“技術で社会に貢献”を地元から。地域と世界をつなぐ情報系国公立学部
親: 情報システム学部って、どんな学部なの?最近よく「ITが大事」って聞くけど、イメージがぼんやりしてて…。
子: この学部は、プログラミング・AI・ネットワーク・データ分析などを通して、社会の課題をITで解決できる人材を育てるところなんだ。工学的な専門知識だけじゃなくて、「誰のために、どう使うか」も考える学びだよ。
親: それってエンジニアの勉強ってこと?
子: もちろん技術者としての力はしっかり育てるけど、長崎県立大は地域との連携や実践重視の姿勢が強いから、“社会の現場で使える情報スキル”が身につくのが特長なんだよ。
学部の特徴|「技術」と「社会」を両立する実装型ICT教育
● 情報工学の基礎をじっくり学ぶ
・プログラミング(C言語・Java・Python)、アルゴリズム、ネットワーク、データベース、セキュリティなど情報技術の基礎を網羅
・AI・IoT・クラウドなど、最先端技術にも4年間でしっかり対応
● 地域連携を通じて「社会で使う力」を養う
・自治体・企業・医療・観光分野などの現場と連携して、情報システムで地域課題を解決するプロジェクト演習を実施
・例:観光ナビアプリ、防災情報共有システム、農業IoT導入支援など
● 実践力を育てるプロジェクトベースの学び
・座学だけでなく、“設計→開発→実装→評価”を通した課題解決型の学びが多い
・チーム開発・ユーザーインタビュー・成果発表まで、社会に届ける力を重視
● 文系出身でも挑戦しやすいサポート体制
・数学や情報に自信のない学生向けのリメディアル(補習)授業や個別相談が充実
・基礎から段階的に積み上げるカリキュラムだから、未経験者も多く活躍
学びのステップ|知識→開発→社会実装へつなげる4年間
● 1年次:情報科学と数学の基礎をじっくり学ぶ
・プログラミング基礎、情報リテラシー、線形代数、論理回路などを習得
・身近な問題(交通、観光、買い物など)をITでどう解決できるかを探るPBLも導入
● 2年次:専門技術を深めながら実践型演習に挑戦
・オブジェクト指向、Webアプリ開発、ネットワーク、データベースを習得
・小規模プロジェクトで要件定義〜開発〜テストのサイクルを体験
● 3年次:企業・行政との実プロジェクトに参加
・医療機関や自治体とのシステム開発・データ分析など地域密着型実習を実施
・UI/UX設計、アジャイル開発、フィールドヒアリングなども本格化
・ゼミ配属で、自分のテーマにじっくり取り組み始める
● 4年次:卒業研究と進路準備に集中
・AI、ネットワーク、IoT、防災システム、観光アプリ、eラーニング教材などの多様な研究テーマ
・開発成果をプレゼン、企業や自治体に成果を報告する機会もあり
・就職活動と国家資格対策(情報処理技術者試験など)を並行して進める
実践例|“地域を動かす”情報システムの数々
・観光地マップアプリのUI改善+多言語対応開発
・災害避難所で使えるデジタル掲示板システムの開発
・農業用センサー×スマホ連携の水やり管理アプリの設計
・病院の待ち時間短縮のための診察予約システム改善
・離島高校向けのオンライン授業支援ツールの開発と実証
・県庁との連携でのRPA(業務自動化)導入プロジェクト
学生の雰囲気|“開発が好き”と“人の役に立ちたい”が両立する環境
・自作アプリやゲームを作ってみたい!という開発好きが多い
・でも単なる“技術オタク”ではなく、「誰かの困りごとを解決したい」という視点が強い
・チームでの協働を通して、話し合い・発表・改善力が自然と育つ
・文系・理系の壁がなく、穏やかで協力的な空気感
就職・進路|“地元でITを活かす”ことも、“全国で挑戦”することも可能
● 主な進路先
・IT企業(システム開発、インフラ設計、SE、Web系など)
・自治体(情報政策課、地域ICT推進)
・地元企業の情報部門(製造業、金融、医療など)
・コンサル企業、デジタルマーケティング企業
・大学院進学(情報科学、AI研究など)
● 資格・支援体制も充実
・基本情報技術者、応用情報技術者、Python・Java認定など資格取得支援あり
・キャリアガイダンス、ポートフォリオ作成支援、学外ハッカソン参加支援も実施
・就職先との距離が近く、県内外での採用率も安定
保護者の方へ|こんな子におすすめです
・プログラミングやものづくりに興味がある子
・将来はITを使って「人や社会の課題を解決したい」と考えている子
・数学や理系が得意で、論理的に物事を考えるのが好きな子
・地元に残って活躍したいけど、専門性をしっかり身につけたい子
・IT分野で成長産業に関わりたい、将来性を重視する子
子: ここでの学びは“ITを学ぶ”というより“ITで何を変えたいか”を考える感じなんだ。だから、勉強がただの知識じゃなくて、目的を持てるんだよ。
親: 地域と連携しながら、未来の技術で社会を支える。そんな学びができるなら、安心して応援できるわね。
本記事は、早稲田大学国際教養学部に在籍し、進学塾を主宰する筆者が保護者の方に向けて執筆しました。内容は2024年度時点の情報をもとにしています。最新情報は大学公式サイトをご確認ください。
コメント