「理工学部」ってどんなところ?理学と工学が融合した“地域に根ざす理工学”
親: 理学部と工学部って別物だと思ってたけど、弘前大学は「理工学部」なんだね?
子: そうだよ!弘前大学の理工学部は、理学的な探究心と工学的な応用力を兼ね備えた人材を育てるために、理学と工学をあえて分けずに融合しているのが特徴なんだ。
親: つまり、“考える科学者”でありながら、“動ける技術者”でもある人を育てるってことなのね。
子: まさにその通り。地域課題から最先端技術まで扱う、知と実践が一体化した学びが弘前大学らしさなんだよ。
学部の特徴|自然と社会に向き合う“知のフロンティア”を北国から
- 理学(物理・化学・生物・数学)と工学(電子・エネルギー・機械・材料・環境)を融合
- 1年次から幅広く学び、2年次以降に専門を選択する「レイタースペシャリゼーション制度」
- 青森の自然・エネルギー・農業・医療をテーマにした実践的な課題解決型学習
- 基礎から応用、そして地域貢献までつながる6分野+横断型教育
- 大学院とも密接につながった高度研究環境
子: 地方国立大って“実直な学び”のイメージがあるけど、弘前大学は最先端の研究にも地域課題にも両方取り組めるバランスの良さが魅力なんだ。
6つの主専攻分野|理論も実践も徹底的に学べる!
- 数理科学コース:数式とコンピュータで社会問題を読み解く
- 物理科学コース:ナノ材料や宇宙の法則に挑む
- 化学・生命科学コース:医薬品・環境分析・生命現象を探究
- 地球環境・防災科学コース:地球規模の環境変動と災害リスクに挑む
- エネルギー・機械工学コース:再生可能エネルギーと次世代機械の融合
- 電子・情報工学コース:AI・IoT・ロボティクスの基礎から応用へ
学びの流れ|“理系の王道”をじっくり・深く・地域とともに
● 1年次:幅広く理数の基礎を身につける
- 数学・物理・化学・情報処理などの基礎科目
- 「理工学総論」で各分野の特徴を体験的に学ぶ
- 地域探究型の入門プロジェクトあり
● 2年次:自分の専門を選び、専門知識を掘り下げる
- 自分の興味に合ったコースへ進学
- 専門実験・演習が本格スタート
- 青森の企業や自治体と連携した演習も増加
● 3年次:研究活動と実社会の課題に取り組む
- 小グループでの研究演習(プレ卒研)が開始
- 地域のエネルギー・防災・医療課題を扱うPBL形式の授業
- 学会発表や論文執筆のチャンスも
● 4年次:卒業研究で自分の集大成を形にする
- 指導教員のもとでテーマを定め、1年間かけて研究
- 実験・設計・解析・発表と、理系の総合力を養成
- 研究成果を地域社会や企業に発信する機会も多数
弘前大学 理工学部の実践的な取り組み例
- 大間原発や六ヶ所村をめぐるエネルギー問題の分析
- 津軽海峡の気象変動観測と災害予測
- 青森のリンゴ栽培に活かす農業IoT技術
- 雪国ならではの再生可能エネルギー活用技術の開発
- 青森県内企業と連携した製品開発・試作
子: 自分の研究が、地元の暮らしを良くしたり、自然を守ったりできるって、すごくやりがいあるよね。
学生の雰囲気|地道で真面目、だけど柔軟で挑戦的
- 地方出身者が多く、落ち着いた雰囲気
- 実験や設計を真面目にコツコツこなすタイプが多い
- 学年をまたいだ研究室の交流も盛んで、面倒見が良い
- サークル活動や地域ボランティアと両立している人も多い
- 地元志向と、都市部・海外志向の学生がバランスよく存在
主な進路|理系の知識と実践力を武器に、地域・都市・世界へ!
● 進路の一例
- 製造業(自動車・電機・機械・化学・ITなど)
- 建設・インフラ系(設計・施工・防災技術など)
- 公務員(技術職/インフラ整備/地方自治体職員)
- エネルギー・通信・環境コンサル
- 情報系スタートアップやデータ分析職
- 教員・大学院進学(修士進学率も高い)
● 資格・支援体制
- 教職課程(理科・数学など)
- 技術士補、電気主任技術者などの資格取得サポート
- 地域企業とのジョブマッチング・インターンが豊富
保護者の方へ|どんな子におすすめ?
- 数学や理科が好きで、じっくり物事を考えるのが得意な子
- 実験やものづくり、分析が好きな子
- 地域課題や社会インフラへの関心がある子
- 自分のペースで、地道に成長していきたい子
- 地方から全国へ、世界へ羽ばたきたい志を持つ子
親: 派手ではないけれど、地に足のついた学び方ができるのね。
子: うん、弘前大学の理工学部は、“静かだけど確実に力がつく”場所だと思う。地域の未来に貢献しながら、自分の専門を極めていけるんだよ。
本記事は、早稲田大学国際教養学部に在籍し、進学塾を主宰する筆者が保護者の方に向けて執筆しました。内容は2024年度時点の情報をもとにしています。最新情報は大学公式サイトをご確認ください。
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