「マンガ学部」って?趣味を“本気”に変える、プロ志向の4年間
親: 「マンガを大学で学ぶ」って、ちょっと驚きなんだけど…。
子: わかる。でも京都精華大学のマンガ学部は、**日本で初めてできた「マンガの専門学部」**なんだよ。マンガをただ読むんじゃなくて、描いて発信するための技術と知識を、体系的に学べる場所なんだ。
親: プロの漫画家を目指す人向け?
子: もちろんそれもあるけど、それだけじゃないよ。イラストレーター、編集者、アニメ業界、広告や出版の仕事まで、いろんな表現と社会をつなぐ力を育てる学部なんだ。
特徴|「描ける」だけじゃなく「伝えられる」人になる
● 漫画・イラスト・ストーリー表現の専門教育
- ペン入れやトーン貼りなどアナログ技法から、デジタル作画・CLIP STUDIOの活用まで
- キャラクター造形、コマ割り、ストーリー構成力を重点的にトレーニング
- マンガだけでなく、イラストやアニメ寄りの学びにも対応(多様な表現に対応)
● 少人数制×実技重視の個別指導
- 専門分野別の教員が1人ひとりの課題に直接フィードバック
- 授業の一環で持ち込みや投稿、SNSでの発信方法も実践
- デビュー経験のある教員や現役編集者とのネットワークも活用
● マンガを“文化・表現・社会”として学ぶ視点も重視
- マンガ文化論/批評研究/マンガ表現史などの座学も豊富
- 海外マンガとの比較や、社会課題を描く表現演習もあり
- 単なるエンタメで終わらない“社会とつながるマンガ”を意識した教育
カリキュラムの流れ|趣味からプロへ、描き続けて成長する4年間
● 1年次
- 基礎デッサン、キャラデザイン、ペンテクニック、デジタル演習など
- マンガの歴史や表現文化を学ぶ入門講義
- 投稿・持ち込みへの挑戦を後押しする体験型課題も
● 2年次
- ストーリー構成・演出演習、作画スピードのトレーニング
- 編集者によるレビューや合同講評会を通して客観的な評価を受ける
- コース別選択で、イラスト/Webtoon/4コマ/評論系など個性を伸ばす
● 3年次
- 長編作品制作やチーム制作など本格的な創作活動
- 実際に雑誌投稿/Web連載/SNS発信に挑む機会も増加
- ゼミでの研究テーマ設定(例:BL表現・ギャグマンガ論・自己表現としてのマンガ)
● 4年次
- 卒業制作:完全オリジナル作品の制作と発表
- 企業・編集部との連携企画や、卒展での一般公開プレゼン
- デビューや就職に向けたポートフォリオ制作・面接対策も実施
学生の雰囲気|「マンガが好き」でつながる、温かい熱量
- 描くことが好きな学生が全国から集結
- オタク気質な子、社交的な子、静かに集中する子…多様性が魅力
- 表現ジャンルも幅広く、少女マンガからSF・ギャグ・日常系まで
- 互いに作品を見せ合い、高め合う文化が根付いている
子: みんな“マンガが好き”って気持ちでつながってるから、居場所感が強い学部だよ。
就職・進路|「描く・伝える・編集する」力を活かして
● 主な進路例
- 漫画家として商業デビュー(講談社・集英社・小学館などの投稿・持ち込み経由)
- イラストレーター/キャラクターデザイナー/アニメ背景スタッフ
- 出版社や編集プロダクションでの編集アシスタント
- Webマンガ編集・配信企業での企画職
- 美術教員・大学院進学(表現研究・メディア学など)も一部あり
● デビュー・就職支援
- 提携編集部による出張講評会/合同企業説明会あり
- ポートフォリオ制作・持ち込み対策・SNS戦略の指導も
- 実際にデビューした卒業生の体験談を聞けるOB/OGイベントも豊富
保護者の方へ|こんなお子さんにおすすめです
- 子どものころから絵を描くことが好きだった子
- 漫画やイラストに強い関心を持ち、自分も発信したいと思っている子
- 地道に努力できるタイプで、描き続ける集中力がある子
- 表現を通じて人とつながりたいという思いがある子
- 好きなことを「将来の仕事」にしたいと本気で考えている子
親: 好きなことを学びながら、きちんと将来にもつながる道があるのね。
子: うん。**「描く」って、ただの趣味じゃなくて、立派なスキルと表現力なんだ。**それをちゃんと社会につなげる方法を、京都精華大学のマンガ学部は教えてくれるんだよ。
本記事は、早稲田大学国際教養学部に在籍し、進学塾を主宰する筆者が保護者の方に向けて執筆しました。内容は2024年度時点の情報をもとにしています。最新情報は大学公式サイトをご確認ください。
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