「心理・社会福祉学部」って？心と暮らしを支える“ケアの専門職”を目指す学び
親： 心理と福祉が一緒の学部って珍しい気がするけど、どういう学びをするの？
子： この学部は、“心のケア”と“生活支援”の両面から人を支える専門職を育てる場所なんだ。カウンセラーや福祉職など、いろんなかたちで「人のそばにいる仕事」を学べるのが特徴だよ。
親： なるほど。目に見えない心の悩みとか、生活のしんどさに寄り添うってことね。
子： うん。国家資格の「公認心理師」「社会福祉士」も目指せるし、理論と実習をバランスよく学べるから、実際に“現場で動ける人”を育ててる学部なんだよ。
学びの特色｜心理学と福祉を横断しながら、“支える力”を育む4年間
● 公認心理師・社会福祉士を目指せる国家資格対応カリキュラム
- 「公認心理師対応科目」では、臨床心理・発達心理・精神疾患の理解などを体系的に学ぶ
- 「社会福祉士対応科目」では、生活困窮、障がい、高齢者、児童福祉の支援などを学ぶ
- 所定の単位を履修し、実習・国家試験を経て資格取得が可能
● 対人援助職としての人間力を育てる教育
- 単に知識を覚えるだけでなく、「聴く力」「共感する力」「対話する力」を重視
- 演習やロールプレイを通じて、クライアント対応の基本を体得
- 心理士・福祉士としての倫理観やセルフケアも大切にしている
● 地域との連携・現場重視の実践的教育
- 兵庫・大阪・関西圏の福祉施設、教育機関、病院などと連携した実習が豊富
- 地域の課題を題材にしたPBL（課題解決型授業）も実施
- 心理・福祉どちらも“現場を知る”ところから始まる教育設計
子： 「誰かを支える」って、優しさだけじゃできない。知識・技術・心構え、全部が必要なんだよ。
学びのステップ｜理論→演習→実習→統合で深まる4年間
● 1年次：心理と福祉の“土台”をつくる
- 心理学概論／社会福祉概論／人間関係論／発達心理学など、基礎からしっかり学習
- 「人を支えるとは？」をテーマに、少人数ゼミで初歩的なケース検討
- 学部横断のワークショップで他領域と交流
● 2年次：専門的な知識と援助技術を学ぶ
- カウンセリング基礎／精神保健福祉論／福祉行政論など
- ロールプレイ・面接演習・支援計画作成の授業が増加
- 病院・学校・地域福祉のフィールドについて具体的に学び始める
● 3年次：実習に出て、“現場で考える”段階へ
- 心理実習（学校や医療機関での観察・補助）
- 社会福祉士実習（福祉施設・行政・相談支援センター等で約4週間）
- ゼミでは支援方法の分析、ケーススタディ、報告書作成など本格的に取り組む
● 4年次：卒業研究＋国家試験対策＋進路決定
- 卒業論文では、実習経験をふまえて「自分の支援観」を言葉にする
- 公認心理師・社会福祉士の国家試験対策講座が通年で実施
- 公務員対策講座や、福祉系法人・病院・教育機関への就職支援も充実
学生の雰囲気｜あたたかく、まじめで、人の気持ちに敏感な人が多い
- 「人の役に立ちたい」「誰かを支えたい」という思いで入学する学生が中心
- 話を聞くのが得意なタイプや、落ち着いた性格の人が多く、穏やかな雰囲気
- 実習や演習でつらい体験を共有し、互いに励まし合う文化
- 心理系・福祉系それぞれに専門性を持ちつつ、仲間と補い合って学ぶ環境
子： “やさしさ”って、実はすごく訓練がいる力なんだよ。ここではそれを“学問として”磨けるんだ。
就職・進路｜福祉・心理・教育・医療など“人のそばで働く”未来が広がる
● 主な進路分野
- 福祉施設（障がい者支援、高齢者介護、児童養護など）
- 医療機関（病院の相談員、医療ソーシャルワーカーなど）
- 学校（スクールカウンセラー補助、支援学級支援）
- 行政（福祉職公務員、保健福祉センター職員）
- 一般企業（人事、福祉関連サービス、CSR部門など）
- 大学院進学（臨床心理、社会福祉学、教育学分野）
● 国家資格取得サポート体制
- 公認心理師：指定科目の履修＋実習＋大学院進学が前提（学部卒で準備可能）
- 社会福祉士：4年間で取得可能。実習＋国家試験対策講座あり
- 福祉心理士・認定心理士など複数資格に対応した支援あり
子： “人と向き合う仕事”って、大変だけど、やりがいがすごいんだよ。
保護者の方へ｜どんなお子さんにおすすめ？
- 人の心や感情の動きに興味がある子
- 困っている人に声をかけられる、思いやりのある子
- 将来は心理職・福祉職など、人のそばで働きたいという想いがある子
- 社会課題や発達・教育などに関心があり、誰かを支える仕組みに関わりたい子
- コミュニケーション力や観察力を伸ばしたい子
子： 人の話を“ただ聞く”って、実はすごく難しい。でも、その力こそが“支える力”なんだって実感してる。
親： 知識も心も育ててくれる学びって、本当に意味があると思うわ。
本記事は、早稲田大学国際教養学部に在籍し、進学塾を主宰する筆者が保護者の方に向けて執筆しました。内容は2024年度時点の情報をもとにしています。最新情報は大学公式サイトをご確認ください。
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