「産業保健学部」って？“働く人の健康”を支える医療系専門職を育てる学部
親： “産業保健学部”…って、ちょっと珍しい名前ね？普通の看護学部とかリハビリ学部とは違うの？
子： うん、産業医科大学の産業保健学部は、“働く人の健康を守る”ことを目的にしてる学部なんだ。だから、一般的な病院での看護やリハビリの勉強に加えて、「職場での健康管理」「過重労働対策」「メンタルケア」みたいな内容も学べるんだよ。
親： 職場の健康…たしかに最近は、過労とかメンタルの問題が多いものね。
子： そうそう。だからここでは、医療と労働の両方に詳しい専門職を育ててるの。看護師や保健師、理学療法士、作業療法士の国家資格も取れるんだよ。
親： じゃあ医療系資格もちゃんと取れるのね？それなら安心。
子： 国家資格の合格率も高いし、臨床も産業も両方経験できるから、卒業後の進路の選択肢がすごく広いよ！
学びの特徴｜“治す”だけでなく“守る”を学ぶ医療系教育の最前線
● 働く人を支える「産業看護・産業リハビリ」が学べる！
- 通常の看護・リハビリ教育に加え、労働衛生・産業保健を必修化
- 企業や自治体と連携した「職場体験」や「産業現場実習」が多数
- 公衆衛生やメンタルヘルス、職場の安全管理まで網羅
親： 普通の病院で働くのとは違うの？
子： 違う面も多いよ。例えば産業看護師は、社員の健康診断を管理したり、メンタルの相談にのったり、健康経営を支える存在。医療の知識だけじゃなくて“組織を見る力”も求められるんだ。
学びのステップ｜“基礎から臨床、そして現場応用”まで6年間で段階的に成長
※看護学科・作業療法学科・理学療法学科の3つの専門領域に分かれています。
● 1年次：医療職としての基礎力＋産業保健の視点を学ぶ
- 解剖学・生理学・心理学などの基礎医学をしっかり学習
- 健康社会学や労働安全衛生など、産業保健の導入科目も履修
- 学科横断の合同授業で「多職種連携」の視点を育てる
● 2〜3年次：専門領域の実技・演習と医療現場での実習
- 看護：臨床看護／高齢者看護／在宅看護など幅広く学習
- リハビリ系：評価・治療技術／運動学／精神障害リハなど
- 病院・訪問看護ステーション・介護施設などでの実習も豊富
親： やっぱり現場経験は大事なのね。
子： うん、座学で学んだ知識が“人と関わることで深まる”って感じ！最初は不安だったけど、現場で「ありがとう」って言われると自信がつくよ。
● 4年次以降：産業現場での“実践力”を身につける
- 企業の産業保健部門や自治体の健康推進課などで実習
- 労働者への面談や、ストレスマネジメント指導も経験
- 卒業研究は「健康と職場」に関するテーマが中心（例：「IT企業の健康支援体制に関する研究」など）
実践の舞台｜“病院＋職場”という2つの現場を知るから、強い！
- 一般病院での看護・リハビリ実習（臨床の基本）
- 企業の健康管理室での実習（産業保健の現場）
- 公共機関や自治体の保健事業・労働衛生活動に参画
- ストレスチェック対応や健康相談会への参加
- 健康経営を支える企業と連携した研究プロジェクトも
子： 職場の健康って、病院とは違って“未病”を守る仕事。人が病気にならないように、支える視点がすごく新鮮だった！
学生の雰囲気｜“まじめさ”と“社会貢献への思い”が強い仲間たち
- 医療系学部らしく、コツコツ型のまじめな学生が多い
- 看護・リハビリ・保健などの“人の役に立つ仕事”に関心のある人が集まっている
- 学年を超えたゼミ活動や、学科横断の交流も多い
- 就職や国家試験に向けて、お互いに支え合う風土が根付いている
親： 医療系って厳しそうだけど、人間関係は大丈夫？
子： 逆に医療系だからこそ“人との関係”を大事にしてるよ。実習もグループで動くし、自然とチームワークが強くなる！
就職・進路｜“医療”と“社会”をつなぐ専門職として活躍
● 主な進路（資格に応じて異なります）
● 看護学科
- 病院看護師／産業看護師／保健師（自治体・企業など）／訪問看護
- 大学院進学（公衆衛生、看護マネジメント分野）
● 理学療法学科・作業療法学科
- 病院・リハビリテーションセンター
- 高齢者施設・地域包括支援センター
- 企業の健康管理部門（作業環境改善、運動指導）
- スポーツ関連施設・自治体の健康推進事業など
● 国家資格・サポート体制
- 看護師／保健師／理学療法士／作業療法士 国家試験合格を徹底サポート
- 模試・個別面談・ゼミ形式学習で学年全体をフォロー
- 産業保健分野への就職も学内で紹介・支援
保護者の方へ｜どんな子におすすめ？
- 医療職に就きたいという意志がある子
- “支える側”として人と社会に貢献したい気持ちがある子
- 病院だけでなく“地域”や“職場”での活躍を目指したい子
- コツコツと努力できる、まじめな姿勢を持った子
- 多職種連携や社会の仕組みにも興味を持てる子
子： 医療って、病院の中だけじゃない。“働く人”や“地域”の健康を守る仕事があるって知って、視野が広がったんだ。
親： たしかに、これからの時代は“予防”や“社会とのつながり”がキーワードね。そこまで見据えて学べるなら、すごく価値があるわ。
本記事は、早稲田大学国際教養学部に在籍し、進学塾を主宰する筆者が保護者の方に向けて執筆しました。内容は2024年度時点の情報をもとにしています。最新情報は大学公式サイトをご確認ください。
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