「人間科学部」って？“人と人との関係”を、科学的に・実践的に学ぶ学問
親： 人間科学って…ちょっとふわっとしてる気がするけど、実際にはどんなことを勉強するの？
子： 一言で言うと、「人がよりよく生きていくために、どう支え合えるか」を学ぶ学部だよ。西南学院大学の人間科学部では、心理・福祉・教育支援の3つの視点から、人と社会の関係を深く見つめる学びができるんだ。
親： へぇ…じゃあ、将来カウンセラーとか福祉の仕事に就きたい人向けなの？
子： そういう道を目指す人も多いけど、一般企業や公務員、教育関係に進む人も多いよ。人と関わる仕事ならどんな職種にも役立つ力が身につく学部なんだ。
学びの特徴｜“心・暮らし・成長”を支える視点を、実践と理論の両面から育てる
● 心理・福祉・教育支援の3つの軸で構成
- 心理学：発達心理、臨床心理、カウンセリング理論など
- 社会福祉：地域福祉、ソーシャルワーク、障がい者支援
- 教育・発達支援：子ども・家庭支援、教育心理、特別支援教育
親： 心理と福祉と教育って、別々の学問って感じがするけど…
子： 実は現場では全部つながってるんだよ。たとえば、不登校の子どもには心理的支援と教育的支援、家庭への福祉的支援が全部必要だったりするからね。
● 実習・演習・フィールドワーク中心の実践型学び
- 地域施設や教育現場との連携による実地体験
- 模擬面談や支援計画作成など“使える知識”を重視
- 小論文・プレゼン・対話を通じて“言葉にする力”も養成
親： それって、専門的なことを1年生から学ぶの？
子： うん、1年生のうちからフィールドに出る機会があって、「現実を見ながら学ぶ」っていうのがこの学部の特徴なんだよ。
学びのステップ｜“相手を理解する力”と“支援の実践力”を育てる4年間
● 1年次：人間理解のための基礎を学ぶ
- 心理学・福祉学・教育支援の基礎講義
- 人間関係の理解、援助職の役割、地域との関わりを知る
- 地域施設訪問やボランティア体験などの早期実習あり
● 2年次：領域別の専門性を高める
- 臨床心理学、地域福祉論、発達支援論など、関心に応じて選択
- 模擬支援演習や面談実習など、現場力をつける授業が充実
- 他分野と横断するテーマ（例：高齢者のメンタルケア）にも挑戦
● 3年次：ゼミ＋実習で応用的な学びへ
- ゼミに所属し、自分の関心テーマ（例：育児不安と地域支援）を深掘り
- 福祉施設・学校・医療機関などでの現場実習あり
- 公務員試験・福祉専門職・大学院進学など進路支援もスタート
● 4年次：卒業研究と将来設計の集大成
- 卒業論文テーマ例：「SNS世代の孤独感と自己肯定感」「ヤングケアラー支援の現状と課題」など
- プレゼン・成果発表会でのアウトプット経験あり
- 教員や専門スタッフの就職・進学サポートも手厚い
実践の舞台｜“誰かのために動く”リアルな現場が学びのフィールドに
- 子育て支援センターでの親子交流プログラム参加
- 小学校での学習支援・特別支援学級体験
- 高齢者施設でのレクリエーション企画とふりかえり
- 障がい児支援施設でのボランティア実習
- 災害支援ボランティア・地域見守りプロジェクトへの参加
子： 教室の中だけじゃ、支援は語れないって実感する。現場に出て、言葉じゃない“人の想い”にふれる経験がすごく大きいんだよね。
学生の雰囲気｜“まじめでやさしい”だけじゃなく、“考える・動く”学生が多い
- 人と関わるのが好きな学生が多く、思いやりと行動力が両立
- 教員志望、心理職志望、福祉職志望、企業志望など多様な進路
- 穏やかな雰囲気だけど、ゼミや現場での議論は活発
- 学外活動やボランティアへの参加率も高め
- キリスト教系大学らしく、“他者を尊重する文化”が根づいている
親： 人間関係って、正解がないから難しいのよね。でもそれを大学で学べるって、ちょっと不思議だけど面白そう。
子： うん、「人を支える」って、ただ優しいだけじゃダメで、“どう支えるか”を考える訓練ができるのが、この学部なんだ。
就職・進路｜“人を理解し、支える力”を武器に、社会の現場へ
● 主な進路
- 公務員（福祉職・児童相談所・教育委員会など）
- 社会福祉法人・NPO（地域支援・障がい者支援など）
- 学校・教育支援分野（学童指導員、支援スタッフ）
- 一般企業（人事・福祉関連部門・接客・営業）
- 大学院進学（臨床心理士、公認心理師、社会福祉士など）
● 資格・支援体制
- 社会福祉士・公認心理師対応科目（条件あり）
- 教職課程（中学・高校公民）も選択可能
- 公務員試験・大学院進学サポート体制あり
保護者の方へ｜どんな子におすすめ？
- 人と関わる仕事に就きたいと考えている子
- 心理や福祉、教育に興味があり、“誰かを支えたい”思いがある子
- 現場に出て、リアルな課題に向き合う意欲のある子
- 自分の意見を言葉にし、人と丁寧に向き合える子
- 社会の中で“人間らしさ”を大切にして働きたい子
子： 答えのない問題を、誰かと一緒に考え続ける力。それがこの学部で得た、一番の“財産”かもしれない。
親： “人と向き合う力”って、どんな時代でもきっと必要とされるのね。いい学びだと思うわ。
本記事は、早稲田大学国際教養学部に在籍し、進学塾を主宰する筆者が保護者の方に向けて執筆しました。内容は2024年度時点の情報をもとにしています。最新情報は大学公式サイトをご確認ください。
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