【親向け】日本薬科大学 薬科学部の学び・雰囲気・進路をやさしく紹介!

「薬科学部」って?薬剤師にはならない“もうひとつの薬の道”

親: 「薬学部」じゃなくて「薬科学部」ってどう違うの?薬剤師にはなれないのよね?

子: うん、薬科学部は「薬を売る・処方する」薬剤師じゃなくて、「薬を創る・研究する」側を目指す学部なんだ。製薬会社や研究機関で、薬や化粧品、食品の開発に関わる仕事に就く人が多いよ。

親: なるほど。医療の“裏方”としての理系分野なのね。じゃあ、大学ではどんな勉強をするの?

子: 化学・生物・物理の基礎からスタートして、医薬品の開発プロセス、分子設計、毒性評価、バイオテクノロジーまで幅広く学ぶよ。あと、最近では再生医療とかAI創薬も注目されてる。


学びの柱|薬を「科学」で支える専門教育

● 1年次:理系基礎+薬学への導入

  • 化学(無機・有機・分析)・生物学・物理学・数学の基礎科目を固める
  • 薬学入門、医療倫理、研究者の仕事を知るオリエンテーション授業
  • 実験基礎技術(ピペット操作、試薬調製、顕微鏡観察など)を習得

● 2年次:専門性の入口に立つ

  • 医薬品化学/分子生物学/微生物学/薬理学など専門科目が本格化
  • 化学実験・生物実験・薬品分析などラボワーク中心の学習もスタート
  • チームで実験を進めるPBL(課題解決型授業)も導入される

● 3年次:研究室配属・応用フェーズへ

  • 薬品合成・毒性評価・細胞培養・バイオ工学などの実践的スキルを磨く
  • 教員の研究テーマに沿ったラボに所属し、研究生活がスタート
  • 科学英語プレゼン・研究レポート演習で発信力も育成

● 4年次:卒業研究で「創薬」を追体験

  • 一人ひとりが年間を通して研究テーマに取り組む(抗がん剤、抗菌剤、AI創薬など)
  • 学内研究発表会での口頭・ポスター発表あり
  • 成果は卒論としてまとめ、就職活動や大学院進学にも活用

学びの特長|“創薬×最先端テクノロジー”のリアルにふれる

  • 創薬化学/分子標的薬設計/再生医療材料など、現代ニーズに即した科目群
  • 学外共同研究先(製薬企業・研究所・大学病院)でのインターンや技術交流もあり
  • バイオインフォマティクス・AI創薬などの新領域にも対応
  • 実験設備は業界水準に準拠。細胞実験室、合成室、分析機器が整備

子: 単なる「勉強」じゃなくて、「世の中に役立つ薬をどう生み出すか」を肌で感じながら学べるよ。

親: 知識を“道具”として使える力がつくのね。


学生の雰囲気|“研究熱心+やさしい理系”な空気感

  • 高校時代は生物や化学が好きだった学生が多い
  • 穏やかでコツコツタイプが多く、実験室ではみんな協力的
  • 女性比率も年々増加。将来のキャリアをしっかり見据えた学生が目立つ
  • 研究室では、先輩と後輩が仲良く議論したり雑談したりする空間も

親: 競争ばかりじゃなくて、支え合って学べる雰囲気がいいわね。

子: そう、だから理系だけど「やさしい空気」があるって評判なんだ。


就職・進路|“薬を創る”側としての多彩な未来

● 主な就職分野

  • 製薬会社(研究職・品質管理・製造管理・開発支援)
  • 化粧品・食品・化学メーカー(成分研究、開発職)
  • 医薬品商社・試薬メーカー・医療機器企業
  • 公的研究機関・検査機関(微生物試験・毒性試験・分析)
  • 大学院進学(修士・博士課程で専門性を深める)

● 資格・支援制度

  • 毒物劇物取扱責任者、環境計量士、食品衛生管理者などの国家資格受験が可能
  • 就職支援センターによる業界別セミナー、エントリーシート・面接対策
  • 卒業研究とリンクした企業インターンシップも多数
  • 少人数制ゼミ指導で、進路相談やキャリア形成もじっくり支援

子: 「薬剤師じゃない薬の道」を歩むからこそ、選択肢が広いんだ。

親: まさに“薬のプロフェッショナル”ね。堅実で将来性もあるわ。


保護者の方へ|こんなお子さんにおすすめ!

  • 化学や生物が好きで、理系の探究に興味がある
  • 製薬・医療分野で社会に貢献したいという気持ちがある
  • 一つのテーマを深く掘り下げることが好き
  • 薬剤師ではなく、研究や開発職で活躍したい
  • 単なる「理論」ではなく「実験」や「現場経験」で学びたい

子: 僕も、病院で薬を渡す人じゃなくて、「どう作るか」に興味があったんだよね。

親: そういう理系の“裏方の力”があるからこそ、医療は支えられているのよね。

本記事は、早稲田大学国際教養学部に在籍し、進学塾を主宰する筆者が保護者の方に向けて執筆しました。内容は2024年度時点の情報をもとにしています。最新情報は大学公式サイトをご確認ください。

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