「環境共生学部」って？自然と人の“ちょうどいい関係”を探る学び
親： 環境っていうと、自然を守るっていうイメージだけど、共生ってどういうことなの？
子： 「環境共生」っていうのは、自然だけじゃなくて、人の暮らしや社会も含めて「どうやったらうまく一緒にやっていけるか」を考える学問なんだ。熊本県立大学の環境共生学部では、環境科学・社会科学・人文科学を横断しながら、地域や地球規模の課題にアプローチするんだよ。
親： 自然環境の話だけじゃなくて、社会のことまで考えるのね。
子： うん。「生きもの」「人間」「地域社会」の関係をまるごと学ぶから、視野がすごく広がる学部なんだ。
学びのテーマは「環境・地域・共生」！多角的に社会課題と向き合う
● 環境分野
気候変動、生態系、自然保護、循環型社会などを科学的に学ぶ
水環境・森林・農地など、熊本の豊かな自然を活かしたフィールド実習も充実
環境測定やGIS（地理情報システム）などの技術も習得
● 地域社会分野
地域資源の活用、まちづくり、防災・減災、観光や伝統文化の継承を学ぶ
自治体や住民と連携して、実際の地域課題に取り組む実践型プロジェクトも多数
地域イベントやワークショップを通して「人とつながる力」を育てる
● 共生・持続可能性分野
SDGsの理念に基づいた環境倫理、社会福祉、国際協力などを学ぶ
国内外の多様な価値観を尊重する姿勢と、柔軟な思考力を磨く
“自然と人” “都市と農村” “地域と世界”のつながりを読み解く力を養う
子： 地域に根ざしながらも、グローバルな視点を忘れないのがこの学部の特徴だよ。
学びのステップ｜教室から地域へ、そして世界へとつながる4年間
● 1年次：基礎力と視野を広げる
環境学入門、地域共生論、データリテラシーなどで土台をつくる
熊本の自然や歴史に触れる現地体験プログラムもあり
プレゼン・ディスカッション中心の授業で表現力も強化
● 2年次：理論と実践を結ぶ
環境科学、地域政策論、社会調査法などを通じて課題分析力を養成
学外フィールドワーク（熊本市内・山間部・天草地域など）に参加
行政やNPOと連携した地域活性化プロジェクトに関わる機会も豊富
● 3年次：現場での実践と研究の深化
ゼミ活動で自身のテーマ（例：里山保全、流域管理、地域観光）に取り組む
長期実習やインターンシップ（県庁・市役所・NPO・企業など）を通じて実務経験
国内外の大学・研究機関との連携プログラムにも参加可能
● 4年次：卒業研究とキャリア設計
フィールド調査・データ分析・政策提言を通して卒業論文を仕上げる
成果発表会では地域の方や行政職員も招いて発表
教員や卒業生と連携した就職・進学のサポート体制も万全
実践の場｜地域と共につくるリアルな学びのフィールド
・阿蘇の草原再生活動への参加
・天草のエコツーリズム支援プロジェクト
・熊本地震からの復興まちづくりワークショップ
・農山村の空き家活用を通じた移住促進事業
・災害時の避難所運営シミュレーション実習
親： 本当に“現場に出て学ぶ”って感じがするわね。
子： そうそう。教室で覚えるだけじゃなくて、「体験して、考えて、自分の言葉で伝える」ことを何度も繰り返すから、実践力がすごく鍛えられるんだよ。
学生の雰囲気｜自然体でまじめ、そしてあったかい
・環境や地域に興味のある、穏やかで協力的な学生が多い
・自然が好きな人、地域活動が好きな人、研究が好きな人がそれぞれのペースで学んでいる
・男女比は比較的バランスが良く、少人数制の授業で距離も近い
・先輩・後輩・教員との関係もあたたかく、互いに学び合う空気がある
就職・進路｜地域にも、全国にも、社会に根ざした多様な進路
● 主な進路分野
自治体職員（環境・防災・地域振興など）
環境コンサルタント会社／建設・インフラ関連企業
NPO・地域団体・農業法人など地域づくりに関わる職場
大学院進学（環境政策、地域社会学、農学など）
● 資格・スキル
環境教育関連資格（任意）
自然再生・環境マネジメントの実践力
プレゼン・分析・フィールド調査などの応用力
子： 進路はバラエティに富んでるけど、どれも「人と地域を支える」っていう軸が共通してる気がする。
保護者の方へ｜どんな子に向いている？
・自然や地域とのつながりに関心がある子
・環境問題や社会課題を“現場で”考えたい子
・将来、地域に貢献したり、社会をよくする仕事に就きたい子
・理系・文系の枠にとらわれず、幅広く学びたい子
・チームで協力したり、人の役に立つ実感を得たい子
子： ぼく、この学部で「一人で何かを変えるんじゃなくて、みんなと一緒に“よりよくしていく”力」を学べた気がする。
親： それがきっと、環境と人との“共生”なのね。すてきな学び方だと思うわ。
本記事は、早稲田大学国際教養学部に在籍し、進学塾を主宰する筆者が保護者の方に向けて執筆しました。内容は2024年度時点の情報をもとにしています。最新情報は大学公式サイトをご確認ください。
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