「家政学部」って?“暮らし”を専門的に学ぶ、実学中心の学び
親: 家政学部って、家庭科の延長みたいなイメージだけど…大学で学ぶ意味って?
子: 実はすごく専門的だよ!食べ物の栄養や衛生、衣服の素材やデザイン、住まいの安全設計、子どもの発達や教育、福祉まで…「暮らしのすべて」に関わる分野を、科学的に深く学ぶんだ。
親: なるほど。“生活に役立つ”を超えて、“生活を支えるプロ”を育てるのね。
子: うん。九州女子大学の家政学部は、北九州でも歴史があるし、実習重視で就職にも強いって言われてるよ!
学びの柱は「食」「衣」「住」「子ども」「福祉」!生活と専門性がつながる学び
● 食物栄養分野:食と健康を支える知識と技術
- 栄養学/調理学/食品衛生学などを理論+実習で学ぶ
- 献立作成/調理実習/栄養指導演習など、実践的な科目が充実
- 栄養士免許の取得が可能。管理栄養士国家試験にも対応
親: 栄養士って、保育園とか病院で働く人よね?
子: そう!あと最近はスポーツチームとか、企業の食堂、福祉施設でも活躍の場が広がってるよ。
● 被服・生活文化分野:衣と暮らしを科学と感性で探る
- 被服構成学・被服材料学・色彩学などで衣服を科学的に分析
- デザイン・縫製・着装演習などの実習で「創る力」も育成
- 生活文化やジェンダー、消費者教育にも触れながら、“衣”を通じて社会を見る視点を持つ
親: 手芸や裁縫が得意じゃなくても大丈夫?
子: 全然平気!最初はミシンの使い方から教えてくれるし、工夫するのが楽しいよ。
● 子ども・家庭福祉分野:発達理解と支援力を学ぶ
- 発達心理学/保育学/児童福祉論などを体系的に学習
- 実際の保育園・福祉施設での実習が充実していて、子どもと直接関わる経験が豊富
- 保育士資格や家庭科教員免許(中高)も取得可能
親: 子どもと関わる仕事って、大変だけどやりがいも大きそうね。
子: うん。だからこそ、子どもを“可愛い”だけでなく“深く理解する”力が求められるんだって感じたよ。
学びのステップ|実験・実習・地域連携を通じて“実践力”を育てる4年間
● 1年次:基礎からスタート。まずは生活を学問として捉える
- 家政学概論、生活支援論、調理基礎、染色実習、心理学などで幅広く導入
- 実験・実習中心のカリキュラムで、体験を通じて理解が深まる
- 少人数制ゼミとチューター制度で学習・生活サポートも手厚い
● 2年次:専門分野の演習・実習が本格化
- 栄養指導演習/被服製作/保育実践演習など、自分の進路に応じた実技を重点的に学ぶ
- 地域の保育園や福祉施設、食育イベントなどでの現場体験がスタート
- 資格取得に向けた履修モデルも明確化される
親: 実習が早くから始まるのね。現場経験って貴重よね。
子: うん。机の上だけじゃ身につかない“感じる学び”ができるから、現場が好きな子には本当におすすめ。
● 3年次:ゼミでの探究+応用的な実習が中心に
- ゼミ配属により研究テーマに取り組む(例:子どもの食育/高齢者の衣生活/災害時の栄養管理など)
- 保育・栄養・被服それぞれの現場での長期実習あり
- 地域と連携したイベント(親子向け講座/高齢者対象の生活相談など)に学生が主体的に関与
● 4年次:卒論+就職活動の集大成へ
- 卒業研究で「生活×専門性」のテーマを掘り下げる(例:家庭科教育とジェンダー/保育と多文化共生)
- 教員・キャリアセンターによるダブルサポート体制で就活も安心
- 地域社会に貢献する「暮らしの専門職」としての自覚を持って社会へ羽ばたく
学外とのつながり|“地域と暮らしをつなぐ”実践教育が豊富
- 北九州市内の保育所・施設と連携した教育実習
- 食育イベントや子育て支援教室での学生主体の活動
- 高齢者施設や被服関連企業での実地研修
- 中学校・高校での家庭科教育実習や地域の生活支援ボランティアなど
学生の雰囲気|穏やかで協力的。「暮らしに優しいまなざし」を持つ仲間たち
- 子ども・食・衣・家庭に関心がある“やさしさと思いやり”のある学生が多い
- 真面目でコツコツ型の人が多く、実習も丁寧に取り組む人が多い
- グループでの作業や発表を通じて、自然と協力し合える雰囲気がある
- 女性が多い分、共感・相談しやすい空気が整っている
就職・進路|“暮らしの専門職”として、地域社会の第一線で活躍
● 主な進路先
- 保育士(公立・私立保育園・幼稚園)
- 栄養士(病院・福祉施設・学校・企業など)
- 家庭科教員(中学校・高校)
- 福祉関連職(児童養護施設/生活支援/地域福祉など)
- 一般企業(食品・アパレル・教育サービス・住宅関連など)
● 資格取得・サポート体制
- 栄養士免許/保育士資格/中学高校教員免許(家庭)など複数の国家資格取得が可能
- 就職ガイダンス・模擬面接・エントリーシート添削など個別支援が丁寧
- 実習と資格取得を連動させたカリキュラムで無理なく両立できる
子: 「人の生活をよくしたい」って気持ちを、ちゃんと“かたち”にできる学びだったと思うよ。
保護者の方へ|こんなお子さんにおすすめです
- 子ども・食・衣・生活支援など、“暮らし”に関わる仕事に興味がある子
- 人の役に立つことが好きで、優しさと責任感を持って行動できる子
- 実習や体験を通じて学ぶのが好きな子
- 資格をとって、手に職をつけて働きたいという意欲のある子
- 女性らしい視点で社会貢献したいと考えている子
子: 家政学部って、“生活に密着している分、すごくリアル”な学びだったなって感じるよ。
親: 身近なテーマを深く学んで、誰かの力になれるって素敵なことね。安心して応援できそう。
本記事は、早稲田大学国際教養学部に在籍し、進学塾を主宰する筆者が保護者の方に向けて執筆しました。内容は2024年度時点の情報をもとにしています。最新情報は大学公式サイトをご確認ください。
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