「科学的に考え、温かく寄り添う」看護師をめざして
看護学部って、「やさしさ」だけでは足りないの?
親: 看護って、やさしい気持ちが大事な仕事だと思っていたけど、大学ではどんなことを学ぶの?
子: 確かに“やさしさ”は基本だけど、大学の看護学部ではそれに加えて、医学的知識・判断力・技術・チームで働く力を4年間でしっかり身につけるんだよ。人間環境大学の看護学部は、科学的な根拠に基づく看護(EBN)と、地域に根ざした実践教育が特徴なんだ。
親: 地域に根ざしたって、どういう意味?
子: 愛知県内の医療・福祉機関と連携して、**「その人らしく生きることを支える看護」**を地域社会の中で学ぶってこと。病院だけでなく、訪問看護、保健所、地域包括ケアの現場でも実習するんだ。
学びの特徴|“看る力・考える力・動く力”をすべて養う実践的カリキュラム
● 科学的根拠に基づく看護教育(EBN)
- 生理学・病理学・薬理学などの基礎医学を丁寧に習得
- 「なぜこの処置をするのか」「どうすれば改善できるか」を論理的に考える
- 最新の研究成果をもとに、常に根拠のあるケアを行う力を養う
● 地域連携型の実習重視
- 総合病院での臨床実習はもちろん、在宅・保健・福祉の実習が充実
- 「治す医療」だけでなく、「支える医療」「寄り添う医療」にも力を入れる
- 地元自治体・保健所・訪問看護ステーションなど、地域包括ケアに直結
● チーム医療・多職種連携を重視
- 医師、薬剤師、リハビリ職、福祉職との協働を前提にした学び
- グループワーク・ケースカンファレンスでの**“聴く・伝える・考える”訓練**
- 医療現場における“つなぐ看護師”の役割を体得
● 少人数制&教員との距離が近い
- 演習・実習は少人数グループで丁寧に指導
- 国家試験・実習・進路について、一人ひとりに合わせたサポートあり
- 「厳しさ」と「支え合い」のバランスが取れた学びの環境
4年間のステップ|“人を理解し、支えられるプロ”への成長ロードマップ
● 1年次|看護の土台と人間理解をスタート
- 看護学入門/基礎看護技術演習/解剖生理/心理学/看護倫理
- キャンパス内での演習中心に、医療現場への準備を始める
- 医療・福祉施設見学を通じて、看護の多様な現場を知る
● 2年次|専門領域の学びと模擬訓練の強化
- 成人看護/老年看護/母性・小児看護/精神看護など各分野を網羅
- 模擬病室・シミュレーションセンターでの実技訓練が本格化
- 看護過程(アセスメント・計画・実施・評価)の基本を定着
● 3年次|臨地実習で“現場の空気”と“判断力”を養う
- 実際の病棟や地域での看護実習(高齢者施設・病院・訪問看護など)
- 保健師志望者は保健所や母子保健センターでの実習も
- ゼミ活動を通して卒業研究のテーマを設定し、探究心を育てる
● 4年次|国家試験と卒業研究で看護の集大成
- 看護師国家試験対策講座・模試・個別面談を徹底サポート
- 卒業研究では、患者さんとの関わりから得た問いを深く掘り下げ、発表
- 病院・地域医療機関・自治体などへの就職活動を実践的に支援
学生の雰囲気|静かな中に情熱を持つ、“支える人”としての芯の強さ
- 思いやりがあり、聞き上手・受け止め上手な学生が多い
- 真面目で責任感があり、困っている仲間を放っておけない空気がある
- 実習や国家試験などを前に、仲間同士で励まし合う文化が強い
- 「誰かの役に立ちたい」という気持ちが、4年間で“プロ意識”に変わっていく
親: 大変そうだけど、心の支えになる仲間が多いのは安心ね。
子: うん、看護の学びって一人じゃ続かないから、仲間と支え合える関係性があるのは本当に大きいんだよ。
就職・進路|「病院」だけじゃない、地域とつながる看護キャリア
● 主な進路先
- 総合病院・大学病院・地域医療支援病院(愛知県内を中心に多数)
- 訪問看護ステーション/地域包括支援センター/保健所
- 保育園・学校での看護職や、障害者施設・高齢者福祉施設
- 地方自治体の保健師職(市町村の母子・高齢者支援など)
- 大学院進学(看護研究・教育職・認定看護師等)
● 国家試験&キャリア支援体制
- 看護師国家試験合格率は全国平均を上回る水準で推移
- 保健師国家試験も、希望者に対して追加サポートあり
- 就職個別面談・応募書類の添削・面接練習なども丁寧に実施
子: 病院に限らず、「地域の中で生きる人を支える看護」ができる進路が多いんだ。“その人らしく”を支える力が、この学部のキーワードかも。
保護者の方へ|この学部に向いているのはこんなお子さんです
- 人の話をしっかり聴いて寄り添える子
- 医療に関心があり、体を動かして働くことにやりがいを感じる子
- 困っている人の役に立ちたいという思いがある子
- 地域や家族、身近な人の健康を支えたい子
- 資格を手にして、安定した仕事を目指したい子
親: 看護師って、やっぱり特別な存在ね。
子: うん。「あなたがいてくれてよかった」って言われる仕事って、すごく大変だけど、それ以上にやりがいがある。ここは、そういう人を育ててくれる大学だよ。
本記事は、早稲田大学国際教養学部に在籍し、進学塾を主宰する筆者が保護者の方に向けて執筆しました。内容は2024年度時点の情報をもとにしています。最新情報は大学公式サイトをご確認ください。
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