“人を診る力”と“社会を見つめる視点”を育む医学部
親：医学部って、やっぱりすごく厳しいんでしょ？専門的すぎて親は口出せない気がして…
子：確かに勉強は大変だけど、佐賀大学の医学部は「地域医療に貢献する医師を育てる」という明確な目標があるから、学びが現場とつながっててわかりやすいんだよ。単に“医学の知識”を覚えるんじゃなくて、“人を支える医師になるには？”を徹底的に考える学びなんだ。
親：じゃあ、最先端の医療というより“地域に根ざした医師”を目指す感じなの？
子：それが一番の特徴！ただし研究や高度医療もきちんと学べるし、国試対策やキャリア支援も充実してるから、選択肢は全国レベルで広がるよ。
学部の特徴｜「人と地域を診る力」を育てる総合教育
● 地域医療に強いカリキュラム
1年次から地域医療体験あり（へき地・高齢化集落・地元クリニックなど）
多職種連携・在宅医療・災害医療も重視
● 6年間一貫のチュートリアル教育
少人数制で、医師役と患者役に分かれてのシナリオ型演習を継続的に実施
自発的に調べ、考え、発表し合う能動学習が中心
● 臨床実習の充実（佐賀大学医学部附属病院を拠点）
3年後期から本格的に始まる臨床実習では、診療科をローテーションで回る「ベッドサイド教育」
医師として必要なマナー・言葉づかい・チームワークまで徹底指導
● 医学研究と国際視野の育成
4年次以降の医学研究実習（リサーチ・クラークシップ）では、基礎・臨床・公衆衛生など多様な研究に触れる
海外協定校との短期派遣プログラムあり（アジア・欧州など）
子：患者さんの声を聴く力、チームの中で動く力、現場で判断する力――机だけじゃ育たない力を、徹底的に磨くんだ。
学びの流れ｜6年間をかけて「人を診る医師」へ
● 1〜2年次：基礎医学と社会とのつながりを学ぶ
解剖学・生理学・病理学・薬理学などの基礎医学を集中的に学修
チュートリアル方式で“自分で調べて考える”学びに慣れる
地域診療所・保健所訪問、患者インタビュー演習など実地体験も
● 3〜4年次：臨床医学の知識と技術を獲得
診断学・内科学・外科学・小児科・精神医学など全科目を網羅
模擬診察室でのOSCE（客観的臨床能力試験）を通じて対人スキルを強化
研究実習では、希望分野でのラボ活動も可能
● 5〜6年次：本格的な臨床実習と医師としての自覚
附属病院を拠点に、実際の患者さんを担当しながら診療チームの一員として学ぶ
救急・集中治療・手術室などもローテート
卒業前は国家試験に向けた模擬試験・演習を繰り返し、合格率は全国トップレベル
実践重視の学び｜“患者と向き合う現場力”が鍛えられる
● 山間部の医療過疎地での短期診療所実習
● 多職種連携シミュレーション（看護・薬・リハとチーム対応）
● 高齢者の生活を支える在宅医療訪問
● 緩和ケア・災害医療・感染症医療の現場体験
● 実際の病棟での問診・カルテ記載・症例プレゼン練習
親：いろんな現場を実際に経験するから、机で学ぶよりずっとリアルなのね。
子：うん、だからこそ「人に向き合う覚悟」ができるんだと思う。
学生の雰囲気｜真面目だけど、互いに支え合える仲間たち
● 国立大学ならではの落ち着いた雰囲気。成績至上主義というより“協力型”の文化
● 留年を防ぐため、先輩や友人同士でノート共有・勉強会など支援し合う体制が強い
● 医学部棟と附属病院が隣接しており、教員・医師との距離が非常に近い
● 学外活動も盛んで、地域医療ボランティア・学生学会などにも積極参加する学生が多い
進路・就職｜地域で、全国で活躍する医療人へ
● 国家試験合格率
医師国家試験 合格率は毎年全国上位（直近の年で90％超）
過去問演習・模擬試験・教員フォローの体制が手厚い
● 初期臨床研修先（2年間）
佐賀大学附属病院をはじめ、佐賀県内・九州圏・関東の大学病院や市中病院などに進む
地域医療枠の学生は県内勤務が基本だが、都市部研修後に戻るケースも多い
● その後の進路（後期研修・専門医）
内科・外科・小児科・精神科・救急・麻酔科・皮膚科など多様な診療科へ
研究医・大学院進学も一定数おり、大学内での指導医・教育医を目指す人も
● 地域医療を支える人材として
「地域枠（地域医療推進枠）」で入学した学生は、佐賀県内の医療機関で活躍
地域の中核病院・診療所・救急センターなどで“地元の健康を守るプロ”に
子：「都会の病院でバリバリ働く」だけじゃなく、「生まれ育った地元で医療を支える」道があるのが、この学部の強みだよ。
保護者の方へ｜こんなお子さんに向いています
● 医師になって、人の役に立ちたいという思いがある子
● 知識だけでなく、人の気持ちに寄り添える姿勢を持つ子
● 地元や地域に貢献したいという思いがある子
● 医療現場での責任感やチームワークを大事にできる子
子：“病気を診る”んじゃなくて、“人を診る”。それができる医師になるために、6年間ってすごく大事なんだ。
親：勉強も現場も大変だけど、その先にあるものが大きいのね。頑張ってね。
本記事は、早稲田大学国際教養学部に在籍し、進学塾を主宰する筆者が保護者の方に向けて執筆しました。内容は2024年度時点の情報をもとにしています。最新情報は大学公式サイトをご確認ください。
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