「医療技術学部」って?“見えないところで命を守る”専門職の養成機関
親: 医療技術って、聞き慣れないけど、どんな人たちが働いているの?
子: 簡単に言うと、「医療の現場で、検査・診断・機器管理といった裏方の最前線で活躍する専門職」だよ。新潟薬科大学の医療技術学部では、臨床検査技師や臨床工学技士など、国家資格を持って働く医療技術者を育てているんだ。
親: 医師や看護師と一緒に、患者さんの命を支えるチームの一員なのね。
子: そう。病気を「診る」ための検査、治療を「支える」機器操作。どれも現代医療には欠かせない役割なんだよ。
2つの専門職養成コース|医療現場の即戦力を育てる
● 臨床検査学科(臨床検査技師)
- 血液・尿・組織・微生物・遺伝子など、検査対象は多岐にわたる
- 検査結果から病気の早期発見・予防・治療方針の決定を支える
- 感染症対策、がん診断、生活習慣病の検査など、社会的ニーズも大きい
● 臨床工学科(臨床工学技士)
- 人工呼吸器、透析装置、心臓ペースメーカーなどの医療機器を操作・管理
- ICU、手術室、救命救急の最前線で活躍する高度専門職
- 「工学×医療」の融合分野で、機械に強い人にもおすすめ
新潟薬科大学の強み|“専門力+地域貢献”を同時に育てる教育環境
- 薬学部・応用生命科学部・看護学部との多職種連携教育を実施
- 地域の病院・診療所・福祉施設との連携が強く、地元密着型の実習が可能
- 実験・実習中心のカリキュラムで、「わかる」より「できる」へ
- 最新の検査・工学機器を揃えた臨床現場に近い施設設備
学びの流れ|4年間で“医療人”としての知識・技術・倫理を身につける
● 1年次|理系基礎と医療人の心構え
- 化学・生物・数学などの基礎を固めながら、医療倫理や患者対応も学習
- 初期の演習では、ピペット操作や顕微鏡観察などの基本スキルを身につける
- 学科横断で「チーム医療」や「地域医療」への理解を深める授業もスタート
● 2年次|専門分野の知識を体系的に習得
- 解剖学・生理学・病理学・臨床医学といった医療系必修科目が本格化
- 臨床検査や医療機器の構造・安全管理など、実務につながる内容が充実
- 学内実習室での演習を通じ、正確性・再現性・倫理意識を徹底的に身につける
● 3年次|現場で学ぶ臨地実習+応用演習
- 協力病院・施設での**長期実習(約8~10週間)**で、現場感覚と責任感を養う
- 実習後にはケーススタディ・グループワーク・症例報告を通じて振り返り
- 国家試験に直結する実践的な問題演習や模擬試験も本格化
● 4年次|国家試験対策と卒業研究で総仕上げ
- 卒業研究では、現場で得たテーマに基づき、検査技術・医療機器の精度評価などに挑戦
- 国家試験対策は少人数制の徹底指導+模試+集中講座で、合格率の高水準を維持
- 教員との面談・就職支援も丁寧に行われ、卒業後の不安も少ない
実習・演習の魅力|“触れる・試す・考える”学びを毎週のように体験
- 実際に患者検体を扱う前に、模擬検体・シミュレータで技術を安全に習得
- 臨床現場と同じ環境で、手順・衛生管理・報告まで一連の流れを学ぶ
- 地元医療機関と連携したフィールド型授業で、“医療と地域”のつながりも体感
学生の雰囲気|丁寧・努力家・チーム思考の学生が多い
- 医療職に対する誠実さと責任感を持った学生が多く、落ち着いた空気
- 資格取得を目指す意識が高く、グループで勉強会や実習練習を重ねる文化
- 学科内での縦のつながりもあり、上級生が後輩をサポートする姿もよく見られる
- 教員との距離が近く、悩みをすぐに相談できる環境が整っている
就職・進路|国家資格を武器に、幅広い医療現場へ
● 主な進路
- 病院・診療所(検査科、透析室、ICUなど)
- 検査センター、臨床検査会社、製薬・医療機器企業
- 医療機関のME部門(臨床工学技士)
- 一部大学院進学者も。研究・教育・開発の道へ進むケースもあり
● 国家資格とキャリア支援
- 臨床検査技師/臨床工学技士の国家試験合格率は全国トップクラス水準を継続中
- 模擬試験・過去問演習・小テスト・合宿型対策で、苦手分野を“つぶす”体制が強力
- キャリア支援センターと各学科が連携し、履歴書作成・模擬面接・求人マッチングまで手厚くフォロー
保護者の方へ|この学部に向いているお子さんの特徴は?
- 医療職に関心があり、資格を取得して現場で働きたい
- 人の役に立ちたいという気持ちが強い
- 理科・生物・化学などが得意 or 興味がある
- ものごとをコツコツ積み上げるのが得意
- 医療機器・テクノロジーへの関心がある
- 地域医療や地元就職を目指している
子: “医療技術”って最初は漠然としてたけど、学ぶうちに「自分の技術で命を守れる」って実感できるようになったよ。
親: 国家資格も取れて、実践経験も積めるなら、社会に出たときの安心感も違うわね。応援しがいのある学びだと思うわ。
本記事は、早稲田大学国際教養学部に在籍し、進学塾を主宰する筆者が保護者の方に向けて執筆しました。内容は2024年度時点の情報をもとにしています。最新情報は大学公式サイトをご確認ください。
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