「人間教育学部」って?“人を育てる人”になるための4年間
親: 「人間教育学部」って、名前は聞いたことあるけど、実際にはどんなことを学ぶの?
子: 一言で言うと、「子どもや地域社会の未来を育てるために、教育・保育・人間理解を深く学ぶ学部」なんだ。鹿児島純心大学では、小学校教諭・幼稚園教諭・保育士などの子どもに関わる専門職を目指す人が多く集まってるけど、それだけじゃなくて、人と人との関わりを大切にした支援職全般にも対応しているんだよ。
親: じゃあ、子どもだけじゃなくて、人との関係全般について学ぶってこと?
子: そう。心理学や福祉、教育哲学も含めて、「人を支える」「人を導く」力を育てる場所ってイメージしてもらえるといいかも。
学びの柱|教育・保育・支援を“実践”で学ぶ3つの視点
- 教育分野(小学校・特別支援)
教育原理、学習指導法、教科教育法など、小学校教員に必要な知識・技術を修得
鹿児島県内の小学校での教育実習を段階的に実施
特別支援教育にも対応し、発達障がい児やグレーゾーンの理解を深める - 保育・幼児教育分野
保育内容、児童文化、保育心理、乳児保育など、幼児の発達に合わせた学び
保育園・幼稚園での実習に加え、地域の子育て支援拠点との連携も充実
地域行事や親子イベントにも学生として参加し、現場感覚を養う - 人間理解・支援分野
発達心理学・教育心理学・カウンセリングなどの科目で「心」を理解
ボランティア実習や地域福祉体験を通じて、高齢者・障がい者支援にも関心を広げる
人間関係力・傾聴力・自己表現力を高める演習が豊富
子: 単に教員免許や資格を取るためだけの学びじゃなくて、“人と向き合い続ける力”を養うことが、この学部の本質なんだ。
4年間の学びのステップ|教室から現場へ、そして地域へ
1年次:教育・保育の“入り口”を広く体験する
- 教育入門、保育入門、心理学、社会福祉概論などを学び、自分の興味の方向性を探る
- 学内外のフィールドワークを通じて「実際に子どもと関わる場面」に立ち会う
- 地域の幼児施設や放課後児童クラブへの見学・参加体験あり
- キャリア形成セミナーで将来像を描く
2年次:専門的な知識・技術を着実に習得
- 教科教育法(国語・算数など)、保育内容(表現・環境など)、発達支援理論など
- 模擬授業・保育記録・ケーススタディに取り組む授業が本格化
- 近隣の保育園・小学校・支援施設との“連携型実習”がスタート
- 子どもの目線に立つ観察力・記録力・支援力を養う
3年次:実習と応用で“教育者・保育者”としての実感を得る
- 小学校教育実習(約3週間)・保育実習Ⅰ・Ⅱ(保育所+施設)などを経験
- 実習報告会で仲間の体験を聞き合い、視野を広げる
- 教員採用試験・保育士試験の対策講座も本格始動
- 地域の子育て支援事業に参画(親子カフェや絵本イベントなど)
4年次:卒業研究と進路決定、実践の総仕上げへ
- 子どもの発達・教育制度・支援体制に関する研究テーマで卒業論文を執筆
- 学生企画の教育イベントや子育て広場を運営
- 面接・論作文指導などを通して、教員・保育士試験対策を徹底
- 学生一人ひとりに合わせた進路相談と求人紹介
学外連携・地域活動|“学び”を地域の笑顔につなげる
- 鹿児島市内の小学校・保育園との年間連携プログラム
- 子ども食堂や放課後居場所づくり支援へのボランティア参加
- 高齢者施設での認知症予防ゲームや音楽交流活動
- 鹿児島純心短期大学との合同イベント(ピアノ演奏会、子ども工作教室など)
- 被災地支援や地域課題への「学生発」プロジェクト型授業も展開
学生の雰囲気|まじめで温かい、支え合いの文化が根づく学部
- 教職・保育職を目指す学生が多く、日々の授業や実習にも真剣
- グループワークやゼミ活動を通じた“仲間と学び合う風土”が強い
- 先生との距離が近く、いつでも相談できる“家族的な雰囲気”
- 地元出身の学生が多く、地域への愛着を持っている
- 他学部との交流行事(福祉・国際文化など)もあり、視野が広がる環境
主な進路・資格|「人を支える仕事」に広がる未来
取得可能な資格・免許
- 小学校教諭一種免許状
- 幼稚園教諭一種免許状
- 保育士資格
- 社会福祉主事任用資格
- 児童指導員任用資格(卒業要件で取得)
主な進路先
- 鹿児島県・各市町村の公立小学校(教員採用試験合格多数)
- 公私立の幼稚園・保育所・こども園
- 障がい児支援施設・児童福祉施設
- 放課後等デイサービス・子育て支援センター
- 一般企業(教育関連・福祉用品・子ども用品など)
- 大学院進学(教育学・発達支援・保育学など)
子: 「子どもと関わる仕事」といっても、先生や保育士だけじゃないんだ。いろんな支援のかたちがあって、それに合わせた道が用意されてるんだよ。
保護者の方へ|こんな子におすすめです
- 子どもが好きで、人の成長を支えることにやりがいを感じる子
- 教育・保育・福祉に関心があり、自分の役割を見つけたい子
- 地元に貢献したい、鹿児島で長く働きたいと思っている子
- コツコツと実習や勉強に取り組める、真面目な性格の子
- 聴く力・対話力・感受性を大切に育てたい子
親: 知識も大事だけど、“人の気持ちをわかろうとする姿勢”が一番よね。
子: そういうことを大学の4年間でちゃんと学べるって、本当にありがたいと思ってるよ。
本記事は、早稲田大学国際教養学部に在籍し、進学塾を主宰する筆者が保護者の方に向けて執筆しました。内容は2024年度時点の情報をもとにしています。最新情報は大学公式サイトをご確認ください。
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