“理系の知識”を社会に活かす、実践型の国立大学教育とは?
親:理工学部って、なんだか難しそうなイメージがあるけど…何を勉強するの?
子:確かに専門的だけど、簡単に言えば「科学や技術を使って、社会の課題を解決する力」を育てる学部なんだよ。佐賀大学の理工学部は、基礎科学から環境、機械、情報、材料、エネルギーまで、多分野にわたって実践的に学べるんだ。
親:座学だけじゃなくて、実験や研究の時間も多いのかしら?
子:うん!特に3年生以降の研究室活動が本格的で、学生一人ひとりが「研究者として考える力」を身につける感じだよ。社会に出てからも強い“理系的思考力”が育つのが特徴かな。
学部の特色|「理論+応用+社会実装」のバランス重視
● 学際的なカリキュラムで、科学技術を幅広く学ぶ
物理・化学・数学・生物などの基礎から、情報・機械・材料・環境・エネルギーまで網羅
一つの分野にとどまらず、横断的な視点を養う構成
● 実験・演習中心の実践教育
1年次から実験・演習がカリキュラムに組み込まれており、手を動かして学ぶ体験が多い
測定・設計・分析・プログラミングなど多様なスキルが自然と身につく
● SDGs・地域貢献との連携
カリキュラムに環境課題、エネルギー問題、ICTによる地域活性化などの要素を導入
「社会の中で科学技術をどう使うか」を考えるプロジェクトが多い
● 少人数制+研究室密着型の教育
3年次からは研究室に所属し、先生や院生との距離が近い中で専門研究に取り組む
自分の関心に合ったテーマを見つけ、卒業研究に結びつける
子:理系って、専門的なだけじゃなくて、“社会にどう役立てるか”を大事にする時代なんだ。
学びのステップ|科学の入り口から、研究の最前線へ
● 1年次:理系の基礎体力をつける
数学・物理・化学・情報リテラシーなどの基礎科目
入門実験で「観察→仮説→検証」の流れを体感
佐賀県内での環境フィールド調査なども経験
● 2年次:応用技術と設計の力を養う
材料力学・電子回路・プログラミング・制御工学など多様な専門科目
環境調査・都市インフラ・エネルギー設計などの演習あり
グループでの設計課題や、ミニプロジェクトも実施
● 3年次:研究室に配属され、専門を深める
配属先は情報科学、機械工学、ナノ材料、応用化学、環境生態など多岐にわたる
学会発表・中間報告・共同研究など、社会との接点も意識した活動が始まる
● 4年次:卒業研究で自分の集大成に挑む
1年間かけて卒業論文を執筆
実験データの取得・解析・論文執筆・発表練習を重ねる
企業や自治体との共同研究に参加することも可能
地域と世界をつなぐ“理系の力”を活かした学びの場
● 佐賀市内の水質環境モニタリングプロジェクト
● メタン発酵技術を活かしたバイオエネルギー開発
● 交通シミュレーションによる都市設計研究
● 農業用IoTデバイスの開発と普及支援
● 火山灰を利用した新素材研究(阿蘇との連携)
● 地域企業と協働した新商品開発プロジェクト
親:社会の現場とつながってる実習や研究って、将来に直結しそうね。
子:うん、佐賀大学は“地元密着”と“全国レベルの研究”の両方を大事にしてて、地方にいながら大きな挑戦ができるところが魅力なんだ。
学生の雰囲気|探究心のある仲間と、互いに刺激しあう環境
● 地元出身者も多いが、県外・他学部とのつながりも活発
● コツコツ型からチャレンジ型まで、タイプの違う学生が互いに学び合う雰囲気
● 研究や資格試験、起業プロジェクトなど、目的意識を持った学生が多い
● ゼミや研究室の縦のつながりが強く、先輩から実践的なアドバイスがもらえる
就職・進路|“理系の実力”を武器に、多分野で活躍
● 主な進路先
大手製造業(自動車・電機・化学・機械)
ICT・通信業界(プログラマー・システムエンジニア)
環境・エネルギー関連企業
建設・インフラ系技術職
地方公務員(技術系職)
大学院進学(研究職志望やスキルアップを目指す)
● 就職支援体制
理工系専門のキャリアセンターあり
インターンシップ紹介・学内企業説明会・OB講演会も活発
研究活動を活かしたESや面接指導も丁寧
子:就職活動でも、研究経験とか論理的思考力が武器になるから、理系ってやっぱり強いよ。
保護者の方へ|こんなお子さんに向いています
● 数学や理科が好きで、コツコツと取り組むのが得意な子
● ものづくりやIT、自然環境に興味がある子
● 自分で考えて問題を解決するのが好きな子
● 将来、研究者・技術者・エンジニアとして社会で働きたい子
子:難しそうに見えても、「やってみる→わかる→できる」の流れがすごく楽しいよ。仲間も先生もサポートしてくれるから、安心して挑戦できる環境だよ。
親:確かな知識と経験があれば、どんな分野でも生きていける強さになるわね。
本記事は、早稲田大学国際教養学部に在籍し、進学塾を主宰する筆者が保護者の方に向けて執筆しました。内容は2024年度時点の情報をもとにしています。最新情報は大学公式サイトをご確認ください。
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