「国際環境工学部」って?“技術で社会を支える”+“地球と共に生きる”エンジニア育成
親: 「国際環境工学部」って、ちょっと聞き慣れない名前だけど、何を勉強する学部なの?
子: 一言でいうと、「人や地球にやさしい社会を、技術で実現する」ことを学ぶ学部だよ。名前のとおり、環境・エネルギー・都市・情報・機械など多様な工学分野を通じて、地域と世界の課題に向き合う学びなんだ。
親: じゃあ、理系のいろんな分野を横断的に学べるの?
子: そう!「環境問題」や「都市づくり」って、実は一つの分野じゃ解決できないから、ここでは横断的に工学を学びながら、現場で使える力をつけていく。しかも“国際”って名前の通り、世界とのつながりも大切にしてるんだ。
学びの特徴|“環境”と“工学”と“国際性”を柱に、社会に貢献できる技術者に
● 環境・エネルギーから情報・建築まで幅広い分野を網羅
- 環境工学:廃棄物処理、水質管理、再生可能エネルギー
- 機械・エネルギー系:熱力学、流体工学、設計・製造技術
- 情報工学系:AI、データサイエンス、ネットワーク
- 建築都市系:建築設計、都市計画、まちづくり
- すべての分野で“環境との共生”をテーマに統合的に学ぶ構成
● 実験・実習・PBL(課題解決型学習)を重視
- 座学だけでなく、実験・設計・シミュレーションを豊富に経験
- 実際の社会課題をテーマにした“プロジェクト型授業”が充実
- 環境測定・省エネ設計・都市再生など地域に根ざした実践型学びも
● グローバル視点を育てる国際交流も活発
- 海外の協定大学との交換留学制度あり(英語でも学べる科目あり)
- SDGsや環境政策に関する英語での講義やプレゼン機会も多数
- 留学生との混合プロジェクト授業や合同発表会なども開催
学びのステップ|“理系基礎+課題解決力”を段階的に高めていく4年間
● 1年次:工学の基礎+環境の視点を身につける
- 数学・物理・化学といった理系の基礎を固める
- 環境工学・持続可能社会入門などで“地球規模の視野”を学ぶ
- グループワークで初歩的な課題解決・プレゼンにも挑戦
● 2年次:専門分野の基礎と演習が本格化
- 所属する系(環境、機械、情報、建築など)に応じた専門科目へ進む
- 設計実習、測定実習、プログラミング演習など手を動かす学びが増加
- 北九州のフィールドを活用した現地調査型授業もスタート
● 3年次:応用力・実践力の育成と研究活動の始動
- 研究室に仮配属され、先輩や教員の研究を間近で学ぶ
- SDGs達成をテーマにしたPBL(課題解決型プロジェクト)で現場に挑戦
- 他学系との横断プロジェクト(例:都市×AI、建築×エネルギー)も選択可能
● 4年次:卒業研究で“自分の問い”に挑む
- 研究室に本格配属され、1年間かけて実験・調査・設計・論文執筆
- 工学的アプローチで社会課題にアプローチ(例:再生可能エネ×住宅設計)
- 学会発表や企業との共同研究のチャンスも豊富
実践の舞台|“技術で地域・地球をよくする”リアルなプロジェクトの数々
- 北九州市と連携したゼロカーボンシティ実現プロジェクト
- 河川の水質改善プロジェクトでドローン+IoTを活用
- 地場企業と開発する省エネ建材の実証研究
- 建築系学生による地域まちづくり案の設計・発表コンテスト
- 留学生との協働で進める国際環境課題ワークショップ(英語対応)
子: 「工学って“モノを作る”ことだけじゃなくて、“社会をよくする道具”なんだ」って思えるようになったよ。
学生の雰囲気|理系らしい集中力+社会への意識をもった仲間たち
- 数学・物理が得意な“理系志向”の学生が中心
- 社会貢献や地球環境に関心がある学生も多く、SDGs意識が高い
- コツコツ型からリーダー型まで多様な性格が混在
- 留学生や外国語が得意な学生も多く、グローバルな空気感がある
- ゼミや研究室での人間関係はアットホームで協力的
就職・進路|“技術×社会”の視点を活かして、全国・世界で活躍
● 主な進路
- メーカー(自動車、電機、環境装置など)
- 建設・住宅・都市計画関連企業
- IT・情報系企業(SE、AIエンジニアなど)
- 環境コンサル、自治体技術職、公務員(環境部門など)
- 大学院進学(国際環境工学研究科、他大学大学院など)
● キャリア支援体制
- 教員による個別研究・進路指導が手厚い
- 学内合同企業説明会(環境・建築・情報系多数)あり
- 研究インターン・企業共同研究での実績が就職にも直結
保護者の方へ|どんな子におすすめ?
- 理系が得意で、数学・物理・情報に関心がある子
- 環境やエネルギー、都市、テクノロジーなど“未来の社会づくり”に興味がある子
- 国際的な視野で学び、グローバルに活躍したい子
- モノづくりに熱中するタイプ、または社会に役立つ技術を身につけたい子
- 地に足ついた理系の学びを通じて、社会課題に向き合いたいという意欲のある子
子: 最初は“環境って地味かも?”って思ってた。でも今は、地球規模の課題に技術で挑むって、めちゃくちゃカッコいいって思ってるよ。
親: 専門性も実践力も育つうえに、将来性もある分野。こういう理系の学びなら安心して応援できるわね。
本記事は、早稲田大学国際教養学部に在籍し、進学塾を主宰する筆者が保護者の方に向けて執筆しました。内容は2024年度時点の情報をもとにしています。最新情報は大学公式サイトをご確認ください。
コメント