「沖縄から世界へ」多様な文化と社会を学び、深くつながる人になる
「人文社会学部」って?人・文化・社会を深く見つめる学び
親: 「人文社会」って言われてもピンとこないけど、何を学ぶ学部なの?
子: 一言で言えば、「人間の営みを多角的に理解する」学部だよ。歴史や哲学といった人文学、そして社会学や国際関係論といった社会科学の両方を横断して学べるのが琉球大学の人文社会学部の特徴なんだ。
親: じゃあ文系の総合的な学部ってこと?
子: そうそう。沖縄という独特な地域性を生かして、地域文化・平和学・移民研究・アジア太平洋の国際関係など、ここでしか学べないテーマも多いんだよ。
学部の特徴|「人間理解」と「社会のしくみ」に迫る3つの学びの柱
● 歴史・文化・哲学など“人文学”の視点
- 琉球王国の歴史や東アジアの文化交流を深く学べる
- 日本や世界の思想・宗教・文学への洞察も養う
- 博物館学や文化財保護の専門知識も身につけられる
● 社会・国際・ジェンダーなど“社会学”の視点
- 現代社会の課題(貧困・教育格差・ジェンダー不平等など)を分析
- 沖縄を起点に、米軍基地問題や観光と経済の関係を実地で研究
- 国際社会・地域社会との共生のあり方を探る
● 地域・沖縄に根ざした“現場重視”の学び
- 地元自治体やNPOと連携した地域活動プロジェクトあり
- 多文化共生や移民問題に関するフィールドワークも盛ん
- 伝統行事や言語、地域アイデンティティの再発見にも取り組む
子: 特に“沖縄で学ぶ意味”を大事にしていて、フィールドワークの授業も豊富なんだ。「教室で学んで終わり」じゃなくて、「現場で人と出会って考える」っていう姿勢がこの学部にはあるよ。
カリキュラムの流れ|文系でも“動いて学ぶ”が基本
● 1年次:広く学ぶ、人文社会の入り口
- 人文社会入門、沖縄文化論、論理的思考・文章表現
- 英語・第二外国語などの言語スキル強化
- キャンパス内外の文化施設見学、地域観察演習あり
● 2年次:専門分野の探究スタート
- 哲学・歴史・文化人類学・社会学などから自分の関心分野を選ぶ
- 課題解決型授業(PBL)やグループディスカッションも増加
- 調査手法・フィールドノートの書き方など研究の基礎技法を学習
● 3年次:フィールドで学び、ゼミで深める
- 専門ゼミに所属し、自分の研究テーマを深掘り
- 沖縄各地・アジア諸国・離島でのフィールド調査あり
- 地域の住民や行政と協働するプロジェクト型学習が盛ん
● 4年次:卒論+社会への発信
- 文化・社会・思想・国際など多様なテーマで卒論執筆
- 現場で得たデータを分析・発表する成果報告会あり
- 教員との密な指導体制で進路相談・論文執筆を支援
キャンパスの雰囲気|自由・多様・地域とのつながりが強い
- 文系の中でも「自分のテーマを自由に掘れる」雰囲気
- 歴史・芸術・社会運動など興味が多様な学生が集まる
- 留学生や国際交流活動も多く、グローバル志向の仲間も多い
- 地域のおじいおばあとの交流、郷土文化イベントも学外活動に
子: 沖縄だからこそ、「文化を感じながら学ぶ」ってことが自然にできるんだ。キャンパス内でも三線の音が聞こえたりして、のんびりだけど熱量がある空気だよ。
就職・進路|人と社会に関わる“知的実践者”として羽ばたく
● 主な就職先
- 地方公務員(市役所・教育委員会・文化行政など)
- 教員(社会科・国語など)
- 民間企業(観光・流通・金融・出版・サービス業など)
- 国際協力・NPO・地域づくり団体
- マスコミ・広告・地域メディア
- 大学院進学(文化人類学・国際関係・教育社会学など)
● キャリア支援も充実
- 教職課程・学芸員課程の履修が可能
- 就職ガイダンス・面接練習・履歴書添削など個別支援あり
- 卒業生による進路講演会やOBOG交流イベントも開催
子: 学部の学び自体は「専門職」じゃないけど、「人を理解する力」「社会を見る目」はどんな仕事にも活きるって言われてるよ。
保護者の方へ|どんなお子さんにおすすめ?
- 歴史・文化・社会問題に興味がある子
- 将来の仕事がまだ定まっていないけど、文系で広く学びたい子
- 地域や世界と人間の関わりに関心がある子
- 自分の視点で物事を深く考えたい・発信したい子
- 公務員や教育職など、人に寄り添う仕事に関心がある子
親: 一見ゆるやかに見えるけど、芯のある学びね。
子: うん。社会を見つめる目と、人と関わる力を、沖縄からじっくり育てていける場所だと思うよ。
本記事は、早稲田大学国際教養学部に在籍し、進学塾を主宰する筆者が保護者の方に向けて執筆しました。内容は2024年度時点の情報をもとにしています。最新情報は大学公式サイトをご確認ください。
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