「文学部」って?言葉・文化・人間を深く味わう学びの場
親: 文学部って、“本を読むだけ”の学部って印象があるんだけど、実際はどうなの?
子: 確かにそう思われがちだけど、追手門学院大学の文学部は“読むだけ”じゃなくて、「表現する」「分析する」「伝える」力を総合的に育てる学部なんだよ。日本や英米の文学を軸に、映画、演劇、マンガ、ポップカルチャー、言語や思想まで、幅広く深掘りできるよ。
親: へぇ、文学ってもっと堅いものかと思ってたけど、柔らかいテーマもあるのね。
子: そうなの。古典も現代文化も、ぜんぶ「人間を深く見つめる学び」って意味でつながっているんだ。
学びの軸|「読む・書く・考える」を超えて“表現する”文学部
● 日本文学・文化分野
- 古典(万葉集・源氏物語など)から近現代文学(太宰治・村上春樹など)まで幅広く扱う
- 小説・詩・随筆を分析し、背景にある時代や社会との関係を探る
- 地元・関西の文学や風土に根差した研究も
● 英米文学・異文化理解分野
- シェイクスピア、ヘミングウェイなどの文学作品を、英語で味わい分析
- 移民文学・女性作家・マイノリティの視点など、現代的テーマも扱う
- 英語によるディスカッションやプレゼンで、国際的な視野を養成
● 表現・創作・メディア文化分野
- エッセイや詩、小説の創作(クリエイティブ・ライティング)を実践的に学ぶ
- 映画・演劇・マンガ・アニメを「文学的に読み解く」授業が人気
- 批評文の書き方、演出・脚本の基礎、朗読パフォーマンスなど表現力を広げる
子: 文学を「勉強する」っていうより、「言葉を通して人間や社会を味わう」って感じかな。
学びのステップ|“読む”から“問いを立てて伝える”へ
● 1年次:文学の面白さと基礎を知る
- 文学概論、日本語表現法、文化研究入門など
- 多読・精読・要約・感想のトレーニングで“読む力”を養う
- 語彙力・文章力・発表力を鍛える少人数の基礎ゼミも充実
● 2年次:テーマにそって作品世界を深く掘る
- 日本文学史/英米文学講読/現代文化論などの専門科目がスタート
- 作品を比較したり、時代背景・思想と関連づけて分析する力を培う
- エッセイや創作文の提出で“自分の言葉”を持つ経験を積む
● 3年次:ゼミで専門テーマに取り組む
- 文学・文化・言語の各ゼミに分かれ、1年間で特定の作家・作品を探究
- 学外の文学館や映画館、演劇公演を訪れるフィールドスタディも
- 学会発表、学生研究会、学術エッセイコンテストなどへの挑戦も可能
● 4年次:卒業研究で「自分の視点」を完成させる
- 卒論テーマ例:
「夏目漱石における都市と孤独」
「ディズニー映画にみるジェンダーの変遷」
「SNSと現代詩の共鳴関係」 - 書くだけでなく、プレゼンテーション形式で発表する機会もあり
- 教員とのマンツーマンでの指導体制で、最後まで伴走してくれる
実践的な学び|“外の世界”とつながる文学の力
- 地元の書店や図書館とのコラボで「ブックカフェ」イベント開催
- 小中高への訪問朗読、紙芝居創作などの地域貢献型プログラム
- 大阪文学フリマにて学生の創作作品を出展
- 海外文学作品の翻訳実習や、国際朗読会の運営ボランティアも
親: 文学って内向きな学びかと思ってたけど、こんなに社会とつながっているのね。
子: 「人の心を理解する力」って、実はあらゆる分野で必要とされてるから、それを文学的に鍛えるって感じなんだ。
学生の雰囲気|感受性豊かで、言葉にこだわる仲間たち
- 本好き・映画好き・表現好きの学生が多く、会話が知的で面白い
- 自分の考えを言葉で伝えることに真剣な、思いやりのある空気感
- 静かなタイプも活躍できる環境。ゼミや創作活動で自分の居場所を持てる
- 表現系サークル(文芸・演劇・アニメ研究会など)も充実
子: 誰かの価値観を否定せず、「そういう見方もあるね」って言い合える仲間ばかり。心がほどける場所だよ。
主な進路・キャリア|“ことば”を活かして働く道
● 主な進路
- 教育(国語教員/高校・中学/塾講師など)
- 出版・編集・ライター(雑誌/フリーペーパー/Webメディアなど)
- 広報・宣伝・広告業界(コピーライター、PR)
- 一般企業(営業・人事・販売・企画など“伝える力”を活かす職種)
- 公務員(文化・教育・地域振興分野)
- 大学院進学(文学・文化研究・言語学など)
● 資格・キャリア支援
- 中学校・高校教員免許(国語)取得可能
- 司書、学芸員、社会教育士、文章講座など多様なオプションあり
- 就職活動向けに「伝わる自己PRの書き方」「志望動機の構築術」講座を実施
- 文章コンテストや論文賞などの挑戦機会も用意
子: 「文学を学んで、どんな仕事につくの?」って聞かれがちだけど、“自分の言葉で考え、伝える力”って、社会のあちこちで必要とされてるよ。
保護者の方へ|こんなお子さんにおすすめです
- 読書や文章を書くことが好き、または得意
- 感受性が豊かで、人の心の動きに興味がある
- 自分のペースでじっくり考えたい
- 映画・演劇・アートなど文化的な表現に関心がある
- 教育や出版、表現にかかわる仕事を目指したい
親: 文学って“就職に弱い”と思ってたけど、そんなことないのね。
子: むしろ“社会で使える日本語”や“伝える技術”って、AI時代にこそ武器になる力だって、先生が言ってたよ。
本記事は、早稲田大学国際教養学部に在籍し、進学塾を主宰する筆者が保護者の方に向けて執筆しました。内容は2024年度時点の情報をもとにしています。最新情報は大学公式サイトをご確認ください。
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