「リハビリテーション科学部」って?“回復のその先”まで支えるプロを育てる学部
親: リハビリの仕事って、病気やけがをした人を元気にする感じ?
子: そうだね。でも、それだけじゃなくて「人生をもう一度、自分らしく歩めるように支える仕事」なんだよ。北海道医療大学のリハビリテーション科学部では、理学療法・作業療法・言語聴覚の3つの専門職を育てていて、どれも“その人らしさ”を取り戻す支援を目指してるんだ。
親: 医者とは違う視点で人を支えるのね。
子: うん。そして、ここでは**“患者さんの生活全体に寄り添う力”を育てる**ために、実習や対話を大切にする学びがぎっしり詰まってるよ。
学びの特徴|チーム医療と個別支援の両方を徹底して学ぶ4年間
● 理学療法学専攻
- 身体機能の回復支援(歩行・運動・筋力など)
- 病院、スポーツ現場、高齢者施設まで幅広い対象
- 運動療法・物理療法・評価技術を段階的に学習
● 作業療法学専攻
- “生活に必要な動作”の回復支援(食事・着替え・家事など)
- 精神科リハや発達障害、認知症ケアもカバー
- 日常生活の質(QOL)向上に向けたアプローチが主軸
● 言語聴覚療法学専攻
- 話す・聞く・食べるの回復を支える専門職
- 発語障害、失語症、嚥下障害などが対象
- 医療×教育×福祉にまたがる支援を学ぶ
実習重視|“患者さんと向き合う”現場経験を大切に
- 早期からの見学実習(1年次後半〜)
- 学内での模擬演習+学外の医療・福祉施設での段階的な実習
- 各専攻で4〜6週間×複数回の実習を経験(臨床実習Ⅰ〜Ⅲなど)
- 実習中の「失敗」を共有し、グループディスカッションで成長へつなげる体制あり
- 教員によるフィードバックが個別に入り、“できない”を肯定する教育方針が学生に好評
学生の雰囲気|“支える人”としての資質を持つ学生が集まる
- 穏やかで誠実な人柄の学生が多く、支援職にふさわしい空気
- 男女比は専攻により異なるが、互いに尊重し合う雰囲気が強い
- 実習や国家試験の時期は、学生同士で励まし合いながら乗り越える伝統
- 「患者さんの“ありがとう”で頑張れる」タイプの学生が多い
- 入学時は消極的でも、4年かけて“支える覚悟”が育つ変化が見られる
学びのステップ|基礎→臨床→応用→卒業研究へと深化する4年間
● 1年次:人間理解と医療基礎を固める
- 解剖学・生理学・心理学・医療人倫理など共通科目を学習
- 専攻ごとの導入授業で「リハビリとは何か」を探る
- 他学部連携でチーム医療の土台を意識づける
● 2年次:専門的知識と技術を修得
- 評価・アセスメント・介入技術を実技中心で習得
- 患者理解を深めるための事例検討やロールプレイが増加
- 初の短期見学実習で“リアルな現場”に触れる
● 3年次:長期実習を通じて“支援者”としての姿勢を確立
- 医療・福祉施設で4〜6週間の臨床実習を複数回実施
- 患者とじっくり関わる中で、成長と葛藤を繰り返す
- 担当教員による個別指導で“自分の課題”に気づく
● 4年次:卒業研究と国家試験への挑戦
- 実習経験をもとに、研究テーマを選定し1年間かけて掘り下げる
- 卒論発表会で「自分の専門性」を言語化する力を鍛える
- 国家試験対策講座・模試・過去問演習・グループ勉強会など万全のサポート体制
就職・進路|“患者の人生に寄り添える専門職”として幅広く活躍
- 総合病院・リハビリテーション病院・療育施設・高齢者施設
- 保健所・行政・発達支援センター・在宅医療
- スポーツリハ・教育機関(特別支援学校)など多分野へ就職
- 国家資格(理学療法士・作業療法士・言語聴覚士)は全国平均を上回る合格率
- 大学院進学者も一部あり(研究・教育・管理職志向の学生)
保護者の方へ|こんなお子さんに向いています
- 誰かを支えることにやりがいを感じられる子
- 身体・こころ・ことばのいずれかの回復支援に関心がある子
- 医療職に就きたいが、医師や看護師とは違う道を探している子
- 手を動かすこと、じっくり人と向き合うことが好きな子
- 国家資格を取り、安定した医療専門職を目指したい子
親: 医療の一部だけじゃなくて、患者さんの“人生”を支える仕事なのね。
子: うん。目の前のリハビリも大切だけど、「この先どう生きたいか」を一緒に考えることが、いちばん大事なんだよ。
本記事は、早稲田大学国際教養学部に在籍し、進学塾を主宰する筆者が保護者の方に向けて執筆しました。内容は2024年度時点の情報をもとにしています。最新情報は大学公式サイトをご確認ください。
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