「工学部」って?“人を支える技術”を学び、社会に活かす場所
親: 工学部って、機械とかプログラミングを学ぶってこと?
子: うん、それもあるけど、日本福祉大学の工学部では「人の暮らしを良くする技術」を中心に学ぶんだ。たとえば介護ロボットや福祉機器、ユニバーサルデザイン、災害支援テックなど、“人のための技術”に特化しているのが大きな特徴だよ。
親: 単なる機械いじりじゃなくて、“誰かの役に立つ”っていう視点があるのね。
子: そう。工学って難しく見えるけど、「人に優しい未来」を作る学問なんだ。
特徴①|福祉×工学=“やさしさをかたちにする”エンジニア教育
- ユニバーサルデザイン・介護支援ロボット・リハビリ支援機器など、人を支える技術を開発
- 高齢化・人口減少時代に対応した、医療福祉テックに強い工学部
- 工学の基礎(数学・物理・プログラミング)から、地域連携プロジェクトまでを一貫して学ぶ
- 障がい者支援/高齢者支援/在宅ケアに役立つテクノロジーの実践研究が中心
子: 「人にやさしい技術」って、思ったより“手ざわり感”があるんだよね。家族のために作りたいって思える学び。
特徴②|“現場とつながる”実践的なモノづくり環境
- 実際の介護施設や病院でのヒアリング→プロトタイプ制作→現地フィードバックまでを体験
- 3Dプリンタ、センサー、IoTツールなどが揃った「福祉工学ラボ」でアイデアを形にできる
- 地域の高齢者施設と連携し、歩行補助器のカスタマイズや見守りセンサーの開発を学生が手がける
- 課題解決型の授業が多く、「誰のために」「何を作るのか」を常に考える設計になっている
親: 単なる座学じゃなくて、本当に人の暮らしを変えるものを作ってるのね。
子: 「ありがとう」って言ってもらえる工学、ってちょっといいでしょ。
特徴③|福祉大学ならではの“多職種連携力”が身につく
- 看護学部、社会福祉学部、健康科学部と連携した授業・プロジェクトが多数
- チームで実際の課題に挑む「多職種連携演習」あり(例:転倒防止システム開発プロジェクト)
- ユーザー中心設計(Human-Centered Design)を学び、利用者との対話力を養う
- 工学部でありながら、「人と関わる力」も同時に育つカリキュラム
子: 工学って「パソコンと向き合う学問」だと思ってたけど、実際は「人と向き合う」ほうが多いかも。
学びのステップ|理系未経験でも安心の設計
◉ 1年次:基礎工学と福祉の視点を身につける
- 工学基礎(数学/物理/情報)+福祉と生活支援概論
- モノづくり体験(センサーの分解/福祉用具の観察)など
◉ 2年次:プログラミングと実験を通して設計力を養う
- プログラミング(Python、C言語)
- 機械設計/電子回路/デザイン思考
- 地域課題をテーマにしたミニ開発プロジェクト
◉ 3年次:現場ニーズと向き合う実践フェーズへ
- 病院や介護施設との協働開発
- IoT・ロボティクス実習
- AI活用演習(転倒予測モデル/感情認識など)
◉ 4年次:卒業研究+進路設計
- テーマ例:「認知症高齢者の見守りIoT開発」「自動車イスのUI設計」
- 学会発表や福祉機器展への出展も目指せる
- 就職支援/大学院進学/起業支援にも対応
実習・連携プロジェクト|“人の声”から始まるものづくり
- 実際の高齢者宅や福祉施設を訪問し、使い勝手やニーズを調査
- 医療従事者や利用者と直接対話しながら開発に反映
- 公共交通機関や役所との協働で、バリアフリーマップやアプリ開発にも取り組む
- 災害時支援システムや遠隔リハビリ機器など、社会的課題に直結した技術開発を重視
親: モノをつくるって、技術だけじゃなくて、気配りや思いやりも必要なのね。
子: ほんとにそう。結局「使ってもらえる技術」って、やさしい技術なんだ。
学生の雰囲気|“理系×福祉”の志を持った、真面目でやわらかい仲間たち
- ロボットやプログラミングが好きな子もいれば、「家族を支えたい」「福祉に興味があった」って子も
- 積極的でありながら、相手を思いやれる学生が多い
- 実験・演習で協力する場面が多く、学年を越えて交流しやすい雰囲気
- 教員との距離が近く、「困ったらすぐ相談」ができる環境
主な進路|“人の暮らしに寄り添うエンジニア”へ
◉ 就職先の例(想定)
- 医療機器メーカー(開発/設計)
- 福祉用具メーカー(商品企画/ユーザー対応)
- 地方自治体の福祉技術系職員
- スマートシティ関連企業(都市設計/デバイス開発)
- IT企業(福祉系システム開発/UIデザイン)
- NPO法人・ベンチャー起業
◉ その他の進路
- 大学院進学(工学/人間工学/福祉工学)
- 福祉系国際機関や社会起業への挑戦も視野に
保護者の方へ|こんなお子さんにおすすめです
- 機械・電気・ITなどに興味がある子
- 人の役に立つものづくりをしたい子
- 福祉や医療とテクノロジーの橋渡しをしたい子
- チームでのプロジェクトや社会貢献が好きな子
- 安定した資格・スキルを身につけて社会に出たい子
子: 「工学」って難しいと思ってたけど、やってみたら“人の笑顔”がゴールなんだってわかったよ。
親: 技術と福祉がつながるって、すごく希望のある未来ね。
本記事は、早稲田大学国際教養学部に在籍し、進学塾を主宰する筆者が保護者の方に向けて執筆しました。内容は2024年度時点の情報をもとにしています。最新情報は大学公式サイトをご確認ください。
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