【親向け】慶應義塾大学 医学部の学び・雰囲気・進路をやさしく紹介!

「慶應の医学部」って?130年以上の歴史をもつ“私学の最高峰”

親: 医学部って難しそうだけど、慶應の医学部は特に有名よね。
子: うん、日本の私立大学で最も古く、最も権威がある医学部のひとつだよ。「臨床医」も「研究者」も育てることを理念としていて、全国から優秀な人が集まってくるんだ。

親: 受験も厳しそうだけど、入った後もやっぱり大変?
子: もちろん簡単じゃないけど、知識を詰め込むだけじゃなくて、“人としての成熟”も重視する教育が特長なんだ。医師としての技術と人間力の両方を、6年間でじっくり育てていくよ。


教育の特色|「人間性×知性×技術」の三位一体で育てるカリキュラム

● 1・2年次|教養と医学の基礎をじっくり学ぶ時期

  • 日吉キャンパスで一般教養と医学基礎(生物・化学・物理・倫理など)を修得
  • 医学概論、解剖学、生理学、組織学、分子生物学など、膨大な医学知識の基盤づくり
  • 英語論文の読解や、医学英語のトレーニングも並行して行う
  • 初期から臨床現場でのマナーや医師の姿勢について考える授業あり

● 3・4年次|専門知識の本格習得と「診る力」の育成

  • 三田・信濃町キャンパスに拠点を移し、本格的な医学専門科目がスタート
  • 病理学・薬理学・微生物学・感染症学・公衆衛生など、科目は数十種類
  • 臨床実習(BSL:Bed Side Learning)が始まり、患者さんとの対話を通して実践力を養成
  • 病院の現場での経験から、「教科書にない医療のリアル」を学ぶ

● 5・6年次|病院実習+卒業試験+国家試験対策の集大成へ

  • 大学附属病院にてローテーション形式の臨床実習を実施(内科、外科、小児科、産婦人科など)
  • プレゼン、ディスカッション、チーム医療の実践など、“医師として考える”訓練を積む
  • 国家試験対策講義・模試が本格化し、合格率は常に全国トップクラス
  • 希望者は研究テーマを持ち、大学院進学やPhDコースにも接続可能

子: 医学部の勉強って、暗記だけじゃダメ。考えて、つなげて、患者さんに応用できる形に落とし込む力が必要なんだ。


慶應ならではの強み|「つながり」と「自由」が未来を広げる

● 圧倒的なネットワークとブランド力

  • 慶應義塾の中でも医学部は“別格”といわれる伝統と評価
  • 卒業生のネットワークが非常に強く、全国の病院にOB・OGが多数
  • 医療業界だけでなく、官僚・企業・国際機関などで活躍する卒業生も
  • 慶應医学部卒というだけで、信頼され、機会が広がる実感があるという声も多い

● 医学だけにとどまらない学びの自由度

  • 他学部の科目履修や、理工学部との連携で医療AIや医療機器開発にもチャレンジ可能
  • 海外の医科大学(例:ハーバード、UCLA、シンガポール国立大学)との交換留学制度あり
  • 「人文・社会・ビジネス」との融合も進んでおり、医療を超えた課題解決にも貢献できる教育環境

学生の雰囲気|高い知性と人間力を兼ね備えた仲間たち

  • 全国のトップ層が集うため、学力レベルは非常に高い
  • それでいて「人に優しく、真摯に医療と向き合いたい」という思いを持つ学生が多い
  • 医師家系の学生も多いが、一方で高い志で一般家庭から入学した学生も少なくない
  • 部活動やボランティア、起業や社会活動に挑むなど、多才な人材が揃っている
  • 留学生や他学部との交流も盛んで、多様性あるコミュニティが形成されている

親: なんだか別世界みたいだけど、話してみたら案外気さくな子たちなのね。
子: うん、「頭が良くて偉そう」なんてことはないよ。むしろ患者さんに寄り添うために、誰よりも丁寧に人と接する姿勢が求められるんだ。


主な進路|「医師」としてだけでなく、多様なキャリアが拓ける

● 医師としての進路(臨床系)

  • 慶應義塾大学病院での初期研修(例年9割以上がここを選ぶ)
  • その後、慶應の関連病院(全国に多数)で後期研修・専門医取得
  • 将来は開業医、大学病院医師、専門医(小児・外科・循環器・脳神経など)へ
  • 産業医や企業の健康管理部門、医療政策立案にも進む学生もいる

● 研究者・グローバル医療・他分野への進路

  • 医学研究者として大学院へ進学し、再生医療・ゲノム医療・公衆衛生などのテーマに従事
  • WHOや国境なき医師団などの国際医療機関に携わる人材も輩出
  • 医療スタートアップを創業した卒業生、製薬会社・コンサル・外資系企業に進む例もあり
  • 法律と医学をつなげる「医事法」分野に進んだ人、ジャーナリズムや政策提言で活躍する人も

子: 「医者になる=病院で働く」だけじゃない。慶應の医学部は、“医療を動かす側”に回る人材も育ててるんだ。


保護者の方へ|こんなお子さんにおすすめです

  • 勉強に強いだけでなく、「人のために力を使いたい」という気持ちがある子
  • 将来は医師になりたいが、「病院以外の選択肢」も視野に入れたい子
  • 伝統と自由が共存する環境で、自分の力をのびのびと試したい子
  • 膨大な知識を自分の中に体系立てて構築していく力がある子
  • 海外や未来の医療に関心があり、「これからの医療の形」に貢献したい子

親: 医師としての技術だけじゃなくて、人として信頼される力も身につけられそうね。
子: うん。「最先端であること」と「信頼される人間であること」、その両方を目指す6年間だよ。

本記事は、早稲田大学国際教養学部に在籍し、進学塾を主宰する筆者が保護者の方に向けて執筆しました。内容は2024年度時点の情報をもとにしています。最新情報は大学公式サイトをご確認ください。

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