「環境情報学部」って？“何者にでもなれる”自由と創造のキャンパス
親： 「環境情報学部」って名前だけじゃ、何を学ぶのか分かりにくいわね……
子： そうだよね。実はこの学部、めちゃくちゃ“自由”な学部なんだ。湘南藤沢キャンパス（SFC）にある慶應の文理融合学部で、AI、プログラミング、環境問題、デザイン思考、ビジネス、国際協力……とにかく、自分で「学び」を設計できる場所なんだよ。
親： 文系でも理系でもいいの？
子： うん、「問い」があれば、文系理系なんて関係ないのがSFC流。自分の関心や社会課題に合わせて、好きなテーマを深掘りしていくスタイルなんだ。
学びの特徴｜“越境する力”を育てるカリキュラム設計
● 文理融合を前提とした学際的アプローチ
- 社会・環境・情報・文化・テクノロジーなどを横断的に学ぶ
- プログラミングや統計など理系スキルと、論文執筆・フィールドワークなど文系的思考を融合
- 環境政策・地域活性・ジェンダー・都市デザイン・IoT・アートなどテーマは多様
- 「答えを出す」のではなく、「問いをつくる」姿勢を重視
● 1年生から“研究”ができる
- 「研究会」（ゼミ）に1年次から参加でき、教員と一緒にプロジェクト型学習
- 例：AI×教育、エネルギー×まちづくり、VR×メンタルヘルス、デザイン×福祉、など
- 教授との距離が近く、学生発の企画がどんどん実現する土壌がある
● 情報リテラシーと創造的表現が必修
- HTML、CSS、Pythonなどの基本技術＋3Dモデリングや動画編集などの表現スキルを学ぶ
- レポートではなく、「映像作品」や「アプリ」などで成果を出すこともできる
- 社会実験やインタビュー、現地調査を通して、自ら課題を見つけて解決へ導く力を育む
子： 勉強というより、“プロジェクトに挑む”という感覚かな。何かを「つくる」ことが、学びの中心なんだよ。
学びの流れ｜自由の中にも「型」がある4年間
● 1年次｜基礎力と“自分の問い”を育てる
- 必修：情報リテラシー、データ解析、英語プレゼン、学術リサーチ入門
- 研究会を見学・体験しながら、自分の関心を明確にしていく
- チームワーク型授業が多く、「伝える力」「対話する力」が自然と身につく
- キャンパス内で行われるイベントや公開研究で刺激を受ける
● 2〜3年次｜研究会で“自分のテーマ”を深める
- 正式に研究会に所属し、プロジェクトベースの学びに没頭
- 地域プロジェクトや企業との共同研究も多数（例：SDGs達成プロジェクト、離島振興、農業支援）
- 海外フィールドワーク、インターン、交換留学なども選択可能
- 実社会に出て「自分の問い」が社会にどう関わるかを確かめるフェーズ
● 4年次｜卒業プロジェクトで「世界に一つだけのアウトプット」を
- 卒業論文に限らず、映像作品、アプリ開発、商品プロトタイプ、政策提案なども可
- 完全にオリジナルなテーマ設定ができる（例：「難民支援アプリの開発」「フェムテックによる地域支援」）
- 発表会では企業関係者や地域住民が来場し、プレゼン・展示形式で発信
子： 卒論って聞くと重そうだけど、「卒業制作展」みたいな雰囲気で、やりたいことをカタチにする時間なんだよ。
キャンパスの雰囲気｜“自分の未来をプロデュースする”学生たち
- 湘南藤沢キャンパス（SFC）は自然豊かで開放的。東京とはまた違う「集中空間」
- 学生の服装・髪型・言葉遣いも多様で、「型にはまらないこと」が尊重される文化
- 起業家、NPO代表、アーティスト、エンジニア志望など、目指す道がバラバラ
- 「オタクっぽい人」も「社交的な人」も混在し、“異質な存在”を楽しむ雰囲気がある
- 企業や地域の人と“対等にプロジェクトを回す”ような学生も珍しくない
親： なんだか大学っぽくないわね（笑）
子： たしかに“学校感”は薄いかも。でも、そのぶん「人生の練習」ができる場所なんだと思う。
就職と進路｜「やりたいことがある人」が強い
● 主な進路
- 外資系コンサル（マッキンゼー、BCG、アクセンチュア）やIT企業（Google、楽天、サイバーエージェント）
- 大手広告・メディア（電通、博報堂、NHK、リクルート）
- 起業（在学中に起業し、そのまま継続する学生も）
- 地方創生・NPO・社会企業などの実践フィールドへ
- 大学院進学（慶應大学院メディアデザイン研究科など）
● 就職活動のスタイルも多様
- 一般的な企業就活のほか、「自分のプロジェクトを事業化」して進路にする人も
- 教員の紹介や、企業と連携した研究会経由でそのまま内定につながるケースも
- ポートフォリオや卒業制作を武器に、履歴書だけじゃないアピールができるのもSFCの強み
子： SFCって、「肩書き」より「中身」で勝負する」世界なんだよね。だから、学び方次第でどんな道にも行けるんだ。
保護者の方へ｜こんなお子さんにおすすめです
- 「これを学びたい」と決めきれないけれど、いろんな分野に興味がある子
- 型にはまるより、自分で選び、自分で動きたいタイプの子
- 社会課題・環境問題・AIやデザインなど、現代的テーマに関心がある子
- 海外志向があり、グローバルに物事を考えたい子
- 何かをつくったり、誰かと一緒にプロジェクトを動かすのが好きな子
親： 自由すぎて不安になる気持ちもあるけど……
子： 大丈夫、「自由＝放任」じゃなくて、「自由＝責任」なんだ。 先生も仲間も本気で向き合ってくれるから、挑戦しがいがあるよ。
本記事は、早稲田大学国際教養学部に在籍し、進学塾を主宰する筆者が保護者の方に向けて執筆しました。内容は2024年度時点の情報をもとにしています。最新情報は大学公式サイトをご確認ください。
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