「人間科学部」って?“人を知る”から始まる多彩な未来
親: 「人間科学」って聞くと、ちょっとイメージしづらいわね。どんなことを学ぶの?
子: 一言で言うと、「人のこころ・からだ・社会との関係を幅広く学ぶ学部」だよ。心理学、健康科学、社会福祉、教育学など、いろんな角度から“人間って何?”を探っていくんだ。
親: なるほど。医療や福祉の分野にも関係してくるのね?
子: まさにそう!実際に、卒業後は医療・福祉・教育・心理支援の現場で働く人が多いし、大学でもそれに直結する学びができるよ。身体と心、両方から人を支える“人間理解のプロ”を目指すんだ。
学びの特徴|心理・健康・社会をつなぐ「人間の総合科学」
● 心理系:こころの仕組みとケアを学ぶ
- 臨床心理学・発達心理学・カウンセリング論など、基礎から応用まで網羅
- 心理検査の実習や、傾聴トレーニングを通じて支援技術を体得
- スクールカウンセラー・産業カウンセラーなどの進路にもつながる学び
● 健康科学系:身体と生活を見つめる
- 解剖学・生理学・運動生理・栄養と健康など、体の仕組みを科学的に理解
- スポーツによる健康支援、リハビリ、生活習慣病予防など現代社会に必要な知識
- 高齢社会で求められる健康づくり・介護予防の実践力も養う
● 社会福祉・教育系:人を取り巻く環境と制度を知る
- 社会福祉論・障害者福祉・家庭支援・教育制度論など、制度と現場の関係を学ぶ
- 保育・教育・福祉の現場でのフィールドワークも多数
- 多職種連携や地域包括ケアなど、実践的な視点を重視
学びのステップ|“座学→演習→体験”で深める4年間
● 1年次:自分と他者を理解する基礎
- 心理学入門/人間行動論/保健・医療の基礎/情報リテラシーなど
- 自己理解・他者理解を深める演習で、コミュニケーション力を育成
- 少人数制の基礎ゼミで大学の学び方を丁寧にサポート
● 2年次:分野の専門性を広げる
- 臨床心理・運動健康科学・社会福祉基礎など、自分の関心分野を深掘り
- 模擬面接や事例検討を通じて、対人支援の実践力を高める授業が増える
- 学外実習に向けた準備もこの時期から始まる
● 3年次:現場とつながる応用の年
- 学外でのインターン・実習(地域福祉センター・保健所・学校・医療機関など)
- 高齢者支援、障害者支援、メンタルヘルス支援など、実地に学ぶチャンスが多数
- ゼミ活動ではグループで調査・プレゼンを行い、課題解決力を養成
● 4年次:卒業研究と将来設計
- 心理、健康、社会、福祉などテーマを自由に選び、1年間かけて研究
- 実際に地域住民にヒアリングを行うなど、実践的な研究も可能
- 進路別のサポート体制(公務員試験対策、大学院進学相談、就職支援)も充実
学生の雰囲気|「優しさ」と「行動力」を併せ持つ人たち
- 人の話をよく聴く、思いやりのある学生が多い
- 実習やゼミでは、支え合いながら学ぶ協調性のある雰囲気
- 心理系志望の学生、スポーツが得意な学生、介護や福祉に関心のある学生など多彩
- コミュニケーションが苦手だった人も、演習を通じて自然と変わっていくことが多い
親: 穏やかなタイプが多そうね。
子: うん。でも、福祉や医療の現場って意外とタフだから、内面に芯がある人も多いよ!
就職・進路|“人を支える力”を活かすキャリア
● 主な進路分野
- 公務員(福祉職・心理職・教育支援)
- 医療・福祉施設(高齢者施設、障害者支援施設、保健センターなど)
- 健康関連企業(スポーツ・フィットネス・健康機器メーカー)
- 教育関係(学童保育、特別支援教育助手など)
- 一般企業(人事、カウンセリング部門、販売・営業職)
- 大学院進学(臨床心理学、社会福祉学、公衆衛生など)
● 取得可能な資格・支援体制
- 認定心理士、社会福祉主事任用資格、健康運動実践指導者など
- 公務員試験対策講座・エントリーシート対策・面接練習あり
- 実習先と連携したマッチング型の就職支援も実施
- 大学院への進学相談も教員が個別に対応
保護者の方へ|こんなお子さんにおすすめ!
- 心理学や人の行動に興味がある子
- 医療・福祉・教育など、人を支える仕事に関心がある子
- 健康・運動・からだについて科学的に学びたい子
- 自分の強みや役割を探しながら成長したい子
- 対人支援を通じて社会貢献したいという思いがある子
子: 「人間を学ぶ」って、自分の人生を考えることでもあるんだよね。
親: ほんとね。社会で必要とされる“人の力”を、こんなふうに育ててくれるなら安心だわ。
本記事は、早稲田大学国際教養学部に在籍し、進学塾を主宰する筆者が保護者の方に向けて執筆しました。内容は2024年度時点の情報をもとにしています。最新情報は大学公式サイトをご確認ください。
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