「健康を支える」って、医療だけじゃない。“地域”や“暮らし”に根ざした学び
親： 「人間健康学部」って名前が少し漠然としてるけど、具体的にはどんなことを学ぶのかしら？
子： 実はすごく“生活に密着した健康”を扱う学部なんだ。愛知東邦大学の人間健康学部では、スポーツや身体の仕組みだけじゃなくて、福祉・心理・地域づくり・教育といった分野も学べて、「人の心と体を総合的に支える力」を身につけるのが特徴なんだよ。
親： 医療職ってわけじゃなくても、健康に関われる道があるってことね。
子： うん、むしろ**“医療の手前の予防”**とか、“地域で支える健康”っていう考え方が中心。保健体育の先生になりたい人、福祉や高齢者支援に関わりたい人、地域スポーツを通じて人と人をつなげたい人が多いんだ。
学びの特徴｜「体のこと」「心のこと」「地域のこと」をバランスよく学ぶ
- スポーツ科学・健康運動：運動生理学、トレーニング法、怪我の予防などを科学的に理解
- 心理・福祉・教育：発達心理学、福祉制度、障害理解なども取り入れて、多面的な健康を考える
- 地域との連携プロジェクト：高齢者の健康教室、子どもの運動指導、地域の防災教育などに学生が参加
- 資格取得を支援：保健体育の教員免許、健康運動実践指導者、福祉レクリエーション・インストラクターなどをめざせる
- 実習・フィールドワークが豊富：1〜4年次まで地域に出て、人と関わる授業が多数用意されている
4年間の流れ｜「基礎→応用→実践→社会へ」と段階的に成長できる
● 1年次：心と体のしくみを基礎から理解
- 解剖学・運動学・心理学など、健康に関する土台を固める
- グループワークやプレゼンも取り入れ、対話力や伝える力を養う
- 地域のスポーツ大会でのボランティア活動など、体験の機会もスタート
● 2年次：健康を“社会”と結びつける視点を育てる
- 応用的な授業（運動処方、健康支援論、地域福祉）に取り組む
- 小学校や福祉施設での観察実習が始まり、“支援する側の視点”を得る
- 「地域と連携する」授業が増え、実際の現場で役立つ力を磨いていく
● 3年次：ゼミ・実習を通じて“自分のテーマ”に向き合う
- ゼミ活動が本格化し、自分の関心分野（教育・スポーツ支援・高齢者福祉など）を深掘り
- 実際の保育園・高齢者施設・学校での実践授業に参加
- 地域と一体となって“健康づくりイベント”を企画・運営することも
● 4年次：卒業研究と就職準備に集中
- 実習や現地調査を元に卒業論文をまとめる（例：障害児支援、運動と認知機能の関係など）
- キャリアガイダンスや個別相談を通じて、就職先の絞り込みと面接練習へ
- 教員採用試験や各種資格試験への集中サポートもあり
地域とともに学ぶ｜“教室の外”が当たり前になる授業風景
- 子育て支援センターでの親子体操教室を学生が企画・指導
- 高齢者向けのストレッチ教室を地域の公民館で定期開催
- 小学校での運動支援ボランティア（鬼ごっこ・体幹トレーニングなど）
- スポーツイベントの運営ボランティア（記録、審判、進行サポートなど）
- 防災×福祉の連携授業（避難所運営ゲームなどの体験型学習）
親： 地域とこれだけ関わるって、就職するときの強みになりそうね。
子： うん、「現場での気づき」があるから、就職活動の面接でもちゃんと“自分の言葉”で話せるんだ。
学生の雰囲気｜あたたかくて、まじめで、現場に強い仲間たち
- 体育系出身の子も多く、明るく元気でフレンドリーな雰囲気
- 対人支援に興味がある学生が多く、聞き上手・優しい人が多い
- 福祉・教育・スポーツと分野が広いため、ゼミ内の視点も多様で刺激的
- ボランティア好きが多く、イベント運営や支援活動に自発的に関わっている
- 教員や実習先の方とのつながりを大切にする学生が多い
就職・進路｜“人を支える”仕事につながる多彩な道
● 主な進路先
- 小・中・高校の保健体育教員
- 福祉施設（高齢者・障害者・児童養護施設など）の支援職
- スポーツクラブ・フィットネスクラブのトレーナー
- 地方自治体の健康推進部門・教育委員会など
- 一般企業の人事・福利厚生部門（健康経営）
- 健康運動指導士・レクリエーション指導員としてフリー活動
- 大学院進学（健康科学・スポーツ科学・教育学など）
● 資格とサポート
- 中学・高校教諭一種（保健体育）
- 健康運動実践指導者
- 福祉レクリエーション・ワーカー
- レクリエーション・インストラクター
- 公務員試験や教員採用試験に向けた対策講座あり
- 実習先がそのまま就職先になるケースも多数
保護者の方へ｜こんなお子さんにおすすめです
- スポーツや体を動かすことが好きで、人と関わるのが得意な子
- 教員や支援職など“人の役に立つ”仕事を目指したい子
- 明るく元気に誰とでも話せるが、意外とまじめにコツコツ頑張れる子
- 将来の道に迷っているが、「体験から学んで決めたい」と思っている子
- 地元志向で、“地域に貢献する仕事”に興味がある子
子： 健康って、病気を治すことじゃなくて、“日々を元気に生きる力”を支えることなんだなって、ここで学んだよ。
親： 知識だけじゃなくて、実際に人と関わって動く経験を積めるのがいいわね。“人に寄り添う力”が、本当の強さなんだと思う。
本記事は、早稲田大学国際教養学部に在籍し、進学塾を主宰する筆者が保護者の方に向けて執筆しました。内容は2024年度時点の情報をもとにしています。最新情報は大学公式サイトをご確認ください。
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