「人間社会学部」って？“人と社会”のつながりを見つめ、支える力を学ぶ学部
親： 「人間社会学部」って、名前はやさしそうだけど、何を学ぶのかちょっとイメージしにくいわね。
子： 一言でいうと、「人が生きる社会を、よりよくしていくための学問」を学ぶ学部だよ。福祉、教育、地域づくり、ジェンダー、子育て支援、貧困問題、移民など、いまの社会が抱えるリアルな課題にしっかり向き合うんだ。
親： そういう社会的なテーマを学ぶって、すごく意義があるけど、専門性も必要そうね？
子： うん、だからこそ福岡県立大学の人間社会学部では、「現場に行って」「データを集めて」「提案する」っていうプロセスがすごく大事にされてる。頭だけじゃなくて、体と心で学ぶ場所なんだよ。
学びの特徴｜社会と人に寄り添い、課題を“自分ごと”にする学び
● 社会のしくみと人の生き方を多角的に学ぶ
- 社会学、福祉学、教育学、文化人類学、心理学など多分野を融合
- 子ども・高齢者・障害者・外国人など、多様な人々の視点から考える
- 「なぜこの社会問題が起きるのか？」を根本から問い直す学問姿勢
● 現場とつながるフィールドワーク中心の教育
- 地域の福祉施設、NPO、行政機関などとの連携が盛ん
- 調査・観察・ヒアリング・インタビューなど実地で学ぶ演習が充実
- 学んだ知識を実践につなげる「社会調査論」や「実習科目」が豊富
● 地域に根ざした大学としての強み
- 福岡県中部～南部地域に密着した教育・研究を展開
- 地域の課題を学生がリサーチし、提案まで行う活動も活発
- 地元の行政や住民と“対話する力”を育てることも重視
学びのステップ｜4年間で“社会を見る目”と“行動する力”をじっくり育てる
● 1年次：基礎知識と社会へのまなざしを育てる
- 社会学入門、現代社会論、人間理解、社会調査法の基礎を学ぶ
- グループワーク・ディスカッションで多様な価値観にふれる
- 地元のまち歩き、福祉施設見学など、フィールド体験が早期から導入
● 2年次：テーマ別に関心を深め、調査・分析の力を磨く
- 子ども家庭支援論、地域福祉論、多文化共生論など多彩な選択科目
- 社会調査演習では、自ら調査設計し、実際にアンケートや聞き取りを実施
- 地域でのボランティア活動を通して「自分にできること」を考える機会も
● 3年次：ゼミで専門テーマを探究し、社会と深くつながる
- ゼミ活動が本格化し、自分の関心に合ったテーマにじっくり取り組む
- 高齢者の孤立、外国人支援、ヤングケアラー、災害復興支援など幅広い研究対象
- 地域や行政と連携したプロジェクトに学生主体で参加することも
● 4年次：卒業研究とキャリア形成の集大成
- 調査・分析・提言のプロセスを通して卒業論文を完成
- 公務員試験や就職活動に向けたサポートも教員が丁寧に対応
- “社会の課題を自分のこととして考えられる”力がここで実を結ぶ
実践のフィールド｜“現場で学ぶ”を大切にする具体的な活動例
- 地域包括支援センターでの高齢者支援プロジェクト
- 保育施設や子育て広場での保護者支援・子育て支援活動
- 外国ルーツの子どもたちへの学習支援ボランティア
- 地元自治体と連携した地域防災・災害対応アンケート
- ひとり親家庭や生活困窮者を対象とした調査・啓発イベントの運営
子： 誰かのために動くことって、やってみると自分自身もすごく成長できるんだって、現場に出てはじめてわかったよ。
学生の雰囲気｜やさしさと探究心をあわせもった、あたたかな空気
- 人に寄り添いたい気持ちを持った学生が多く、思いやりのある雰囲気
- 地域ボランティアや福祉活動に積極的な学生も多い
- 話し合いが好き、あるいは「人の声に耳を傾ける」力が強いタイプが多め
- 女性が多めだが、男子学生も落ち着いた環境で学びやすい
- ゼミやグループ活動を通じて、仲間との関係が深まりやすい
就職・進路｜人と社会をつなぎ、支える仕事へ
● 主な進路
- 公務員（市役所・県庁・福祉職・地域振興・男女共同参画など）
- 社会福祉法人・NPO・地域支援センター職員
- 教育・保育関連（支援員、学童指導員など）
- 一般企業（人事、地域連携、CSR担当など）
- 大学院進学（社会学、地域福祉、政策研究など）
● 就職支援体制
- ゼミ教員による個別の進路相談・面接指導
- 公務員試験対策講座・小論文指導などが学内で完結
- 卒業生による“先輩の声”共有や業界セミナーも開催
保護者の方へ｜どんな子におすすめ？
- 社会の課題に関心があり、人の役に立つ仕事がしたい子
- 福祉・教育・行政など、人と社会をつなぐ分野で働きたい子
- 誰かの話を丁寧に聞ける、人に寄り添えるやさしさがある子
- データや調査で物事を客観的に分析するのが好きな子
- 地域との関わりを大切にしながら成長していきたい子
子： 「小さな行動でも、社会は変えられる」って、ここで学んで本当にそう思えるようになったよ。
親： やさしさと実行力の両方を育ててくれる学びなら、将来、どこに行っても活かせそうね。
本記事は、早稲田大学国際教養学部に在籍し、進学塾を主宰する筆者が保護者の方に向けて執筆しました。内容は2024年度時点の情報をもとにしています。最新情報は大学公式サイトをご確認ください。
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