「現代社会学部」って?“今の社会”を多角的に見つめ、動かす力を育てる学び
親: 「現代社会学部」ってちょっと抽象的な名前ね。実際にはどんなことを学ぶの?
子: 一言で言うと、「今の社会で起きている問題や仕組みを、データと現場の両方から読み解いて、よりよい未来を考える学び」だよ。
大手前大学の現代社会学部では、社会学をベースにしながらメディア・福祉・国際・環境・地域など、幅広いテーマに触れられるのが特徴なんだ。
親: なるほど。ニュースで見るような話題も授業になるのね。
子: そう。たとえば「少子化」「貧困」「情報格差」「ジェンダー」「災害支援」「SNSと世論」みたいな現代的な問題を、**“なんとなく”じゃなくて“ちゃんと分析して考える力”**を身につけていくんだ。
学びの特徴|身近な社会問題を「自分ごと」にして考える実践的学び
● 社会を動かす“知識とスキル”を身につける
- 社会学の理論/社会調査法/データ分析/メディア活用/地域課題分析など
- SDGs(持続可能な開発目標)やダイバーシティの視点も重視
- 調査→分析→提案→発信という**「現場型の学び」**が豊富
● 社会調査士など資格取得にも対応
- 「社会調査士」(社会調査協会認定資格)に対応したカリキュラム
- 地域課題研究や卒論に活かせるデータ収集・分析スキルが身につく
- 将来的には行政職や企画職などにも直結する実践力
● 少人数でのきめ細かい指導と、柔軟なテーマ選択
- 学生一人ひとりの興味関心に応じてゼミや授業でテーマを深掘り
- 教員との距離が近く、相談や研究のサポート体制が手厚い
- 社会学だけでなく、心理学・国際関係・メディア・福祉・教育なども柔軟に学べる
学びのステップ|「知る→考える→動く」を4年間で確実に育む
● 1年次:現代社会の“見方”を身につける
- 社会学入門/現代社会論/データリテラシー/メディア基礎など
- 「なぜ?」と問いかけながら身の回りの社会を分析する力を育成
- 学びの導入として、実際に街に出て“社会を見る目”を養う演習も実施
● 2年次:テーマを選び、調査・分析の力を強化
- 調査法演習/社会調査プロジェクト/地域課題研究など
- チームでのフィールドワークやインタビュー調査、SNS分析など実践科目が中心に
- SDGs、子どもと貧困、災害支援、地域活性化など多彩な研究テーマから選択
● 3年次:ゼミ配属+本格的なプロジェクト実施
- 指導教員とともに、自分の関心テーマを深く研究
- 調査→データ整理→政策提案→発表までの流れを本格的に経験
- 学外イベントや行政連携プロジェクトへの参加機会も多い
● 4年次:卒業研究とキャリア形成
- 卒業研究(例:移民政策と日本社会/若者とSNS/気候変動と地域防災 など)
- 社会への問題提起と提案を形にし、プレゼン力・文章力も強化
- 同時に就職支援も本格化。公務員・福祉・民間企業など、多彩な道へ
地域・社会とつながる“体験重視”のプロジェクト
- 福祉施設や市民団体との連携で、実際の社会調査やアンケート設計に取り組む
- 神戸・大阪の自治体と連携した「まちづくり提案」活動
- SDGsをテーマにした若者向けワークショップの企画・運営
- 地域イベントでのボランティア活動を通じて、実社会での実践経験を積む
- 自分たちでSNSアカウントを運用し、「現代社会をどう発信するか」まで体験
子: 「教科書で学ぶ社会」じゃなくて、「今、自分が生きてる社会」をどう変えたいかを考えるのが、この学部の学びなんだ。
学生の雰囲気|素直で探究心のある“行動型”の仲間たち
- ニュースや社会問題に興味がある子が多く、日々の会話が刺激的
- 穏やかで協調性があり、グループでの活動に前向き
- 個性も多様で、将来の夢もばらばらだけど、「社会に関わりたい」想いは共通
- 社会学を通して、“自分の視点”を育てたい学生が集まっている印象
主な進路|社会と関わる、幅広いキャリアパス
● 公務員・行政職
- 市町村職員(福祉課、広報課、企画部門など)
- 警察官・消防官・自衛官
- 地域政策や住民対応など、調査分析スキルを活かせる業務に就職
● 民間企業
- 広報・企画・マーケティング職
- 福祉・医療関連業界(事務職・地域連携担当など)
- データ分析・リサーチ関連企業
● その他
- NPO法人・社会起業・地域協力隊
- 教育業界(社会科指導・進路支援・キャリア教育)
- 大学院進学(社会学・国際関係・公共政策など)
保護者の方へ|こんなお子さんにおすすめです
- 社会や時事問題に関心がある子
- 自分の考えや意見を深め、表現したい子
- 人と関わるのが好きで、対話を大切にできる子
- 将来、公務員や地域に貢献できる仕事がしたい子
- 明確な職業は未定でも、「社会に役立ちたい」気持ちがある子
親: 社会学って抽象的かと思ってたけど、現場とつながる実践的な学びができるのね。
子: うん。ただ「学ぶ」だけじゃなくて、「動く」中で考える力が本当に鍛えられるんだ。
本記事は、早稲田大学国際教養学部に在籍し、進学塾を主宰する筆者が保護者の方に向けて執筆しました。内容は2024年度時点の情報をもとにしています。最新情報は大学公式サイトをご確認ください。
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