)
- 大学院進学(創薬研究・薬剤学・臨床薬理など)
● 国家資格・支援体制
- 薬剤師国家試験(合格率80〜90%台を安定維持)
- 登録販売者・毒劇物取扱者・臨床検査技師などとの複数資格支援あり
- キャリアセンター+研究室のダブル支援体制で、面接・ES・筆記までカバー
子: 薬剤師って、調剤だけじゃなくて、チーム医療、在宅、研究、国の仕事まで本当に広い。将来の選択肢が多いのは大きな強みだよ。
保護者の方へ|こんなお子さんにおすすめです
- 理系科目(特に化学・生物)に興味がある子
- 人の健康や命に関わる仕事に責任感を持って取り組みたい子
- 丁寧に学び続けるタイプで、地道な努力ができる子
- 医療職として“人と接する”ことに抵抗がない子
- 国家資格を取り、専門職として長く安定して働きたい子
子: 薬って、単なる物じゃなくて“人を支える信頼”だって思えるようになったよ。
親: 専門性と人間性。どちらも大事に育ててくれる6年間ね。心強いわ。
本記事は、早稲田大学国際教養学部に在籍し、進学塾を主宰する筆者が保護者の方に向けて執筆しました。内容は2024年度時点の情報をもとにしています。最新情報は大学公式サイトをご確認ください。
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